「リモートワーク」における社員のマネジメント…どうすれば上手くいく? コンサルタントのプロが解説!
声優としても活躍中の鈴村健一(月~木曜)と俳優の山崎樹範(金曜)、フリーアナウンサーのハードキャッスル エリザベスがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「ONE MORNING」。3月10日(水)の放送では、リクルートマネジメントソリューションズのシニアコンサルタントで主任研究員の武藤久美子(ぶとう・くみこ)さんを迎え、“リモートワークにおけるメンバーマネジメント”について伺いました。

(左から)鈴村健一、武藤久美子さん、ハードキャッスル エリザベス



◆リモートワークによって生じた変化とは?
武藤さんはコンサルタントとして、企業の制度構築や風土改革、業務改革、人材育成などを支援しています。ここ数年は働き方改革やリモートワーク導入などに携わる機会も多いと言います。

コロナ禍でリモートワークという働き方は、新たな働き方の1つとして広がりを見せています。武藤さんは「仕事環境が生活環境のなかに取り込まれたことによって、働きやすく、集中して仕事と向き合える環境整備をすることが大事だという意識を企業側が持つようになった」とメリットを挙げます。それにより、「働きがいのための働きやすさという位置づけになったことは、働く側にとって朗報」と話します。

続けて、「リモートワークによって、働く側には“自由”がもたらされたと同時に、それを享受するための“責任”が生まれた」とし、「自律的にどうデザインしながら仕事をするかを考えることができるようになったし、生活をより大事にしながら仕事も頑張れるようになった。企業や組織に属するという安心の場所を確保したまま、外に向けて挑戦できる機会も生まれたという意味では、自由というものを獲得できる可能性は高まったのでは」と見解を示します。

しかし、一方で「自由を享受するためには、成果を上げる、なにかあればすぐに報告するなど、周囲を安心させるための“責任”も出てきた。ご自身の生活環境の中で、きちんと仕事ができるようにデザインすることが必要。あとは、心身の健やかさを自分できちんとキープすることも大事」と武藤さん。それだけに、「“自由”と“責任”という観点からしても、チャンスでもあり、大変なところでもある」と言います。

◆リモートワークにおけるマネジメントの秘訣
また、武藤さんによると、リモートワークにおけるマネジメントの秘訣は、働くメンバー(部下)がこれらの責任を果たしつつ、自由を享受できる状態にするように会社や上司が支援することだそうです。

さらに、目指すべきメンバーの状態像に3つの“こ”があると言います。「1つ目の“こ”は、『個”として立つ』こと。2つ目の“こ”は、『心の距離が近い』こと。3つ目の“こ”は、『ここ”がいい』こと」と解説。メンバーがこの状態像となるように、いかに環境整備をして支援できるかが「マネジャーのこれからの大事な仕事になってくるのではないか」と強調します。

1つ目の「“個”として立つ」ことは、メンバーが自律的な働き方を通して、組織が目指す方向性に沿った動きをし、成果を上げている状態のこと。武藤さんは「メンバーからすると、自律的に仕事ができてコントロールできている状態を継続することで、仕事への適応とやりがいを感じられる。そして、こういうことができる人材なのだと周囲から認知されることで、良い評判やブランドが蓄積されて、新たな成長や挑戦の機会が生まれる」と話します。

これを受けて、鈴村は「“個”という観点からすると、“すごい能力を発揮しなければ”“人と違うことを身につけなければ”とプレッシャーになりがちですが、そうではなくて、“集団において自分が必要とされることができているんだ”と意識できることが大事ですよね」と大きくうなずきます。

2つ目の「“心”の距離が近い」とは、リモートワークで地理的に距離が離れていても、マネジャー、同僚、先輩・後輩、社内外の関係者に自分の存在が受け入れられていて、自身も周りの人たちの存在を感じられている状態のこと。加えて、「メンバー自身が、会社や組織の方向性に共感し、自分の仕事と“つながっている”と感じられる状態」と解説。

そして、3つ目の「“ここ”がいい」とは、「現在所属している会社や組織でなくても活躍できそうな“個”として立てている人材が、それでも『この会社がいい』『この組織がいい』『この仕事や仲間がいい』と、“ここ”に積極的に留まること。」

武藤さんは、これら「3つの“こ”」をメンバーに実践してもらうためのマネジメントのポイントは10個あると言い、この日はそのなかから1つを紹介してくれました。

「メンバーの成果とプロセスをきちんと評価し、メンバーのブランドをつくることです。周りの人が、“この人はなにができる人で、なにがしたい人なのか”をちゃんとわかっている状態をつくりたい。これまでは、メンバーがなにをしたいか、どんなことができるのかは、上司や人事部門など限られた人しか知らなかったですよね。それを、周囲の人たちにきちんと知らせる工夫も、これからマネジャーに求められますし、メンバーのみなさんにも求められてくるのでは」と語りました。

*   *   *

なお、武藤さんによる著書『リモートマネジメントの教科書』(クロスメディア・パブリッシング)が発売中です。本書では、3つの“こ”に加え、リモートマネジメントにおける10のポイントや優先順位のつけ方、リモートマネジメント「あるある」と対応策を紹介した15のケーススタディなどが掲載されています。リモートマネジメント力を高めたい、あるいは悩んでいるという方などは、ぜひ手に取ってみてください。

▶書籍『リモートマネジメントの教科書』のご購入はこちらから:https://www.amazon.co.jp/dp/B08XYFNWMD/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_5NFV0FG5XA5CYZKJ1SVK

<番組概要>
番組名:ONE MORNING
放送日時:毎週月~金曜6:00~9:00
パーソナリティ:鈴村健一(月~木曜)、山崎樹範(金曜)、ハードキャッスル エリザベス
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/one/