キオクシアが横浜に新たな技術開発拠点を建設

三重・四日市や岩手・北上に新たな製造棟の建設も計画中

 半導体大手・キオクシア(旧・東芝メモリ)が、神奈川・横浜市内に新たな研究開発拠点を建設する。横浜市内や川崎市内に分散していた拠点を集約して効率化し、主力事業であるフラッシュメモリーなどの研究や技術開発を進めるのが目的。稼働は2023年の予定で、2拠点の整備で約200億円を投資する予定だ。

「イノベーションの創出につながる働きやすい環境を整備することで、品質力の強化を図るほか、将来の人員増強にも対応し製品開発を強化する」(同社)

 今年2月には三重・四日市工場で、3次元フラッシュメモリーの生産能力の増強に向けて第7製造棟の起工式を実施。工事は2期に分けて行われるが、1期分の竣工は、2022年春の予定。この他、岩手・北上工場でも昨年12月に工場隣接地の土地約13・6万平方㍍を取得しており、22年春を目途に新たな製造棟の建設を始める予定。

 ただ、近年はサムスン電子やSKハイニックスなど韓国勢の攻勢に加え、近年は中国も国策として半導体産業を強化しており、キオクシアを取り巻く環境は刻一刻と変化している。

 また、現在、台湾積体電路製造(TSMC)など、多くの半導体の製造拠点が集まる台湾では昨年から雨が少なく、深刻な水不足になっている。大量の水を使用する半導体の生産に支障をきたすようになれば、今後の自動車やエレクトロニクスの生産計画にも影響を与えそうだ。

 近年は「米中対立が激化しており、経済安全保障の観点から、世界的に半導体のサプライチェーン(供給網)を見直す動きが進んでいる」(アナリスト)と言われる中で、キオクシアの投資は国内強化という意味合いもありそうだ。