第1回「アフィリエイト広告等に関する検討会」を開催 広告主の責任や景表法の在り方めぐり意見交わす

消費者庁は6月10日、第1回「アフィリエイト広告等に関する検討会」を開催した。アフィリエイト広告に対する景品表示法の適用などに関する考え方と、不当表示の防止に向けた取り組みを議論するのが目的。第1回は、アフィリエイト広告をめぐる現状と論点を整理し、個々の委員の考えを確認した。

不当表示や過剰な表現のあるアフィリエイト広告について、「規制を行う場合は技術開発やイノベーションを阻害しないように配慮が必要だ」とする意見や、消費者からみれば広告主が利益を得ているため、製品の販売会社の責任は重いとみる意見など、各々が意見を述べた。

消費者庁は検討会の開催にあたって、公益社団法人日本通信販売協会の万場徹専務理事や、消費者問題などを専門とする池本誠司弁護士など11人の委員を選出。委員がそれぞれ意見を述べた。オブザーバーとして、独立行政法人国民生活センター、東京都、警察庁が参加した。

委員はオンラインで参加

消費者庁では現在、アフィリエイト広告について実態調査を実施している。検討会では唯一、広告主側の立場として参加する万場氏は、「調査による実態が分かった上でこれから議論が進んでいくのだろうと思う。景品表示法の規制範囲の拡大や規制強化になる場合は、ぜひとも、EBPM(客観的な証拠に基づく施策)の観点から、具体的かつ合理的な、事実に基づく議論をしてほしい。その際、できるだけ多くの利害関係者から話を聞くようにしてほしい」と話した。その上で、インターネットの技術的な進化や開発が日々進んでいることから、新たな規制を行う場合は、技術開発やイノベーションを阻害しないという配慮も必要だと指摘した。

また、万場氏は、消費者は自主的に情報が得られる時代だとした上で、「被害に遭わずに合理的な意思で決定ができる、自立した消費者を育てていくという観点も含めて議論していきたい」(同)と述べた。

東京大学大学院の法学政治学研究科教授の白石忠志委員は、「小売業者に商品を納入するメーカーは、自社商品にアフィリエイトの報酬がついた形で、インターネット上で広告されているのはよくあることだと思う。多くの場合はメーカーが広告主になっているのではなく、デジタルプラットフォームなどの小売業者が広告主となっている。その場合は、メーカーは小売業者のアフィリエイト広告に関与していないのであれば、今回の議論に直接の関係はないことになるのではないか」と考えを述べた。

景品表示法について、白石氏は、課徴金制度の導入後、課徴金を伴う事例が増えてきていることを指摘し、「水面下で表示対策課がどのような点に苦心したり、課題をもっているのか、現状をある程度発信していただいても差し支えないのではないか」と話した。

弁護士の池本誠司委員は、「アフィリエイト広告に関する責任主体は広告主、販売業者。自ら広告を出す代わりに第三者に委ねたことについても責任を負う、不当表示については責任を負うという基本のルールがある。ルールの周知徹底とともに、違反の業者については厳しく指導・措置命令などをしていただきたい。特商法と比べて景表法は都道府県に対する施行が少ないように感じる。積極的な施行を働きかけてほしい」と、広告主にとって厳しい意見を述べた。

公益社団法人全国消費生活相談員協会理事長の増田悦子委員は、「販売会社の責任は大変重いと思う」と発言した。

今後は広告主に求める責任の範囲や、悪質な事業者に対する対策、中間層を善良な事業者にするための引き上げ策が争点になっていきそうだ。

今後、第2回、第3回の検討会は、関係者に向けたヒアリングとなる予定で、非公開とする方針だ。第4回以降は論点整理とし、今年中を目途に一定の結論を得たいとしている。