「100日間生きたワニ」オンラインヒット祈願イベントの様子。

きくちゆうき原作によるアニメ映画「100日間生きたワニ」のオンラインヒット祈願イベントが、本日6月20日に東京・スペースFS汐留で開催された。

きくちがTwitter上で100日間投稿し続けた4コママンガを原作とした「100日間生きたワニ」。100日間におけるワニの日常に加え、それから100日後の大切なものを失った仲間たちの姿が描かれる。イベントにはワニ役の神木隆之介、モグラ役の木村昴、イヌ役のファーストサマーウイカ、監督・脚本を務める上田慎一郎とふくだみゆきが登壇した。

冒頭の挨拶で制作上の苦労について聞かれた上田・ふくだ両監督は「大変なことしかなかった……」「初めてのことばかりで、すべてが大変だった」と苦笑。上田監督は「一般的なアニメの作り方とちょっと違うことをしていました。間が大切な作品だと思ったので、アフレコの後に、録れた声に合わせて映像の間を調節したり」と振り返る。また上田監督は原作を2日目からチェックしていたとのことで「30日目くらいには(映画の)企画書を書いていました。最初は実写として考えていたんです」と告白。実写映画が企画されていたという衝撃的な裏話にキャスト陣が驚きの反応を示すと「ワニの被りものをして、とかではないですよ!人間に置き換えた物語として描きたいと思っていました」と付け足していた。

また映画についてキャスト陣が語る場面では、ファーストサマーウイカが「ワニくんが亡くなっても、ワニくん以外のキャラクターの生活は続いていくわけですよね。私は残された彼らのことを『どうなるんやろうな』と気にしていたんですが、映画はそこをオリジナルストーリーで描いていて」という前置きとともに、映画オリジナルキャラクターのカエルに言及し「(カエルくんの描写に)くらっちゃいました」と一言。「身に覚えがあるというか『うわーわかるー!』と。ほのぼのした作品かなと思われてる方もいらっしゃるかもしれませんが、全然そうではなくてすごい鈍い感じでえぐってくる」と、ネタバレを避けつつ感想を述べる。さらにイベントではネズミ役・中村倫也が作品について話したVTR映像が流れる一幕もあった。

そして神木と木村の交流について話が及ぶと、木村は「実は長いんですよ」と切り出し、神木が小学校6年、木村が中学生3年のときに映画「ドラえもん のび太の恐竜2006」で共演した経験を回想。神木は「歳が近かったので、頼るべきお兄ちゃんとして『昴くん、昴くん』って言っていました」と当時を振り返り、「100日間生きたワニ」の制作で十数年ぶりに再会したことに笑顔を見せる。また木村が「神木くんがコミュニケーションお化けというか(笑)。僕は久々にお会いするということで『神木さん、ご無沙汰しております』くらいの感じで行こうと思ったら、神木くんは『おいっすー! 昴くん久しぶりー!』みたいな」と裏話を披露すると、神木は「僕は『隆ちゃん久しぶり!』って来ると思ったから!」と返した。

イベントでは、6月29日に誕生日を迎える木村のサプライズでバースデーケーキが用意される一幕も。神木は「それじゃあ、昴くんとケーキで記念撮影を。目線を真ん中からお願いします!」とスタッフのようなきびきびとした働きぶりを見せて、会場を和ませていた。「100日間生きたワニ」は7月9日に全国ロードショー。

(c)2021「100日間生きたワニ」製作委員会