Free Software Foundationは米国時間2021年4月27日、GNU Compiler Collection(コンパイラーコレクション)の最新版「GCC 11」をリリースした。バイナリーページでは、AIXやDOS(DJGPPベース)、HP-UX、Solaris 2、macOS、Windows(CygwinおよびMinGW)などバイナリーファイル、もしくは国内ミラーサイトからソースコードを入手できる。Changelogによれば、前バージョンと比較してIntelやAMD、ARMプロセッサーのサポートや、C++の既定をC++17に変更し、C++20のサポート改善やC++23の初期機能の追加、次期C言語となるC2Xへの対応準備を開始した。

  • Linux上のGCC 11。正しくはバージョン11.1.0となる

    Linux上のGCC 11。正しくはバージョン11.1.0となる

この他にも既定のデバッグ形式をDWARF 5に切り替え、コンパイル対象がARM AArch64の場合は、メモリーエラー検出機能であるHWASan(Hardware Assisted AddressSanitizer)を利用可能にしている。より詳しい変更点はGCCのバグリストドキュメントページを参照してほしい。GCCは1983年後半にRichard Stallman氏らが開発に着手し、1987年3月にベータテストを開始した。現時点でC、C++、Objective-C、Fortran、Ada、Go、D(GDC)、Javaなどの開発言語をサポートしている。