和氣あず未×Lynnが語る『白い砂のアクアトープ』と老後の夢

沖縄県南城市にあるちいさな水族館を舞台にした、P.A.WORKSの完全新作オリジナルアニメーション『白い砂のアクアトープ』が、2021年7月8日より放送開始となる。

閉館の危機にある「がまがま水族館」で働く18歳の女子高生・海咲野くくる(声:伊藤美来)と、東京で居場所をなくし沖縄にやってきた元アイドル・宮沢風花(声:逢田梨香子)が出逢い、大切な場所と夢を守るために奮闘する姿を描く、爽やかな夏の物語だ。

くくるの同級生で定食屋「カメ―」の看板娘・照屋月美を演じる和氣あず未さんと、沖縄県南城市の観光協会に勤め、くくるたちの良き相談相手でもある久高夏凛を演じるLynnさんに、作品の魅力や、お互いの第一印象を語ってもらった。

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――本作の第一印象を教えてください。

和氣 作品との出会いはオーディションだったのですが、その時は、てっきり女の子たちの青春や友情、可愛さをメインに描いた作品だと思っていたんです。でも実際アフレコが始まってみたら、とにかく綺麗な作品だったので驚きました。

Lynn 私は、ナチュラルなお芝居が求められる作風なのかなと感じました。個人的にもそういった作品が好きですし、さらに沖縄の水族館が舞台という素敵な要素がいっぱいあったので、オーディションの時から「出演したい!」と強く思ったのを覚えています。アフレコが始まってからも、まるで本当にキャラクターたちがそこにいるかのような、リアリティのあるお芝居を皆さんがされていて、素敵だなと思いました。

――演じられるキャラクターのここに注目してほしい!という部分はどこでしょうか?

和氣 月美は、明るくてポジティブで、誰かにちょっかいを出すのが好きなタイプの女の子。でも、内面は凄く大人っぽくて、お母さんが営んでいる定食屋さんの看板娘として働いていることもあり、実はしっかり者なんです。周りの空気を察するのが凄く上手くて、誰とでも自然に接することができるところが素敵な子。きっと月美ちゃんは、いい彼女というより良いお母さんになりそうなタイプの子だと思います。

Lynn 夏凛は、高校生のくくる達にとっては頼れる良き相談相手。がまがま水族館に対する気持ちはくくると同じなので、自分の立場でできることを協力するというスタンスです。ただ、くくるは「こうだ!」と思った方向にとにかく突っ走ってしまうのですが、夏凛としては現実もちゃんと見えているので、応援してあげたい気持ちもあるけれど、100%応援しきれないという歯がゆさもあるんです。そんなしっかりしている部分とは裏腹に、お酒を飲むとすぐに酔っぱらってしまったり、思っていることをズバズバ言ってしまったりすることも(笑)。

――演じる際に意識していることを教えてください。

和氣 オーディションではキャラクターを作りすぎてしまった部分があったので、アフレコではナチュラルなお芝居を意識しています。沖縄育ちののびのびとした子なので、元気で嘘のない、根っからのポジティブな部分が、観てくださる方に届いたらいいなと思って演じています。

Lynn 私はオーディションで「そんなに声を作らなくても、いつものLynnさんでいいですよ」と言われたんです。ということは、この作品はナチュラルに演じることを求められている作品なんだろうなと思って、夏凛役に決めて頂いてからも、アフレコでは自然に喋っています。内面的なテンションは、普段の自分に近い気がしますね。

――アフレコ現場の雰囲気はいかがですか? 印象的だったことがあれば教えてください。

和氣 『白い砂のアクアトープ』は、スタッフさんが上手いことスケジュールを調整してくださっていて、掛け合いのシーンはほとんど一緒に収録できるようにしてくださっているんです。おかげで作品全体の雰囲気も掴みやすくて。月美のお母さん役の儀武ゆう子さんが方言指導もしてくださっているのですが、おじいやおばあのキャストさん達が沖縄弁を練習している声が聞こえてきて、とても癒されます。

Lynn 私達も沖縄の空気を感じながら、ゆったりまったり和やかな雰囲気の中で収録ができているので、凄く居心地がいいんです。個人的には、(屋嘉間志)空也(声:阿座上洋平)のお芝居が凄く好き。「いるよね~こういう男の子!」と思わずにはいられないんです。
(C)projectティンガーラ

――本作は、くくると風花の出逢いから始まる物語。ちなみに、和氣さんとLynnさんが初めて出会った時のことや、その時の第一印象は覚えていますか?

