村上春樹「変なレコードを見かけると、つい買っちゃう」…「村上RADIO」でレアな(!?)サーフィン・ミュージックをオンエア
作家・村上春樹さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FMの特別番組「村上RADIO」(毎月最終日曜 19:00~19:55)。7月25日(日)の放送は、「村上RADIO~夏だ、ビーチだ、サーフィンだ!~」と題して、村上さんが厳選したビーチ・ミュージック、サーフィン・ミュージック特集をオンエア。ここでしか聴けないような、めずらしい楽曲やカバー曲を、村上さんの解説付きでお届けしました。村上さんがサーフィンを楽しんでいた頃のエピソードなど、夏を感じるトークも。この記事では、収録中のつぶやきと、中盤4曲についてお話された概要をお届けします。


The Bombay Beach Boys「Pipeline」
Camp California「Wipe Out」

インストゥルメンタルのサーフィン・ソングを2曲いきます。まずはシタール、タブラといったインドの楽器で演奏した、ちょっと特殊なサーフィン・ミュージック。バンドの名前はボンベイ・ビーチボーイズだけど、やっているのはたぶんアメリカ人です。1983年にリリースされました。曲は、かの有名な「パイプライン」です。

それから「キャンプ・カリフォルニア」という名前のグループが出した、これもサーフィンの名曲「ワイプアウト」。超お気楽なバージョンです。ちょっとだけ歌が入ります。夏ですから、面倒なことはいわず愉しんでください。では2曲続けてどうぞ。

<収録中のつぶやき>
(「Wipe Out」を聴きながら)気楽だよなー、いいですよね、こういうの。最後に「Cool」って言うのがいいですよね。

このコンピレーションCDには変なものがいっぱい入っています。ディスクユニオンでかなり安く買ってきたんだよね。2枚組で買って、使えるのは2、3曲。見当をつけて買うんです、勘が働くというか。買ったあとに使えるものはあるかなとチェックして、メモしておくんです。

Bobby Rydell「Surfin' USA」
Dee Dee Sharp「Riding The Waves」
それから、ちょっとこれは違うんじゃないか、というカバー・バージョンを2曲。まずはボビー・ライデル。曲は「サーフィン・U.S.A」だけど、リズムはもろツイストなんです。サーフィン・ミュージックって、もともと踊るための音楽じゃないんです。でも、それを無理に踊る音楽にしようとすると、こういう少し変な感じのものになってしまいます。

それから「ライディング・ザ・ウェイヴ」、これは「マッシュポテト」で売り出した黒人女性歌手、ディー・ディー・シャープが歌っています。伴奏はいかにもサーフィンなんだけど、全体の雰囲気はちょっと馴染んでませんよね。

  
変でしょ、これ。サーフィンじゃないよね(笑)。
    
この2曲、このあいだ中古レコード屋さんのバーゲンで買った『太陽に泳ごう~夏だ!スイムだ!サーフィンだ!』というサーフィン・コンピレーションのアルバムに入っていました。レーベルはカメオで、ボビー・ライデルやディー・ディー・シャープの他にも、チャビー・チェッカーとか、カメオの専属歌手がみんなでサーフィン・ミュージックをやっているんですが、どれも見事にはずれていてなかなか壮観です。

なにせカメオ・レコードって、フィラデルフィアの会社ですから、サーフィン音楽を取り上げるのはかなり無理があります。でも、こういう変なレコードを見かけると、つい買っちゃうんですよね。

<番組概要>
番組名:村上RADIO夏だ、ビーチだ、サーフィンだ!
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時:7月25日(日)19:00~19:55(※放送日時が異なる局があります)
パーソナリティ:村上春樹
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/