キリンホールディングスは5月10日、従来は手作業で対応していたギフト商品などの商品詰め合わせ・加工作業において、パッケージイノベーション研究所が開発したロボットを使用する実証実験を4月23日から5月18日までキリンビール東京東部物流センターで実施すると発表した。

  • 従来の内箱形成作業

  • ロボットによる内箱形成作業

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今回の実証実験は、多くの人手が必要なギフト商品の加工作業を、ロボットによる自動化を目指す研究開発の一環として実施するもの。

作業に多くの人手が必要な内箱の折り込み作業や、ギフト商品の詰め合せ作業、加工済商品をパレットに積み上げる重労働などを自動化することで、約50%の作業効率化と、重い物を運ぶ身体への作業負荷軽減を見込み、物流業界における労働需給のギャップ縮小および、労働人口の高齢化への対応を目指す。

今回、具体的には、2020年12月期の株主優待品であるキリン一番搾り生ビールギフト商品約3万セットの箱詰め・加工作業の一部である内箱形成作業を、同社が開発したロボットシステムと、ロボットで成形できるという内箱で自動化する実証実験を行う。

実証実験を行うギフト商品は、同社が取り扱うギフト商品で一番流通量の多いサイズ。今回の実験結果を基に、今後のギフト加工作業における作業効率化と重労働業務の削減を進め、物流業界の労働需給ギャップの解消に努めていくとしている。