45歳で第2子を出産された会社員女性。住宅ローンを抱える中、教育資金や老後資金を同時に用意していく必要がありそう……。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

◆教育資金と老後資金、同時に用意するには?

住宅ローンを抱える中、教育資金や老後資金を同時に用意していく必要がありそう……。ファイナンシャル・プランナーの深野康彦さんがアドバイスします。

◇相談者

夫(会社員/55歳)、子ども2人(6歳・0歳)

第2子を出産し、現在は育児休業中です。妻の収入が大きく、また高齢の出産になるため、今後のマネープランをどのようにやりくりするといいのか心配です。

夫婦で毎月の家計を分担して負担し、その中でやりくりしておりますが、毎月の使途不明金があり、実際は妻が補っている状況です。

今後のライフイベントを見据え、住宅ローンを返済しながら、教育資金と老後資金をどのように用意すればいいのか教えていただきたいです。ちなみに、住宅ローン控除終了後に少なくとも400万円、繰上返済をしたいと考えています。

◇家計収支データ

(1)ボーナスの使いみち(昨年例)

アドバイス1:ご主人55歳のため老後資金の意識も同時に必要

◆アドバイス1:ご主人55歳のため老後資金の意識も同時に必要

復帰後ですが、生活費としてアップとなるのは、MMさんの小遣いが3万円増。第2子の保育園費用も加算されるはず。夫婦共働きとなるため、食費等も増えるでしょう。対して、給与は手取りで5万円アップとなりますが、家計収支は月間ベースで現在より1万~2万円ダウンします。

普通預金に4万8000円、復帰後は財形貯蓄2万円の積立を再開するとのことですが、他の生活費が変わらなければ、実質の貯蓄ペースは月2万円ほど。つまり、普通預金への貯蓄はそのまま生活費として引き出すことになります。

結果、ボーナスからの貯蓄20万円と合わせて年間44万円。ご主人が定年となる4年間で176万円。今ある金融資産と合わせて836万円(投資商品は評価額は変わらないとする)。

ただし、住宅ローン控除終了後に400万円の繰上返済を予定されていますので、ご主人定年時の手持資金は436万円(ご主人の退職金は考慮せず)となります。

その場合、MMさんが50~60歳までの10年間で、生活コストが変わらなければ、途中児童手当の減額分を差し引くと、貯蓄できる額は300万円。これにMMさんの退職金と貯蓄等を加算して、手持資金は2350万円ほど。

ただし、ご主人の終身保険の解約返戻金を教育資金に充てるとのこと。さらにこの間、家計収支に上のお子さんの教育費、月3万4000円計上しています。

一方、下のお子さんの小、中学の教育費は考慮されていませんので、それらを勘案すると、実際、先の貯蓄額から教育費として別途差し引くのは、900万~1000万円。

結果、MMさん60歳のときの手持資金=老後資金は、概算で1400万円ということになるわけです。

◆アドバイス2:家計管理の意識を高めればもっと貯蓄は可能

不足額が月5万円に増えたなら、25年間で1500万円。また、先の試算では触れませんでしたが、1回もしくは2回のクルマの買い替え、さらに住宅も購入時に築15年とのことですから、早い時期に修繕やリフォームの必要性が出てきます。

また、住宅ローン控除により還付された税金もしっかり貯蓄に回す。これで少なくとも、クルマの買い替え費用や一般的な住宅のリフォーム費用は用意できたと考えていいでしょう。

◆ アドバイス3:繰上返済は計2回、退職金で完済を

年齢からして、返済期間はあと数年でしょうから、一括して返済しても貯蓄が大きく減ることはないはず。それで支払利息が軽減されれば、その方が家計にはプラスです。

これでも十分効果がありますが、できればあと1回、MMさんが退職金を受け取ったタイミングで完済してしまってもいいと思います。このときのローン残高は200万円台前半でしょう。

教えてくれたのは……深野 康彦さん

取材・文:清水京武

文=あるじゃん 編集部