「おうちで 道の駅!」を台湾向けECサイト「楽吃購!日本」に開設 特産品の海外販売に注力

全国道の駅連絡会と特定賛助会員であるジーリーメディアグループはこのほど、全国の道の駅で扱う地域特産品を台湾向けにインターネットを通じて販売する社会実験(越境EC事業)を行うことで合意した。ジーリーメディアグループが運営する台湾の日本情報サイト「楽吃購(ラーチーゴー)!日本」に、道の駅公式通販「おうちで 道の駅!」を4月1日にオープンし、順次販売を開始する。地元産品の売り上げ拡大と、新型コロナ感染収束後のインバウンド需要の喚起を図る。

【<画像16点>「楽吃購」で販売する主な商品ラインアップ】

今回の社会実験では、台湾の日本情報サイト「楽吃購!日本」内にオープンする「おうちで 道の駅!」において、全国道の駅が出品する商品を販売する。販売期間は4月1日から9月末まで。国土交通省の「水の里応援プロジェクト」で生まれた群馬県片品村(道の駅「尾瀬かたしな」)の「花豆甘納豆」等の菓子類をはじめ、全国で最も遅く出荷することから名付けられる「北限の桃」を使用したジュース類(秋田県鹿角市「道の駅かづの」)、国内最大の琥珀産地岩手県久慈市(道の駅「くじ」)の「琥珀万年筆」等の工芸品など、全国17の駅から87の特産品を販売し、順次拡大予定としている。


地域の特色を生かした商品を販売

ジーリーメディアグループが運営する「楽吃購!日本」は、2012年にスタートした訪日台湾人・香港人向けの日本観光情報メディア。現地目線にこだわり台湾人・香港人が取材した情報を提供し、月間利用者数は250万人以上(2019年3月現在)にのぼる。また、観光庁のインバウンド推進方針に呼応し、台湾や香港からの訪日促進のための事業を展開している。

全国の道の駅では、新型コロナウィルス感染症への対策として地元の物産品の販路拡大を図っている。一方、台湾などでは、日本への旅行を見合わせることで所謂「訪日ロス」現象が起きており、日本各地の産品を買い求めるニーズが増えている。国土交通省・観光庁では、「道の駅第3ステージ」(2020~2025年)において、道の駅を世界ブランドに育成し、多くの外国人が道の駅をインバウンド観光拠点として来訪することを推進している。こうした諸状況を踏まえ、全国道の駅連絡会とジーリーメディアグループは、道の駅が地域を代表して海外に向けて地元特産品や地域観光情報を提供し、道の駅や地域について産品を通じて周知・経験できるプラットフォームの提供に至ったとしている。道の駅による地元産品の売上を拡大するとともに、コロナ感染症収束後には道の駅を目的地、拠点とする観光、インバウンド需要の喚起へ結びつけて行く計画としている。

全国道の駅連絡会は2020年5月、「ニューノーマル」対応の道の駅の進化について国土交通大臣向けに提言を行い、その一環としてキャッシュレス決済環境の整備や通販・ECの強化を前倒しし、同6月に道の駅公式通販「おうちで 道の駅!」を開設した。同8月からは農林水産省の補助事業「#元気いただきますプロジェクト」に参画し、地元特産品の通販を通じて地域の生産者や事業者の支援を行っている。

今回の社会実験実施に伴い、国土交通省観光庁の観光地域振興部観光地域振興課、冨樫篤英課長は、「インバウンドがゼロとなり、いつ収束するのか不透明となっている今、感染症対策によりこの状況を早急に収束させ、早期のインバウンドの復活が待ち望まれています。そのような中、道の駅と連携したこの取組を通じて、台湾の方々に日本各地の良さを知り興味を持っていただき、インバウンドが再開した暁には、各地に多くの台湾の方々が来訪するきっかけとなることを切に願っています」とコメントした。

ジーリーメディアグループの吉田皓一代表取締役社長は、「台湾は世界で最も日本の商品サービスに溢れている市場といっても過言ではありません。弊社が抱える多くの日本好きユーザーは日本の地方でしか手に入らない地産品や限定品への購入意欲がとても高いです。道の駅との連携により、台湾人ニーズに応えることができ、同時に物産と観光という地域資源を活かして地域振興につなげていきたいです」とコメントしている。

本社会実験は令和3年9月末まで実施し、得られた結果、知見をもとに、参加する道の駅の拡大や商品・価格等の見直しを行い、以降の正式運営を検討するとしている。