BIツールを活用したい、けれども活用シーンのイメージがつかみにくい、ツールの選び方がわからない、ということもあるのではないでしょうか。この記事では、BIツールの概要やExcelなどとの違いや基本機能について整理した後、導入のメリットや活用シーン、ツール選定のポイントについて解説します。

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BIツールとは

BI(Business Intelligence)ツールとは、日々の業務や顧客対応で蓄積された膨大な情報を活用して、経営方針やマーケティング戦略に役立てるためのツールです。BIツールを使った業務改善の流れは以下のようになります。

  1. 解決するべきビジネス課題や経営目標などから抽出データを決定
  2. データを収集・抽出・整形(BIツールを使う)
  3. データをさまざまな方法で分析(BIツールを使いながら試行錯誤)
  4. 視覚的にわかりやすいグラフなどで表示(BIツールを使う)
  5. 規則性を見つけて1.で設定した課題の解決策・改善策を検討・実施

BIツールでのデータ分析が終わればゴールではありません。解析結果からビジネス課題を解決する糸口を発見して改善を行うまでが、BIツールを使った業務改善の流れです。

1 Excelなどとの違い

BIツールと同じようにデータ分析が行えるツールには、ExcelやERPなどがあります。それぞれの役割が相違点となるため、以下に取り扱いデータ量と役割について簡単にまとめました。

名称 取扱データ量 役割
BIツール データをさまざまな角度から分析して、規則性を発見する。データベースやSQLの専門知識がなくてもデータを抽出できる画面を用意。
Excel データをさまざまな角度から分析する機能が豊富。扱うデータ量が他に比べて少ない。
ERP 基幹業務を統合してデータを一元管理するシステム。データの統合管理が主眼。
DWH 基幹システムのデータをデータ分析などの目的のために再構成した統合データベース。後述するETLツールで整えられたデータを、さらに再構成してBIツールが利用しやすいように再構成する。
ETL 基幹システムや各業務システムなどに散在するデータを抽出(Extract)・変換や加工(Transform)・書き出し (Load)してDWHに連携するツール。

少量のデータ分析なら、手軽ですぐに利用できるExcelが便利です。さまざまなグラフが描画でき、ピボット集計など、便利な機能も数多く搭載しています。

ただExcelでは、大量のデータは扱えません。また、ファイルが壊れるとデータも紛失してしまう危険性があります。大量データを扱う場合は、データの安全性を高く保てるデータベースを利用する各種システムが適しています。

業務データはERP(Enterprise Resource Planning)が一元管理を行います。ETL(Extract Transform Load)とDWH(Data Ware House)は、ERPによって一元管理されている業務データを加工し、BIツールに利用しやすい形に再構成するという役割を担います。

2 BIツール導入の目的

BIツール導入の大きな目的は、ひと言でいえば「業務改善」です。業務によって蓄積されたデータを元に、ビジネス課題の解決やマーケティング戦略に活かし、最終的には事業のさらなる発展を目指します。

BIツールの基本機能5つ

BIツールの基本機能について、簡単に紹介します。

1 データの分析

BIツールのメイン機能です。マーケティング戦略、製品の品質管理、予実管理など、さまざまな問題の発見・解決策の検討にデータ分析機能は役立ちます。

2 レポート出力

業務データを自動的にレポートの形式にまとめて出力します。レポートはPDFなどの電子ファイルや管理画面などですぐに確認できる仕組みです。レポート出力機能を活用することで、報告資料を作成する手間も省けます。

3 デザイン機能

レポート出力時に、特定の表示画面や印刷する帳票のデザインを自由にカスタマイズできる機能です。この機能によって、自社に合ったデザインの帳票が出力できます。

4 ダッシュボード

ダッシュボードとは、分析結果をわかりやすく表示する画面です。現在監視しているデータをリアルタイムにグラフ表示したり、警告やエラーがすぐにわかったりするような画面にデザインされています。特に情報システム部門には使いやすい機能です。

5 モバイル対応

BIツールは、いつでもどこでも分析を始められるよう、モバイル対応もしているケースが多く見られます。クラウドサービスとして提供されている製品は、導入すればそのまま社外でも利用可能です。

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BIツールの種類とできること4つ

BIツールは、主に4種類から構成され、それぞれ少しずつできることが違います。各ツールの特性も確認しましょう。

1 レポーティングツールで企業活動を監視・分析

レポーティングツールは、企業活動によって蓄積されるデータを使って企業活動をさまざまな視点から監視・分析するためのツールです。監視データに何らかの異常が出るとすぐに分かるようなグラフ表示・画面表示を行い、問題点の早期発見・解決をサポートします。

2 OLAP分析で問題点の分析と検証を素早く実行

OLAPとは「オンライン分析処理」の略で、迅速に問題点の分析と検証を行います。OLAP分析での「オンライン」とは、インターネットに接続しているという意味ではなく、「リアルタイム」という意味です。

