何分かかる?マツダ3の無償アップデートを愛車で実体験。これはマツダの神対応か!

2019年の道路運送車両法の一部改正を受け、自動車の特定改造等の許可制度を創設。2020年11月からスタートした。
 
これは自動運転車をはじめとする自動車の使用過程における適切なソフトウェアアップデートを確保する環境を整備するため。要するにこれから自動運転のクルマが登場することを踏まえ、アップデートによる性能向上、安全性アップなどを図るための制度。これを自動車メーカーとして初めてマツダが導入した。
 
【画像ギャラリー】斎藤 聡がスカイアクティブXの無償アップデートを愛車で生体感!
 
マツダのネ申対応 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

なんとマツダ3、CX-30初期モデルを対象に無償アップデート=マツダスピリット アップグレードが開始されたのだ。
 
これによって①マツダレーダークルーズコントロールの制御プログラム、②クルージング&トラフィック・サポートの制御プログラム、そして③新世代ガソリエンジンであるe-SKYACTIV X(eスカイアクティブX)搭載車のエンジンとATの制御プログラムがアップデートされる。
 
具体的には①のレーダークルーズコントロールでは、追従走行時の加減速制御を穏やかで滑らかな制御に変更される。②のクルージング&トラフィック・サポートでは55km/hの作動上限速度を解除。(高速道路で)100km/hでも作動可能となる。また、高速道路渋滞時には50km/h以下の時に、車線の判読が不能な状態でも前走車を追尾する機能が搭載された。そして③としてスカイアクティブXがパワーアップ。最高出力が180→190馬力となり最大トルクも16Nm向上して240Nmに強化するのだ。

年改で10馬力もアップするなんて……。
 
マツダ3のスカイアクティブXが発売されてからわずか1年。最初の年改でまさか10馬力もパワーアップするとは……。いやいや、スカイアクティブXは未来のエンジンなのだからどんどん進化していって欲しい。そう思う反面、納車1年で10馬力のパワーアップ。たった10馬力ではあるけれど、何か複雑な気分。初期モデルオーナーとしてはかなりショック。
実際に、年改モデルを試乗してみると、これが数字を上まわる進化具合なのだ。
 
改良後のスカイアクティブXは乗って納得の進化
 
数カ月前、某SNSコンテンツの対談でスカイアクティブXのパワー感について「普通です」発言をしてマツダ社内をざわつかせてしまったボクも、この進化にはびっくり。エンジンをレブリミット直前までぶん回すと(最近のATは賢いのでレブリミット手前で正確にシフトアップしてくれます)伸びのよさがちょっとだけ実感できる。
 
で、これだけならまぁ、納得の性能アップというところだったのだが、普通に2000回転辺りから、ちょっとだけアクセルを踏んでスピードコントロールをしたとき、明らかに以前のエンジンよりトルク感が明瞭なのだ。またそれを生かすためにシフトプログラムも変更されているようだ。少しのアクセル操作にちゃんとエンジンが反応して加速してくれる。トルク感が明瞭になって、存在感が増し、ますますスカイアクティブXが身近に感じられるようになった。
 
愛車にマツダスピリット アップグレードを実行
 
本当に年改モデルのようなフィーリングにアップデートするのだろうか? ドキドキワクワクしながら待つこと15分。作業はあっという間に完了。
 
さっそく試乗してみると、確かに年改モデルのエンジンフィールそのまま。2000~3000回転あたりのトルクの厚みが増していて、微細なスピードコントロールが数段やりやすくなっている。変化量としてはわずかなものだけれど、これがクルマとの一体感のある操縦感覚を作り出すのには大切なチューニング。
高回転の伸びもよくなって加速が気持ちよくなっているし。
 
そしてもう一つ気になっていたのが高速道路巡航時のレーンアシスト。これまでは55km/hで解除されていたし、モーターのアシスト感も小さめだったので、ちょっとしたカーブでも簡単にアシストが解除されていた。それがアップデートするとレーンキープのためのモーターのトルクが強くなっているし、車線の真ん中をキープしようとする制御も強くなっている。
 
ロングドライブが格段に楽になったぞ
 
アップデート前の制御でも楽に高速移動ができると感じていたのだが、アップデート後はそれよりもさらに数段快適さが増している。気を抜いて走っているというわけではないのだが、そうはいっても意識していない部分のストレスが大幅に軽減しいているのだろう。
 
アシストが強くなって、クルマを走らせることが退屈になってしまうのではないか、という不安もなくはなかったのだが、存在感を増しドライバーの意図を組んでくれるエンジンと、速度上限が解除されたレーンキープアシストのおかげで、よりロングドライブ(早朝のロケとか、帰路のぐったりするような渋滞とか)がより楽しめるようになった。
 
そうそう、レーダークルーズコントロールの加速減速制御の変更(穏やかになった)も快適なドライブのサポートの重要な要素になっている。いずれにしても、この無償アップデートはオーナーにとってはとてもうれしいサービスだし、今後の展開も楽しみなプログラムだ。
 
 
 

サービスキャンペーンも同時に実行
 
マツダスピリット アップグレードのアナウンスとほとんど変わらないタイミングで、不具合箇所を修正するサービスキャンペーン(無償修理)の案内がディーラーから届いていたので同時に対応してもらった。
 
サービスキャンペーンの内容は、ランプの消し忘れ防止チャイム設定の不具合のほか、パワーリヤゲート操作やオートエアコン仕様車のハザードランプスイッチ操作時に省電力モードとならずにバッテリーがあがってしまう恐れがあるため、これらを対策プログラムで修正するというものだ。
 
どちらも車載式診断装置のコネクターを介して制御プログラムを書きかえる方式だったので、一度で済んだ。
 
〈文=斎藤 聡 写真=岡 拓〉
 

[取材協力]
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