日本テレビ・BAKKEN RECORD・ブシロード・Hulu・電通による新プロジェクト『擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD」(以下、『擾乱』)。2021年4月より日本テレビほかにて放送されるアニメを軸に、舞台・海外配信など、さまざまな展開を実施する予定となっている。

今回は、TVアニメ『擾乱』の主要人物となる花風エレーナを演じるRaychellと、中村浅陽(なかむらあさひ)を演じる伊藤彩沙にインタビューが到着した。

  • Raychell(れいちぇる)1月13日生まれ。エースクルー・エンタテインメント所属。2010年『Lay』として、avexよりメジャーデビュー。ソロシンガーとしての顔だけでなく、舞台、ミュージカル、映画と幅広く活動している。『BanG Dream!』では、第3のリアルバンド・RAISE A SUILENのレイヤ役として、ベース&ボーカル担当。また同キャラクターの声も務めている

  • 伊藤彩沙(いとうあやさ) 8月17日生まれ。響所属。『BanG Dream!』市ヶ谷有咲役、『スロウスタート』百地たまて役、『ミュークルドリーミー』月島まいら役など声優としてさまざまな作品に出演。また、ミュージカル×アニメーションで展開される『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』にて花柳香子役を務め、舞台などでも活躍している

●TVアニメ『擾乱』あらすじ

時は明治64年。舞台は94歳の徳川慶喜が絶大権力を維持し続けている日本。街は明治時代の文化の色を残しつつも科学技術と陰陽道の発展が進み近未来的な雰囲気を醸し出していた。 しかし、きらびやかな街の裏には慶喜暗殺、すなわち体制の崩壊を目論んでいる反体制派組織「クチナワ」が影を潜めていた。その駆除を任されたのは政府の闇の処刑人組織『鵺(ぬえ)』。鵺に所属する雪村咲羽(ゆきむらさわ)は幼い頃、クチナワの首領・蛇埜目(じゃのめ)に家族を殺害され、その仇を討つことを目的に生きていた。

●感情的で艶やかな女性と心は大人な子供

――『擾乱』は復讐がひとつのテーマとなっているサスペンス作品です。これまでそういった作品に触れたことはありましたか?

Raychell 正直、これまであまり触れたことがないジャンルでした。だからこそ、同じような作品を見て私のなかにインプットして、本作を通じてアウトプットできたらと思っています。

伊藤 復讐サスペンス……かどうか分かりませんが、台本を読んだときに子どもの頃見ていた昼ドラを思い出しました。登場人物たちに思惑があったり何かを抱えたりしていて、それが心のなかでメラメラと燃え上がっている……。そういう心模様が、どこか似ている気がしました。

――続けて、本作においておふたりが演じるキャラクターを教えてください。

Raychell 私が演じる花風エレーナは、父がフランス人、母が日本人という女性です。鵺の一員として暗躍していますが、表向きは小説家でありながら娼婦としても働いています。性格は好き嫌いがはっきりしていて、嘘をつけないタイプ。そういう素直な部分に憧れます。

伊藤 中村浅陽は明るい女の子です。本作のなかでは日常的なシーンを担うことが多いですね。ただ、実は、もっと幼いころに父母兄を殺害されていて……。そんな経験をしているのに気丈に振舞っているので、見た目は幼くても心は同世代の子より大人なのかなと感じています。

――キャラクターを演じる際に意識していることはありますか?

Raychell 艶やかでありながらも感情に素直な人なので、やはり好き嫌いがはっきりと分かるよう演じることを意識しています。また、『擾乱』では戦う場面などがありますので、これまで経験のないアクションシーンをいかに演じるのかも、研究しているところですね。

伊藤 浅陽は幼くして両親が殺害されるなどの壮絶な経験をしているので、子供っぽくなりすぎないよう意識しています。日常が楽しいと思う反面、雪へ抱いている感情とった葛藤も、大切に演じていきたいです。

――現場ではどのようなディレクションがありましたか?

