【国土交通省】日本の造船業支援に本腰 燃費に関する国際規制を創設

国土交通省が造船業の支援に本腰を入れている。日本製が燃費性能に優れているのを踏まえ、同省は各国と交渉し、燃費に関する新たな国際規制を創設。また、技術開発に投資する国内造船会社を支援するため、国内法も改正した。

 中国、韓国勢が低価格競争を繰り広げる中、日本勢が燃費性能での優位性を維持し、国際規制による船の買い換え需要を取り込めるかが注目される。

 世界の造船業界を巡って、日本は1990年代頃まで世界シェアでトップだったが、2020年時点でのシェアは22%。中国(40%)、韓国(31%)に次ぐ3番手と苦戦している。

 特に08年のリーマン・ショック以降は、「少ないパイを奪い合う」(国交省関係者)供給過多の状況が続き、日本国内では廃業する会社が相次いでいる。

 国際規制では、燃料の使用実績に応じて船を格付けし、評価が低い船に運航停止などのペナルティを科す。また、燃費性能が悪い旧式の船には、運航の速度制限やエンジンの取り替えなどを義務付ける。

 一方、法改正では、国内造船会社の技術開発に対し、税制優遇や補助金支給、低利融資などの支援を用意。さらに、造船会社の大半が中小規模で、大量生産の発注に対応できない現状を踏まえ、複数企業による事業再編への支援も盛り込んだ。

 先の関係者は造船業支援の意義について「会社は地方に集積しているので、地域活性化につながる」と説明。さらに、自衛艦の製造も国内会社が担っているため、「安全保障上の意味合いも大きい」と強調する。

 ただ、国際規制で買い換え需要の増加が見込まれることについては「中韓も技術開発に力を入れるだろう」(別の関係者)と警戒する声も聞かれた。

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