日本生協連、2020年度売上が3兆円突破 宅配売上は14.9%増の2.1兆円に

日本生活協同組合連合会(以下:日本生協連)は4月13日、2020年度の業績についての取りまとめを公開した。全国の地域生協の総供給高が3兆円の大台に達し、コロナ禍で生協の宅配利用が若年層に広がったとしている。日本生協連が2020年3月からコープ東北サンネット事業連合、コープデリ連合会、東海コープ事業連合と4者共同で、組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組み「DX-CO・OPプロジェクト」の進捗についても発表した。

日本生協連が全国120の地域生協の2020年度の供給高(売上高)をまとめたところ、総供給高は3兆683億円(前年比111.8%)となった。宅配事業が2兆1170億円(前年比114.9%)、店舗事業が9513億円(前年比104.3%)と、いずれも前年超過となった。

供給高が伸びた要因には、コロナ禍において、週1回・決まった時間に届く、生協の宅配ならではの特徴が好意的に受け止められたことを挙げた。これまでは50代以上の組合員が宅配利用の中心となっていたが、宅配の新規利用者の年代の内訳を確認すると、6割以上が20代~30代の既婚者となり、コロナ禍で若年層に生協の利用が広がったとしている。週1回、決まった曜日・時間に届く生協の宅配が、予定を立てやすく、食材を計画的に利用できるメリットとして評価され、新規利用者の7割程度が、今後も生協の宅配利用を継続したいと回答している。生協宅配は、食品だけでなく家庭用品から衣料品まで、生活に必要なあらゆるものを扱っていることが強みとなっている。

日本生協連においては、コープ商品事業、キャロット事業、カタログ事業、ギフト事業のすべての事業で前年を上回り、累計実績は4397億円(前年比112.1%)となった。

コープ商品事業は特に農畜産品、冷凍食品が伸長し、3415億円(前年比109.9%)となった。またNB商品を主とした家庭用品や消耗品の供給を行うキャロット事業の供給高は、在宅需要の傾向が継続し、家事調理・洗濯関連の日用品が405億円(前年比121.7%)、衣料品や家庭用品などの供給を行うカタログ事業供給高は556億円(119.9%)、ギフト事業供給高は35億円(前年比118.6%)となった。

全国の生協組合員は、前年比101.2%の2,996万人となり、地域生協の2020年度世帯加入率は推計値で38.8%(前年比0.4ポイントアップ)となる。地域生協のWeb加入数は下期も引き続き前年比約2倍の件数となっている。Web加入の年代内訳は、20代~40代が8割を占め、これまでより若い世代が加入している特徴がみられたとしている。

日本生協連は、コープ東北サンネット事業連合、コープデリ連合会、東海コープ事業連合と4者共同で、組合員の新しいくらしの実現を目指す、生協の横断的な取り組み「DX-CO・OPプロジェクト」に2020年3月から取り組んでいる。本プロジェクトは、単なるシステムの開発導入にとどまらず、デジタルを活用した組合員の「あたらしいくらし」を実現し、同時に生協職員の働き方も変えていく取り組みだとし、2021年2月に3つのコンセプトと具体的施策を策定し、プロジェクトを本格始動した。

そしてこのほど、それぞれのコンセプトに紐づく具体的施策について3つの連合会下での検証を開始。まずは、みやぎ生協において、おすすめのレシピや一週間分の献立をAIが提案し、一括で必要な食材を注文できる仕組みの実現のため、レシピ注文の仕組みの検証を2021年4月よりスタートする。その後、世帯ごとではなく、個人ごとのID管理で、ひとりひとりに合ったサービス提供を実現する仕組みを作るためのID管理の仕組みの実証実験を、2021年7月よりコープ東北にて。配達コースを最適化するシステムを実現することでなるべく効率的な配達を行い、職員の負担を減らすための配達コースを最適化する仕組みの実証実験を2021年5・6月頃からコープあいちにて実施する。これらの検証結果をもとに、成果が確認できた施策から順次、日本生協連を通じて全国の生協へ導入を進めていくとしている。