アサヒグループホールディングスは3月4日、新しい働き方「リモートスタイル」の取り組みをさらに推進するとして、具体策を発表した。

生産部門の「リモートスタイル」構築に向けた取り組みとしては、2021年下期からは、国内のビール工場8拠点で遠隔監視の運用面での検証を開始し、将来的には1つの拠点から複数工場を集中監視できる体制を目指す。

ビール・飲料・食品の3工場と研究所では、遠隔で製造ラインの現場確認や技術指導を実現するARグラス(AR技術を活用したヘッドセット型の通信機器)の活用についても検証を開始した。

  • アサヒグループホールディングスが利用しているARグラス

2020年には、ローマ工場での『アサヒスーパードライ』の缶製品製造にあたり、これまで日本の技術者が現地に出張して行っていた技術指導をリモートで実施したという。

また、2021年4月以降、アサヒビール、アサヒ飲料、アサヒグループ食品の全国の営業拠点を55カ所から26カ所へ順次集約する。それらのうち18カ所は、3社でシェアする「グループシェアオフィス」として活用する。

フリーデスク化や機能的なミーティングルームの設置により、グループ社員同士の交流やディスカッションの活性化を図り、新たなアイデア創出につなげる。また、営業担当者同士の幅広いコミュニケーションにより、共通する得意先への提案時における新たな視点の獲得などのシナジー効果を目指す。各社単独拠点の8カ所に関しても、「グループシェアオフィス」化を継続して検討していく。