市場調査会社である台TrendForceによる、2021年第1四半期のファブレスIC企業の売上高ランキングトップ10によると、上位10社の売上高合計は前年同期比52%増の269億5000万ドルと大きく伸びたが、その一方でファウンドリ各社の生産能力はタイトな状況が続いており、ファブレス各社はその生産能力の奪い合いが続いているという。

その結果、これまでは売り上げトップをQualcommとBroadcomが争っていたのが、暗号通貨のマイニングブームを背景にNVIDIAが躍進。両社の間に割って入ってきた結果、1位Qualcomm、2位NVIDIA、そして3位Broadcomという地殻変動を起こしたという。

また、4位のMediaTek、5位のAMDともに前年同期比88%増、同93%増と高い伸びを示したが、順位的な変動はなかったという。

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    ファブレス半導体のトップ10社ランキング (単位は百万ドル) (出典:TrendForce)

MediaTek以外にも好調な台湾勢

MediaTekが同88.4%増と大きく伸びたことが目に付くが、それ以外の台湾勢も、6位のNovatekも同59.4%増と好調で成長率10%台の米国勢であるXilinxならびにMarvellを抜いて6位に躍り出てきた。また、Realtekも同55.6%増とやはり大きく伸び、8位へと順位を上げてきた。

また、10位の英Dialog Semiconductorも同47.2%増と好調。同社はルネサス エレクトロニクスが約49億ユーロで買収を発表しており、現在、当局の承認待ちの状態となっている。