TVアニメ『擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD』の先行上映イベントが、2021年3月27日、科学技術館サイエンスホールで開催された。登壇者は雪村咲羽役の三森すずこ、花風エレーナ役のRaychell、プロデューサーの大松裕氏、監督の工藤進氏。司会は日本テレビアナウンサーの伊藤遼が務めた。本稿では、昼の部についてレポートする。

本作の第1部となる一~四話が上映された後、登壇者が舞台へ登場。改めて作品を見た感想を求められた三森は「アフレコのときは魂を削っていました。見ているだけでもエネルギーが吸収されてしまうほどの作品」とコメント。Raychellは三森の言葉に被せて「みもさん(三森)は心配になるくらい魂を削っていました。思わずハチミツをあげたくらい。カッコよかったです」と尊敬の念を露わにした。

Raychellは続けて「テンポ感がよくて四話まであっという間。あとは映像が綺麗でビックリしました」という感想を述べ、三森もその言葉に同意。大松プロデューサーはテンポ感やスピード感を意識して制作したことのほか、「1部・2部・3部と分かれていますが、それぞれで楽しめる作りになっています」と、構成について言及する。併せて工藤監督も「5話以降はさらに加速していきます。怒涛の展開になると思います」と予告した。

先行上映イベントでは作品に関するトークのほか、「擾乱豆知識のコーナー」と題したクイズ企画、サイン入りポスターといったグッズの抽選会、作品のOP・EDの上映なども実施。RAISE A SUILEN(RAS)の一員としてOP・EDも担当しているRaychellは「『擾乱』のために書き下ろした2曲。RASにとっては初の和ロックです。ある意味、RASらしくない曲。『擾乱』の世界とマッチングして、この曲が誕生しました」とコメント。三森は「音楽と絵がすごく綺麗に融合していていた!」と率直な感想を述べた。

事前にTwitterで募集していた質問に答えるコーナーでは、「自身のキャラクターを演じる際に難しくて、挑戦的だったところは?」という内容に登壇者が答える。三森は、スピード感のある戦闘シーンについて、「目が追い付かない。息を入れたり叫んだりと本当に忙しい。だから暗記をしてアフレコに臨みました」と振り返る。

Raychellは、「監督から『笑いながら殺してください』と言われて……。みもさんや蒼井翔太さんに聞きながら、その場で色々と学びつつお芝居をしていました」と、声優の先輩方に支えてもらいながらの収録だったことを明かす。ちなみに、三森は「私だったらこう演じるのかな」と、実際にその場で実践しながらアドバイスをしたという。

声優経験がまだ少ないRaychellのお芝居について、工藤監督は「経験がない人であっても、勘がいい人かどうかは最初の段階で分かります。(Raychellは)難しいオーダーをしても大丈夫な方だと思ったんじゃないかな」と、先ほどRaychellが悩んだというディレクションに関してはポジティブなものであったことを明かす。

また、大松プロデューサーは、雪村咲羽は本読みの段階から難しい役だと感じていたが、三森が演じると聞いたときに安心したこと、Raychellも準備してアフレコに臨んで100%で返してくれたことに触れつつ、「キャストには本当に恵まれました」と、太鼓判を押した。

イベントの最期には登壇者が挨拶。本プロジェクトの企画立ち上げから関わる大松プロデューサーは、「上映前は裁判に行くような気持ちでしたが、熱心に皆さんが見てくださっていてホッとしました。登場キャラクターの数は他のアニメに比べると少ないかもしれません。だからこそ、それぞれの人生を描き切れたと自信を持って言えます。それぞれの人生を見届けていただければ」という熱のこもったメッセージを残した。

TVアニメ『擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD』は日本テレビにて4月6日より毎週火曜25時29分から放送(初回は25時34分スタート)。また、Huluでは3月30日より先行配信され、毎週火曜24時に更新される。その他の放送・配信情報は公式サイトをチェック。なお、地上波最速放送日となる4月6日の夜には、YouTubeにて雪村咲羽役・三森すずこと中村浅陽役・伊藤彩沙が出演する「TVアニメ放送直前番組」が配信されるとのこと。

(C) 擾乱製作委員会