大坂なおみ選手の「ラケット破壊」に、ユージ「僕も物に当るのは良くないと思います」
モデル・タレントとして活躍するユージと、フリーアナウンサーの吉田明世がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「ONE MORNING」。5月21日(金)放送のコーナー「リポビタンD TREND NET」では、国際テニスライターの神仁司(こう・ひとし)さんに「大坂なおみ選手」について伺いました。


吉田明世、ユージ



◆「BNLイタリア国際」敗退も…

WTA女子シングルス世界ランキングでは、現在2位につけている大坂なおみ選手。5月12日(水)(※日本時間)におこなわれたWTAツアー公式戦の「BNLイタリア国際」の2回戦で、世界ランキング31位のジェシカ・ペグラ選手にストレートで敗退するという波乱もありました。

一方で、5月6日(木)には、2020年の世界のスポーツシーンにおいて最も優れた功績を残した個人や団体に贈られる賞「ローレウス世界スポーツ賞」の年間最優秀女子選手賞を受賞しました。日本人初の受賞で歴史に残る快挙ですが、日本ではあまり報道されていません。

ユージ:国際テニスライターの神仁司(こう・ひとし)さんにリモートでお話を伺います!大坂なおみ選手が受賞した、この「ローレウス世界スポーツ賞」はどんな賞なんでしょうか?

◆「ローレウス世界スポーツ賞」とは?

神:「ローレウス世界スポーツ賞」は、スポーツの力を通して、競技だけでなく、世界の社会問題に向き合って、良い影響を与えながら、スポーツの価値と素晴らしさを世の中に伝えることを評価された人に与えられる賞です。2000年から始まった賞なので、日本ではなじみが薄いかもしれませんが、“スポーツ界のアカデミー賞”と例えられています。

ユージ:これまでは、どんな人たちが受賞してきたのでしょうか?

神:テニス界では受賞者が多く、男子ではロジャー・フェデラー選手、ノバク・ジョコビッチ選手。今回、ラファエル・ナダル選手も受賞しました。女子では、大坂選手が尊敬するセリーナ・ウィリアムズ選手です。プロゴルフのタイガー・ウッズ選手、陸上のウサイン・ボルト選手、プロサッカーのリオネル・メッシ選手も受賞していますので、一般の方々にもローレウス賞の価値がわかってもらえるかもしれません。

吉田:大坂なおみ選手が評価されたポイントは、どんなところにあると思いますか?

神:昨年夏に、アメリカでの黒人人種差別に対して声を上げたことが大きく評価されたと思います。USオープン前哨戦では、準決勝を1日戦うのを延期しました。さらに、USオープンでは、決勝までの7試合で、人種差別によって不幸にも亡くなられた方の名前がプリントされたマスクを大阪選手が付けたことは、みなさんの記憶に残っているのではないでしょうか。

しかも、USオープンで2回目の優勝を果たしました。オンコートでもオフコートでも素晴らしい振る舞いでした。ニューヨークでの大坂選手の行動が、彼女の存在を世界中に知らしめて、“世界の大坂”になったのは間違いないので、ローレウス側も、そこを評価したのだと思います。

ユージ:テニスプレイヤーとしての現在の実力はいかがでしょうか?

神:今、間違いなく女子テニス界で指折りの存在です。今は世界2位ですが、いずれ1位を取り戻して、“大坂なおみ時代”の到来も近いと思います。また、日本の子どもたちへの影響も大きいですね。女子のジュニア選手は、大坂を目標に掲げることも多くなりました。大坂には、これからも子どもたちの手本になっていってほしいです。

吉田:テニスの4大国際大会“グランドスラム”においては、これまでに全米オープンと全豪オープンをそれぞれ2回制覇していますよね? これから期待したいことといえば、やはり“4大大会の全制覇”でしょうか?

神:テニスの4大メジャーを全制覇することを「キャリアグランドスラム」といいます。ただ今は、まだ現実的な目標ではないかなと思っています。 現在、大坂選手はクレー(赤土)とグラス(天然芝)を苦手にしています。4大メジャーでは、フレンチオープンがクレー、ウィンブルドンがグラスでおこなわれます。共にまずは初のベスト8入りを目指すのが現実的かとみています。苦手なサーフェスを克服するのは一朝一夕ではできません。大坂選手は、何事にも対しても学ぶ姿勢があるので、少しずつ良くなっていくと思いますが、長い目で見なければなりません。

吉田:グランドスラムの1つ、全仏オープンの前哨戦となる大会「イタリア国際」もクレーのコートでした。2回戦で、世界ランキング31位の選手にストレート負け。今回の戦いについて、神さんはどうみられていますか?

神:結果に対して驚きはありません。もちろん世界2位の早期敗退なのでニュースにはなりますが。ただ、大坂選手が試合中にラケットを投げたシーンがあったのですが、そこは正直、褒められることではありません。世界中の子どもたちも見ていますからね。今後は改めてほしいなと思っています。大坂選手のツアーコーチであるフィセッテコーチとよく話し合って、フレンチオープンに向けて軌道修正していってほしいですね。

ユージ:ラケットを破壊したニュースには厳しい意見もあり、僕も物に当るのは良くないと思いました。一方で、大坂なおみ選手が抱えているストレスや、プレッシャーがあるのも分かります。そんななか、素晴らしい成績を収め、人種差別問題へのメッセージの発信をした彼女が「ローレウス世界スポーツ賞」年間最優秀女子選手賞を受賞。日本人初の快挙です。

そんな大坂選手は、日本語のインタビューで語尾が上がるイメージがあると思いますが、流暢に話す英語でも同じ話し方です。これは彼女の個性。米国でマネされることもあります。モノマネされることは、世界レベルの証だとプラスに捉えて良いと思います。

番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:ユージ、吉田明世
番組Webサイトhttps://www.tfm.co.jp/one/