お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に臨んだ。担当したのは、28日に放送される『声優になりたくて ~カナコとせろりの上京物語~』。憧れの声優を目指して上京した2人の女性を追った作品だ。

今や“お笑い第7世代”として大活躍だが、『女芸人No.1決定戦 THE W 2019』の優勝でブレイクを果たすまで、今回の登場人物たちと同じように夢を追いかけていた経験があるだけに、自身と重なる部分があったという――。

  • 『ザ・ノンフィクション』のナレーション収録を行った3時のヒロイン・福田麻貴

    『ザ・ノンフィクション』のナレーション収録を行った3時のヒロイン・福田麻貴

■1年ちょっと前まで同じような状況だった

今回登場する唐崎カナコさん(30)は、安定した地元企業を退社して大阪から上京。もう1人の松元せろ里さん(22)も大学を卒業し、内定していた就職先を蹴って鹿児島から上京してきた。『鬼滅の刃』のヒットもあり、ますます人気に拍車がかかる声優という職業だが、活躍できるのは、ほんのひと握りだ。

自身も名門・関西大学出身でありながら、吉本のアイドルユニット、そして芸人と、芸能界で活躍する夢を追ってきただけに、今回の作品を見て「自分のことのような感じがして、めちゃめちゃいろいろ思い出しましたね」という福田。

「私は“30歳までに売れる”と決めていたんですけど、親に『どうせいつか帰ってくるんやろ?』って感じで言われてたんです。今回のVTRで、オーディションの面接官の人が『裏方になったら?』と言ってたんですが、それも自分は言われたことがあって、“裏方もやりたいけど表に出たい”という葛藤を思い出しました。言っても、1年ちょっと前まで彼女たちと同じような状況だったので、すごく思い出しましたね」

そんな彼女たちの姿を見て、「本当に諦めないでほしい」という気持ちになりながら、ナレーションを読んでいたそう。

「周りの人たちは心配していろいろ言ってくださるというのはもちろん分かってるんですけど、自分の中にはそれ以上に“やりたい”という気持ちや熱量、諦めたくないというプライドや自信もあるんです。その自信って根拠がなくても私はいいと思ってるんですよ。たまに自信をなくす日もあるくらいのほうが客観的に自分を見られるけど、折れたら終わりじゃないですか。今回、特にカナコさんはめちゃめちゃメンタル強いなと思ったので、そのメンタルのまま頑張ってほしいなって、めっちゃ思いましたね」

  • 『ザ・ノンフィクション』の密着を受けるカナコさん
    (C)フジテレビ

  • せろ里さん (C)フジテレビ

■声優という仕事が違う見え方に

ナレーションには「夢のためなら、ドンマイです」という一節があるが、収録時にはその読みにスタッフが太鼓判。彼女たちに強く共感する福田だからこそ、自然と言葉に感情が乗ったようだ。ただ、「序盤の『ドンマイです』が褒められた後、後半褒められることがなかったので、ヤバいヤバいと思いながらちょっと焦っておりました(笑)」と吐露した。

改めて、今回の映像を見て、「声優の仕事って華やかなイメージがあるんですけど、その裏にまだ光の当たってない人がこんなにたくさんいるのを知って、本当に厳しいんだなと思いました」と感想をコメント。

オーディションの面接官が言っていた「医者とか弁護士にはなれないけど、声優なら行けると思ってるんじゃない?」という厳しい言葉が印象に残ってるそうで、「声優さんって、努力と才能と持って生まれたセンスも必要で、芸人にも少し似てるところがあるんですけど、芸人のほうががむしゃらにやったら何か当たるかもしれないっていう希望があるんですよね。声優という仕事が、すごく違った見え方になって勉強になりました」と、新たな発見があったようだ。