【ECで量子コンピュータ活用】GMOシステムコンサルティング、blueqatと協業 画像認識や自然言語処理で次世代CX実現

GMOシステムコンサルティングは4月26日、量子コンピュータと機械学習を中心に事業展開するblueqatと、ECサイトにおける量子コンピュータの活用に向けた協業を開始した。GMOシステムコンサルティングが提供するECパッケージ「GMOクラウドEC パッケージEC」と、blueqatが持つ量子コンピュータを活用するためのクラウド環境「blueqat Cloud」および、同社の研究開発の成果を連携し、ECサイトにおける新たな顧客体験(CX)の実現を目指す。

GMOシステムコンサルティングは、”新しいお買い物体験を追求し、デジタルコマースソリューションでNo.1になる”をビジョンに掲げ、ECサイト構築支援事業を展開。大規模ECの知見を集約したEC構築パッケージシステム「GMOクラウドEC パッケージEC」を提供している。一方blueqatは、量子コンピュータと機械学習を中心に事業を展開。主なサービスとして、オープンソースの量子コンピュータソフトウェア開発ツールである「blueqat SDK」と、インストール不要でログインをしてすぐに使える無料のクラウド環境「blueqat Cloud」を提供している。

このたびの両社の協業を通じてGMOシステムコンサルティングは、これまで量子コンピュータを用い取り組んできた「組み合わせ最適化」のさらなる深化および、blueqatが取り組む量子コンピュータによる「画像認識」「自然言語処理」などを「GMOクラウドEC パッケージEC」に適用することを検討していく。これらの取り組みにより、量子コンピュータの高速計算処理が商品陳列やリコメンドや商品検索に対して、既存のコンピュータでは成しえなかった「ついで買い」を誘発するような適度なばらつきを発生させるなど、ECサイトにおける新たなCXが提供できるとの期待を示した。

量子コンピュータの適用分野のひとつとして挙げられる「組み合わせ最適化」では、このたびの協業でblueqatとともに、汎用的な量子ゲート型マシンで最適化問題を解くアルゴリズム「QAOA」(Quantum Approximate Optimization Algorithm)への取り組みを開始。ECサイトにおける商品の陳列方法や、リコメンド商品の選択などにおいて活用の想定しており、計算結果にもとづく適度なばらつきが発生するなど「ついで買い」の増加が期待できるとしている。

量子コンピュータによる画像認識では、ECサイトで使われている商品画像の特徴を抽出し、商品ラインアップの最適化などに活用することを想定。商品画像の特徴抽出は膨大なデータを扱うことになるため、将来的には機械学習の技法を超えることが期待されるとしている。さらに量子の特性である「量子もつれ」を活用し、文章中の単語同士が離れていても意味が把握できるようにする。この自然言語処理機能を活用することにより、検索結果の最適化や検索時に表示されるサジェストの最適化などへの応用を想定するとしている。

量子コンピュータがクラウドサービスとして提供されるようになり、研究機関や一部の先進企業だけでなく、一般の企業でのビジネス活用も可能になってきた。こうした状況のなかでGMOシステムコンサルティングは、「組み合わせ最適化」の計算に量子コンピュータを用い、ECサイトにおける商品の陳列方法やリコメンドなどへの応用に取り組んでた。一方blueqatは、2014年から量子コンピュータ事業に取り組み、ハードウェアからソフトウェアまでの開発を手掛けてきた。提供する「blueqat SDK」と「blueqat Cloud」は、国内はもちろん、海外のユーザーにも利用されている。

EC市場は、近年の社会情勢を反映し、急激に拡大している。また、量子コンピュータがクラウドサービスとして提供されるようになったことにより、実ビジネスへの適用が検討される段階になってきたとし、ECサイトに新たなCXの実現を目指し、量子コンピュータの活用に取り組むべく、今回の協業に至ったとしている。