厚生労働省(厚労省)は5月21日、新型コロナウイルスワクチンとして、アストラゼネカから申請されていた「コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(遺伝子組換えサルアデノウイルスベクター)(販売名:バキスゼブリア筋注)」ならび武田薬品工業から申請されていた「COVID-19 ワクチンモデルナ筋注(販売名:COVID-19 ワクチンモデルナ筋注)」の2つについて、医薬品医療機器等法第14 条の3に基づく特例承認を行ったことを発表した。

これまでの海外での臨床試験からは、モデルナのワクチンには発症を防ぐ効果が94.1%、アストラゼネカのワクチンは同70.4%と報告されており、モデルナ筋注については、すでに5月24日より東京ならびに大阪で開設される大規模接種センターでの使用が予定されている。

また、アストラゼネカのワクチンについては、ごくまれに血栓ができるケースが報告されていることから、当面、公的接種に使用しない方針を示している。

なお、すでに広くワクチン接種として活用されているファイザー製ワクチンは5月に新たに5000万回分の供給契約を締結し、合計で年内に1億9400万回分が確保される見通しだが、モデルナ製ワクチンは2021年9月までに5000万回分、アストラゼネカ製ワクチンは年内に1億2000万回分をそれぞれ供給契約がなされている。