和氣 おそらく……『ウマ娘 プリティーダービー』のドラマCDの収録の時が初めましてだったかな? 私は、「なんて美人な人がいるんだろう!」と思いました。なので、意外にもラーメンがお好きだと知った時は、親近感がわきました。とにかく優しくて、Lynnさんがいると私は安心しちゃうんです。先日も取材の撮影中、私がメイク直ししてもらっていたら、Lynnさんが私の二の腕を「ツーーー」ってくすぐってきて(笑)、凄く嬉しかったです。

Lynn 二の腕を「ツーーー」って触ったのは、もうちょっと仲良くなるにはどうしたらいいかな~と思って(笑)。私も人見知りなので、好きな子にはちょっかいが出したくなっちゃうんですよね。

和氣 嬉しい! 私はLynnさんの顔立ちがあまりにも綺麗で、つい恥ずかしくなっちゃうんです。だから「ツーーー」してくれると嬉しいです(笑)。

Lynn (笑)。私は、和氣さんが演じている役のイメージもあって、凄く可愛らしくて女の子らしい子なのかな? と思っていました。もちろん見た目はとっても可愛らしいんですが、お話してみるとわりとサバサバしているところもあるのが意外でした。忘れられないのは、ライブのリハーサルで和氣さんが泣いていたこと!

和氣 やだ~恥ずかしい(笑)!

Lynn とても感動的な演出だったのですが、リハーサルの時点で泣いている和氣さんを見て、「なんて心が綺麗な子なんだろう!」と思いました。それ以来、良い子なんだろうなあと思っています。

――お二人は海や水族館の思い出はありますか?

和氣 沖縄には人生で3回行ったことがあって、美ら海水族館にも行きました! ちなみに3回目はお兄ちゃんの結婚式だったのですが、チャペルが海に囲まれた場所にあって物凄く綺麗で……! 「私も結婚式をするなら、ここで挙げたい!」って思うくらい素敵な場所でした。この作品でも、みんなといつか行ければいいな。水族館も好きなので、都内だと、品川にあるマクセル アクアパーク品川やしながわ水族館、東京スカイツリーにあるすみだ水族館、池袋のサンシャイン水族館にも行きました。生き物が好きなのもありますが、水族館の薄暗くてひんやりした雰囲気もワクワクドキドキして好きなんです。

Lynn 私はまだ沖縄に行ったことがないので、沖縄を舞台にした映画やドラマを観るたびに、いつか行きたいなと憧れています。泳ぐよりは、沖縄の風を感じながらぼ~っと過ごしてみたいかな。私も都内の水族館はほとんど行ったことがあります。神奈川の横浜・八景島シーパラダイスや新江ノ島水族館もいいですよね。ちょっと落ち込んだことがあった時期に、新江ノ島水族館に行って、1時間くらいクラゲの水槽を眺めていたことも(笑)。ぷかぷか浮いているクラゲを見ているだけで、かなり癒されるので大事な場所です。水族館は、日常と切り離された、特別で不思議な空間ですよね。

――沖縄に逃避行した風花のように、ご自身も思い立って旅に出たことはありますか?

