源泉徴収は会社経営において必須業務の一つです。企業には1年に1回、年末調整後に源泉徴収票を発行する義務があります。源泉徴収は、企業で働き始めたばかりだと、煩雑でわかりにくいシステムですが、この記事では源泉徴収の基本から源泉徴収票作成の方法やポイント、作成に役立つツールについて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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源泉徴収・源泉徴収票とは?まずは基本を整理

源泉徴収とは、本来従業員が納めるべき税金を、事業者が代わりに月々の給料から差し引く制度のことです。事業者は源泉徴収義務者です。事業者が源泉徴収を行うことで、従業員自らが確定申告をする手間が省け、効率的に税金を徴収することが可能になります。また、国側も一括で税金を徴収できるので、徴税の手続きを簡略化できます。

源泉徴収票は、「事業者が従業員に支払った金額」や「源泉徴収した税額」などを記載した書類のことです。従業員用1部、税務署提出用1部、市町村提出用2部、トータルで4部を作成し、市町村用に関しては同内容のものを「給与支払報告書」として、従業員の居住自治体に提出します。源泉徴収票は、毎年1月31日までに税務署に提出する必要があります。

源泉徴収票に記されている項目をチェック

源泉徴収票には以下の項目が設けられており、それぞれ記載する必要があります。ここでは大まかな構成をみていきます。

支払金額

控除、源泉徴収される前の金額を記載します。一般的に「年収」と呼ばれるものです。実際に銀行に振り込んだ金額を記載するわけではありません。

給与所得控除後の金額

年収(支払金額)から給与所得控除額を差し引いた金額を記載します。所得税の場合は収入にそのまま税率を乗算することはしません。計算時に一定額の控除が認められており、その金額を差し引いてから税率をかけます。会社員の場合は年収によって控除額が決まっているため、このように経費とみなして差し引きます。

所得控除額の合計額

社会保険料控除、生命保険料控除、配偶者控除、基礎控除などで控除された金額を、給与所得控除後の金額からマイナスした金額のことです。

源泉徴収税額

実際に差し引かれる源泉徴収税額を記載します。源泉徴収税額は所得控除額の合計額をベースに、定められた方法で算出します。

控除対象配偶者の有無

控除対象となる配偶者の有無を記載する箇所です。

控除対象扶養家族の数

控除対象となる扶養家族の人数を記入する箇所です。

社会保険料等の金額

給料から天引きする「厚生年金料」「健康保険料」などの合計金額を記載します。

生命保険料の控除額

外部の保険や、個人年金に支払っている金額を記入します。

源泉徴収票作成の方法や流れを解説

源泉徴収票を作成する際は、規定のフォーマットに従って作成します。フォーマットは国税局のホームページから、PDFでダウンロードすることが可能です。手書きで作成することも可能ですが、ここでは手書き以外の作り方に焦点を当てて解説します。

Microsoft Excel

国税局が配布している源泉徴収票フォーマットを基に、手打ちで入力していきます。Microsoft ExcelやGoogleスプレッドシートに対応しているので、ソフトが使える環境であれば基本的に無料で作成可能です。ただし、時間がかかること、入力ミスが発生する可能性があることなどのデメリットもあります。

給与計算ソフト

計算ミスが起きるリスクを最小化し、業務の効率を上げる手助けをしてくれるのが給与計算ソフトです。導入時にコストがかかってしまいますが、今まで時間がかかっていた作業を効率化できるので、従業員数が増えてきている場合には導入を検討してみてもよいでしょう。

e-Tax

国税局の納税システム「e-Tax」の源泉徴収票作成ソフトを利用することで、税務署に足を運ぶことなく源泉徴収票を提出できます。また、作成した源泉徴収票を従業員にメールで配布することも可能です。ただし、e-Taxを利用するためには事前に手続きをして、利用者識別番号や電子証明書を準備しておく必要があります。

外部の税理士に委託する

源泉徴収票の作成を外部に頼む方法もあります。「立ち上げたばかりで忙しい」「経理業務に慣れていないスタッフが多い」などの理由がある場合は、専門家への業務委託を検討してみましょう。税理士は税金の専門家ですのでミスはなくなりますが、顧問料などを支払う必要があります。

源泉徴収票作成の流れ

源泉徴収票を作成する際は、基本的に「源泉徴収票に記されている項目をチェック」でご紹介した項目を順番に埋めていく形で作業を進めていけば間違いありません。給与所得者の住所や氏名などを記入したあと、各数字を記入し、控除対象配偶者の有無、控除対象扶養親族の数を記入します。続いて社会保険料等の金額、生命保険料の控除額とその内訳を記載し、最後に源泉徴収税額を記入すれば作成は完了です。

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源泉徴収票の作成時に気をつけたいポイント・注意点は?

源泉徴収票は、以下のポイントに注意して作成しましょう。

退職時の取り扱い

従業員が退職した場合は、前職場が退職した年の1月1日から退職日までの源泉徴収票を発行しなければなりません。ここで発行されたものが、次年度の確定申告や、次の職場での年末調整に使用されます。

作成した源泉徴収票の提出期日

作成した源泉徴収票は、支払いが確定した翌年の1月31日までに税務署に提出する義務があります。この期限を守らなかった場合、罰則が科せられることもあるので注意が必要です。

従業員ごとに記載項目が変化する場合の取り扱い

配偶者の有無や、従業員によって記載が異なる箇所は従業員の状況を確認し、正確に記入する必要があります。記載によっては納税額が変わる場合もあるので、配偶者の有無についてのヒアリングは慎重にすべきです。

作成済書類の保存期間

作成書類に関しては、税法上7年間の保存義務が生じます。また、従業員に源泉徴収票を求められた場合にも再発行の義務が生じます。

源泉徴収票の作成にはWeb給与明細システムの活用が有効!

Web給与明細システムとは、源泉徴収票をデータで管理できるシステムのことです。以下にWeb給与明細システムでできることをご紹介します。

メールやWebで給与明細を配信できる

Web給与明細システムを使うと、メールやシステム上で給与明細を配信・共有できます。一括で配信可能なので、作業の手間やコストの削減に効果的です。

給与データの取り込み

データを直接入力して情報を反映させることも可能ですが、CSV形式の給与データがあれば、そのままシステムに必要なデータを自動で取り込めます。

明細の作成

企業独自のルールがある場合や雇用形態が多岐にわたる企業の場合でも、データを基に自動で給与明細を作成できるシステムがあります。シンプルなシステムを導入すれば、直感的かつ効率的に給与明細を作成できます。

過去データの閲覧

従業員から過去の源泉徴収票を求められることはよくあります。Web上で電子化されていれば、従業員が直接、スマホやPCからデータを確認可能です。経理スタッフにとっても従業員にとっても、Web給与明細システムの導入はメリットが大きいでしょう。

まとめ

源泉徴収票を作成する際は、正確な情報を記入しなければなりません。しかし、細かい数字の計算はミスを生みやすく、その点で手入力には不安があります。Web給与明細システムを導入すれば、人為的なミスの削減と業務効率化が可能になるでしょう。Web給与明細システムを給与計算などのシステムと連携させれば、人事会計業務の大幅な効率化にも役立ちます。まずは、以下の記事より各製品の資料を請求し、自社の業務に合ったWeb給与明細システムを導入してみてはいかがでしょうか?

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