川崎重工は5月20日、自動PCR検査ロボットシステムを関西国際空港の出発ターミナル入口(4F)に設置したと発表した。同システムによる空港での国際線出発旅客向け検査サービスの開始を目指す。

  • 関西国際空港に設置された自動PCR検査ロボットシステム

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川崎重工とシスメックス、メディカロイドが共同開発した同システムは、1日最大2500検体を全自動で検査することが可能。世界標準のリアルタイムRT-PCR検査方式を採用しており、約80分で検査することができる。また、ロボットを活用することにより無人化・自動化を実現し、遠隔監視により運用を簡易化・省人化している。

さらに、検査システムは40フィートコンテナ(一般的な大型トラック)に収まるほどで、省スペースにも対応している。藤田医科大学(愛知)との共同研究で同システムの有効性が確認されており、2021年3月より実検査に使用されているという。

  • 自動PCR検査ロボットシステム概要

同システムにより、空港利用者をはじめ、空港関連施設の職員、周辺自治体が実施するモニタリング検査や、高齢者施設、医療従事者などエッセンシャルワーカーへのPCR検査を実施することが可能になる。

同社は今後、同空港において空港の運営会社である関西エアポートとの連携を図り、本格的に検査サービスの開始を目指す方針だ。