和氣 私は人生でそういう経験がまだ一度もないんです……。というのも、どこかネガティブポジティブな面がありまして、悲しいことがあっても「なんくるないさ~」ってすぐに割り切っちゃうんです。そんな私ですが、もし逃避行するとしたら実家かな。お母さんもお父さんも全部受け入れてくれるので、実家は唯一「疲れた~」なんて弱音を吐ける場所。美味しい料理を出してくれるだけで、明日からまた頑張れちゃいます。なので、私が逃げる大切な場所といえば、実家ですね。

Lynn 私は、疲れてしまった時に「ここではないどこかに行きたい!」と思いつつ、でも全く知らない場所に行く勇気もなくて、急に大阪に行ったことがあります。過去に行ったことがあって、なおかつ知り合いがいるというのが決め手ですね(笑)。思い立ったその日の内にホテルを予約して、プチ逃避行をしてみました。

和氣 すごい行動力!
(C)projectティンガーラ

――本作は、夢がテーマの作品。お二人とも声優として大活躍中ですが、この先叶えたい個人的な夢はありますか?

和氣 大きな目で人生を見た時に一番叶えたいのは、可愛いおばあちゃんになること! 仲良しのばば友とカフェ巡りしたり自撮りしたりするのが、人生の夢です。

Lynn 私は、家庭や守るべき子どもがいる上で、お仕事も続けていけたら良いなと最近思うようになりました。普通かもしれませんが、だからこそとても難しいことだと思うんです。そして老後は、和氣さんとばば友になりつつ、猫を飼いたいなあ。

和氣 一緒に自撮りしましょ!

Lynn 撮ろう撮ろう! それで、猫と縁側でお茶がすすれたら幸せです。

――穏やかですね。風花は、くくるの夢を応援しようと頑張りますが、ご自身が今応援している人がいれば教えてください。

和氣 身近な存在だと、親友です。中学1年生の時からずっと仲良くしている親友がいるのですが、彼女から「結婚するかもしれない」と言われたんです。おめでたいことなのに、私としては正直とても寂しくて……(笑)。親友に結婚して幸せになってほしい気持ちと、置いていかないでほしい気持ちで、すごく複雑です。でも応援しなくちゃですよね。

Lynn 私が応援したい人は……工事現場で働く皆さん、かな。

和氣 !?

Lynn なぜだか昔から、その時住んでいる自宅の近くでよく工事していて、いつも音が聞こえてくるんです。自宅で音源を収録しないといけない時は大変ですが、でもよく考えると、工事してくださっている皆さんがいるおかげで色々なものができているんですよね。大変な状況の中、世の中を支えてくださっている方々を見ると、感謝を込めて応援したくなっちゃいます。

――作中にはファーストペンギンのエピソードが登場しますが、この夏、勇気を出してチャレンジしたいことはありますか?

Lynn 水着を着ること!

和氣 えー!? いいんですか♡

Lynn 私、高校の授業以来水着を着たことがなくって。でもこの作品を収録していると、水着で海に入って遊んでみたくなりました。あとは自分の殻を破れるかどうかの戦いです。

和氣 ぜひお願いします!

Lynn (笑)

和氣 私は……ちょっとおでこを出すこと! お仕事で唯一NGにしているのが、おでこを出すことなんです。どうしてもおでこを出してる自分が好きになれなくて、メイクさんに最近流行っているシースルー前髪を勧められても、「嫌だー!」って逃げてたんです。でもインスタグラムでかわいい女の子たちを見ていると、みんな前髪は軽めなんですよね……。だから、勇気を出してちょこっとだけ、出してみようかな。

――おでこ楽しみにしています! 最後に、放送を心待ちにされている方に向けてメッセージをお願いします。

和氣 くくると風花の友情は、まるで姉妹のよう。お姉さんのように受け入れようとしてくれる風花に、くくるが徐々に甘えられるようになっていくところなんかは、見ていてとても素敵だなと思います。物語が進むにつれて変化していく関係性を、ぜひ楽しんでください。

Lynn この作品は、リアルな雰囲気の中に、不思議な気持ちになるようなファンタジックな要素もちょっとだけ入っているのも魅力。第1話を見たら、きっとこの雰囲気に惹き込まれて、続きが見たくなるはず。どうぞよろしくお願いします!
(C)projectティンガーラ