特定のデータを監視する点は、レポーティングツールと似ています。ただ、あまり複雑な分析までは行わないレポーティングツールに対し、OLAP分析は問題点を発見すると、さまざまな分析方法を駆使して解決方法を探る点が違います。OLAP分析では、問題点の早期発見・早期解決を目指します。

3 データマイニングツール

データマイニングツールは、ビジネス課題(マーケティング戦略の立案、顧客対応の見直しなど)を解決するためにデータ分析を行うツールです。

レポーティングツールやOLAP解析では、問題点の発生を検知する目的で使います。一方、データマイニングツールは、解決すべき課題ありきでデータ分析を行う点が大きな違いです。

4 プランニングツール

プランニングツールとは、その名の通り計画立案に利用するツールです。企業で、前年度の予算・実績管理の結果から、次年度の予算編成を行う際などに適しています。

プランニングツールを使ったシミュレーション機能によってさまざまなパターンの予測を立て、最適な計画を立案するのに活用できます。

BIツール導入のメリット3つ

BIツール導入のメリットはさまざまですが、特に大きいメリットを3点紹介します。

1 専門家に頼らず必要なデータを抽出・活用できる

BIツールは、データベースやSQLの知識がなくても、画面を使って必要なデータを抽出・分析ができます。専門家でないと扱えないツールの場合、どうしても人件費が高コストになりがちです。

しかしBIツールなら、データベースやSQLに詳しくない現場の人間も問題なく使いこなせます。

2 レポート作成も短時間で可能

データを集計するだけなら、Excelや他の業務システムでも可能です。しかし、データを適切な方法で分析し、視覚的に分かりやすくレポートにまとめるなら、BIツールが最適です。

これまで苦労してExcelやPowerPointの資料を作っていた手間も、BIツールを使いこなすことで短時間で作成し、資料作成を効率化できます。

3 リアルタイムでスピーディーな分析ができる

業務データからデータ分析を行う場合、業務システムで使っているデータベースを直接参照すると業務システム自体の性能を悪化させる場合があります。

この問題も、業務システムと別でDWHを構築するBIツールを導入することで回避可能です。

BIツールの活用シーン5つ

BIツールの活用シーンを5つピックアップして紹介します。

1 経営分析・財務分析

BIツールのレポーティングやOLAP分析を利用して、経営分析や財務分析をリアルタイムで行えます。気になるデータをすぐに確認して迅速な対策を行いたいときの活用方法です。

2 営業分析・売上分析

営業システムや売上システムなど、関連するシステムから売上データを抽出し、統合した分析ができます。

3 人事データ・残業分析

PCの稼働状況や勤怠管理システムの勤怠データなど、異なるデータから必要な情報を出して残業分析などを行い、労務管理に活用できます。

4 予算管理システム

Excelで管理している予算データと実績データを統合して、BIツールを予算管理システムとして利用できます。予算管理システムの導入予算がない場合におすすめの利用方法です。

5 データ集計

あらゆるデータを目的に応じて必要な方法で集計できます。データベースだけでなく、社内に散在しているExcelファイルを収集して集計業務を効率化することも可能です。

BIツール選定のポイント3つ

最後に、ここまでご紹介した内容を踏まえ、BIツール選定のポイントを3点紹介します。

1 導入の目的を明確にして目的に合った製品を選ぼう

BIツールはそれぞれ得意分野があり、製品によってサポートしている機能が異なる場合もあります。経営判断の材料とするか、業績改善に向けた課題発見のために使うかなど、自社の導入目的がはっきりさせましょう。そうすることで、自然と選ぶべきBIツールを絞りこめます。

2 要件定義が難しい場合は支援サービスを活用

一般的に、BIツールは導入の教育コストが非常に高いという特徴があるため、スムーズに導入できるような施策を検討してください。

そもそもBIツールを使ってデータ分析をする際に、課題をどう設定し、どの分析手法を使うかなどの要件定義が難しいケースも少なくありません。

ビジネス課題の洗い出しや目標値設定などが難しい場合は、導入サービスや運用サービスなどの支援メニューの手厚い製品を選びましょう。

3 費用の比較を忘れずに

BIツールには、パッケージソフトやクラウドサービスなどいくつかの提供形態があります。一般的にはクラウドサービスの方が低コストです。

しかし利用人数が多い場合は、オンプレミス製品の総コストよりもクラウド製品の方が超過する場合もあるため、比較が必要です。

BIツールの特徴を知り目的にそって活用しよう

BIツールの概要やできること、基本機能を知っておくと、BIツールの利用目的を明確にし、自社に合ったツール選びができるようになります。

自社に合った製品選びをする際は、以下より製品の資料を入手して、比較検討の材料としてご活用ください。

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