2021年夏ボーナス平均支給額ランキングをお伝えします。業種別のボーナス事情、夏のボーナス支給額の多い企業トップ20などをご紹介します。

◆2021年夏のボーナス支給、コロナ禍でどうなる?
2021年の夏のボーナス事情はどのようになっているのでしょうか。

日本経済新聞社が実施している賃金動向調査の中で、2021年夏のボーナス調査(5月13日時点、中間集計)の結果が発表されました。上場企業と日本経済新聞社が独自に選んだ有力な非上場企業を対象とし618社が回答したこの調査から、大企業の2021年夏のボーナス事情をみてみましょう。

◆前年比3.64%減 73万923円
2021年夏のボーナス回答・妥結状況。全体の支給額平均は73万923円で2020年夏比3.64%減。 調査対象の企業は、上場企業と日本経済新聞社が選んだ有力な非上場企業で回答618社のうち集計可能な196社のみで算出。  (出典:日本経済新聞社賃金動向調査、2021年5月13日現在。加重平均、増減率と前年比は%、▲は減)
2021年夏のボーナス、税込み支給額の平均は73万923円で2020年夏比3.64%減。マイナスは3年連続で、前年の減少率(5.03%減)よりは下げ幅は少ないですが、支給額も2013年に次ぐ8年ぶりの低水準となりました。

ちなみに、同調査の支給額は、2019年夏85万815円、2020年夏78万1287円と年々減っています。2021年夏の73万923円は、2019年夏より12万円近くも下げたことになります。

◆製造3.7%減、非製造3.33%減、ともに減少
製造業が前年比3.7%減、非製造業は3.33%減と製造、非製造の差はあまりなく、ともに3.5%程度減少となっています。同調査で2020年夏は、製造業5.09%減と大きく落ち込んでいましたが、2021年夏は大きな違いはありませんでした。

とはいっても、支給額で見れば製造業は78万7590円、非製造業は55万9998円と製造業の方が変わらず高額となっています。

◆高支給業種トップ3は医薬品、精密機械、建設
2021年夏のボーナス業種別回答・妥結状況。 調査結果より筆者が支給額順にランキング  (出典:日本経済新聞社ボーナス調査、2021年5月13日現在。加重平均、増減率は%、▲は減)
業種別のボーナス支給額をみると、トップは医薬品で115万2019円。唯一の100万円超え業種です。とはいっても、医薬品のデータは2社の平均。ちなみに、2020年夏の本調査の結果には医薬品は入っていませんでした。調査数が少なかったのでしょう。2020年夏から10.21%減でこの水準ですから、2020年夏のトップは医薬品だったということですね。2019年夏も医薬品がトップで113万1224円でした。

2位以下は、精密機械、建設と続き、ここまでが支給額90万円以上となります。2020年夏のランキングでは、1位の造船でも89万8875円と90万円に届きませんでした。全体では下がっていても、業種によって差がありそうです。

◆鉄鋼12.59%減と大幅ダウン、陸運14.2%増と大幅アップ
2020年夏より大きく下げたのが鉄鋼で12.59%減の57万1413円で、ランキングは19位でした。2020年夏11位、2019年夏13位、2018年夏8位だったのが、2021年夏は急落となりました。コロナ禍で航空機需要などが落ち込んだのが原因のようです。

一方、陸運は14.2%増と大幅アップ。とはいっても支給額では53万9198円と最下位。コロナ禍での宅配需要の伸びが大幅アップとなりました。宅配需要はまだまだ続いていますから、来年は最下位脱出となるかもしれません。

◆会社別支給額トップはソニー、169万6700円、2年連続トップ
2021年夏のボーナス支給額ランキング(会社別)。  会社別ではソニーがボーナス支給額トップ。  (出典:日本経済新聞社ボーナス調査、2021年5月13日現在。○は会社回答段階。◆は表記以外の支給あり。-は非公表、▲は減、mはモデル。平均年齢は組合員平均、または従業員平均)
支給額のトップはソニーで、支給額は169万6700円。2020年夏と同額で、2年連続のトップ。ソニーは、2019年夏も同額支給でしたが、東海カーボンが181万8000円の支給で首位だったので、ソニーは2位となったのです。ちなみに、2018年夏もトップ。ソニーの支給額の高さはここ数年変わりません。2021年夏は更にコロナ対応一時金(0.3カ月分)が上乗せされており、過去最高となりました。

2位は日本伸銅とCKサンエツで120万円。この2社は2020年夏も同額支給でしたが、ランキングは4位でした。2020年夏の2位、3位が気になるところですが、2位は中外製薬、3位はトヨタ自動車でした。

◆伊藤ハム13.55%増95万7061円
2020年夏からのアップ幅で大きかったのが、伊藤ハム。2020年夏比13.55%アップの95万7061円です。このランキングに食品メーカーが入るのは珍しいところです。おうち消費の増加により、増収増益となっています。

コロナ禍2年目で先行きが見えない中での2021年夏ボーナス、結果は厳しいものとなりました。これらは平均ですが、ボーナス支給なし、半減など大きく下げた業種や会社も多くあります。ボーナスに頼った家計管理は、この先はさらに厳しくなるでしょう。

57.3%の会社が今回のボーナスに新型コロナウイルスによるマイナス影響があったとのこと。また、2021年の夏のボーナスの減額理由は、「業績が良くなかった」(79.7%)、「今後の業績見通しが不透明であるため」(63.3%)とのこと。コロナ禍がワクチン接種などでおさまり、次のボーナス事情は少しでも明るいものとなってほしいところです。

文:福一 由紀(マネーガイド)

文=福一 由紀(マネーガイド)