[写真]=金田慎平、佐藤博之
◆■サンフレッチェ広島 連戦によるダメージは深刻。短期間でどこまで回復できるか

【プラス材料】
 水曜日に行われた第20節のガンバ大阪戦に2-1で勝利。7試合ぶりの勝ち点3、7試合ぶりの複数得点をゲットした。

 特に大きかったのは、ここまでサンフレッチェ広島の守備戦術を理解するのに苦労していたFWジュニオール・サントスが積極的な前線からのプレッシャーを継続的に敢行したこと。しかも、ジョギングではなくしっかりとスプリントを行い、2度追い・3度追いも辞さない。「非常に貢献度が高かった」と城福浩監督が称賛する守備の動きを見せ、攻撃でも輝きを見せた。65分のMF川辺駿のゴールは、彼のオフ・ザ・ボールでの鋭い動きと右足アウトサイドでの豪快かつ優美なパスによって演出されたものだ。

 誰にも負けない破壊力を持つJ・サントスの戦力化に向けて大きく近づいたことが、何よりの収穫となった。

【マイナス材料】
 前節のサガン鳥栖戦と水曜日のG大阪戦、2試合で勝ち点4を得たことは悪くない。ただ、17連戦の11試合目を消化したチームは疲労の極地に達している。

 今回もG大阪戦から中2日での徳島ヴォルティス戦。アウェイのナイターの翌日は移動とリカバリー。しかし、これだけ連戦が続いていると、リカバリーは1日では効かない。JリーグYBCルヴァンカップ第4節の清水エスパルス戦から中2日だった第12節のヴィッセル神戸戦は、試合前日のトレーニングでほとんどボールを動かさずに終わった。回復を最優先せざるを得ない状況だったのだ。

 予想スタメンで記したMF森島司や川辺、DF荒木隼人はこの連戦をほぼ毎試合戦っている。疲れは体だけでなく、判断の鈍さにもつながりかねない。一方の徳島は中5日。コンディションの差は明白だ。

文:紫熊倶楽部 中野和也

◆■徳島ヴォルティス 日程面でのアドバンテージを勝ち点3につなげたい

【プラス材料】
 ACL日程変更の余波でJリーグYBCルヴァンカップを含めて11連戦を戦ってきたが、先週末に開催された前節の北海道コンサドーレ札幌戦(1●2)で約1カ月に及んだ連戦もひとまず終了。今節に向けては2日のオフを挟み、心も体もリフレッシュした状態で迎えることができる。アウェイゲームながら、連戦真っ只中のサンフレッチェ広島と比較すれば、コンディションでは徳島ヴォルティスが上回るだろう。

 J1昇格に大きく貢献したMF西谷和希やMF杉森考起が開幕直後は離脱していたが、本格稼働を始めた。また、コロナ禍の影響で合流が遅れていた新加入のDFカカやMFクリスティアン・バトッキオも出場機会を増やし始めている。さまざまな試合展開を想定し、考え得る選択肢は多い。

 全体的に負傷離脱者も少なく、チーム状態としては健全な時期と言えるだろう。

【マイナス材料】
 ダニエル・ポヤトス監督が指揮を執るようになってからルヴァンカップは1勝2分と相応の成績だが、リーグ戦4試合は4連敗中だ。

 根本的に解決が必要なのはセットプレー。4月以降、ルヴァンカップも含めてCKやスローインなどから7試合で失点を許している。対策案として、CKでゾーンディフェンスを取り入れた試合、札幌戦では外国籍選手を多数起用するなど、試行錯誤している。

 フィジカル重視ではなく、技術力をベースとした選手編成でJ1昇格にたどり着いた徳島。チームスタイルの背景もあって、編成は小柄な選手が多い。起用した選手の組み合わせによって高さを維持することも可能だが、最適なバランスを見出せるか。

文:totoONE編集部