森川葵、実力派との評価も「成長していない」ゴールがないから続けられる

2012年に女優デビューした森川。キャリアも10年に差し掛かる。映画『渇き。』や『おんなのこきらい』、『リバーズ・エッジ』など、難役を見事に演じ、高い評価を得てきた。「以前は無我夢中で、なにも分かっていなかったのですが、最近は年齢も上がり、体力もめちゃくちゃあるって感じでもないので、自分が本当に愛情を持てる作品にしっかり向き合ってお芝居ができるようにしたいと思うようになってきました」と変化を述べる。

なにより大切にしたいのが、一つ一つの作品に向き合う準備の時間をしっかり取ること。「まだまだ過程段階ですね」と笑うと「作品や役に対して考える時間があればあるほど、良いと思っているんです。もちろん深く向き合うことはパワーのいることで、楽しいことばかりではないんですけれど、自分的には嫌いじゃない作業です」と語る。

若手演技派女優としての評価が高いが、自身は「成長していない」と感じているようだ。「自分の芝居を観ても、どこが成長しているかって実感するのって難しいと思うんです」と苦笑いを浮かべると「経験を積んで、昔よりもうまくできる部分が増えているかもしれませんが、逆に不慣れなときだからこそ、出せた表現もあると思います」と“成長”についての自身の解釈を提示する。

そのどちらも正解だとすると、しっかり“成長”を実感できない。「数学で難しい数式が解けるようになりましたとか言うのなら簡単なんですけれどね」とつぶやくと「難しいですよね。ゴールがない。いつまで続くのだろうって考えてしまうこともありますが、だからこそこのお仕事を続けていけるのかもしれませんね」としみじみ語っていた。

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