Raychell 監督さんからは、雪と接しているときはドライで冷たく、男性に抱かれている……というよりも自分で抱いているときは艶めかしく、というディレクションがありました。また、本作においては花(花風エレーナ)が最も感情的であり、今後は人間的な成長が見えてくる人物なので、そこも考えながら演じて欲しいと言われております。併せて、「花と共に生きて欲しい」という言葉もいただきましたので、これから一緒に成長していこうと思っています。

伊藤 本作のプロデューサーから、「浅陽はイノセントな存在」「非常に重みのある作品の中で、ふっと力が抜ける役割を担ってほしい」と言われたことが印象に残っています。また、音響監督の今泉雄一さんからは、「人間らしいリアルな芝居をやってほしい」というディレクションがありました。その点もしっかりと意識して演じていこうと思っています。

●「擾乱」を全世界の方に知ってもらえる作品に

――本作のPVが公開されました。改めて、映像を見たときの感想を教えてください。

Raychell 絵や音、色見なども含めて見たことがないような世界観だったので、純粋にカッコいいなと思いました。本編が放送される日が待ち遠しいです。

伊藤 人間って、表には出してない、それぞれ心のなかで渦巻いている感情があると思うんです。それを改めて考えさせられる重みのある作品になっているなと、映像やシナリオを通じて感じました。

――PVには、蒼井翔太さんが演じる男装の麗人・月城真琴や、小林親弘さん演じる鵺の処刑人を管理し指令を下す葛原 仁なども登場しました。ご自身が演じるキャラクター以外で、注目している人物はいますか?

Raychell 誰の味方なのか分からない月(月城真琴)は、みんなを引っ掻き回すポジションになりそうなので気になっています。

伊藤 雪月花(雪・月・花)の3人が並んだら、とても華やかだろうなと思いました。3人が活躍する姿を早く見たいです。

――PVでも流れた主題歌は、Raychellさんがボーカルとベースを務めているRAISE A SUILENが担当しています。

Raychell 今回RAS(RAISE A SUILEN)は、本作のOP・EDテーマ曲どちらも担当させていただきました。どちらの曲も『擾乱』のために書き下ろされていて、今までのRASにはないサウンドに仕上がっています。OPテーマ曲は「憎しみ」の感情を込めつつ、こぶしを利かせて歌いました。怖さすら感じるかもしれません。反対にEDテーマ曲は「愛情」「包容力」などをたっぷり乗せて歌っています。本作の光と影の部分を楽曲でも表現しているので、作品と併せて注目していただけると嬉しいですね。

伊藤 RASさんが主題歌を担当されるとは聞いていましたが、和テイストに仕上がっていて、「こう来たか!」とテンションが上がりました!。作品にピッタリな曲なので、早くフル尺で聞きたいです。OP映像とどうマッチするのかも、今から楽しみですね。

――「擾乱」はアニメだけでなく、舞台も展開されると聞きました。

Raychell 舞台で演じるなら、私も花の見た目に合わせて金髪にしなきゃいけないですね(笑)。花魁の恰好なんて普段はなかなかできないですし、鞭やボウガンなどの武器を使うアクションもやったことがないので、楽しみです。

伊藤 浅陽は幼い子供なので、舞台で演じるとなれば、また新しい挑戦になりそうです。ちょっとドキドキしていますが、今から子供らしい動き方などを研究していこうと思います。

Raychell 浅陽は、アニメで料理する場面も結構ありますよね。

伊藤 もしかしたら、その練習もしないといけないかも……(笑)。

――これからさまざまな展開が予定されている「擾乱」。最後に、読者の皆様に向けて、おふたりからメッセージをお願いします。

Raychell また新たな挑戦となる作品に出会えました。花風エレーナを通じて私自身も成長していきたいと思っています。「擾乱」を全世界の方に知ってもらえる作品にするため、私も全力で臨みます。

伊藤 登場人物のことを知れば知るほど胸がギュッと締め付けられるような作品になる気がしています。アニメはハラハラドキドキして、続きが気になる展開になると思いますので、ぜひご覧ください。

なお、現在TVアニメ『擾乱』では、3月27日開催の先行上映イベントにて出演者に聞きたい質問を募集中。Twitterにてハッシュタグ「#擾乱質問」を付けて質問をつぶやくことで、ピックアップしたものが解答されるとのこと。詳細は公式Twitterにて。