eラーニングのメリット・デメリットとは|立場別にわかりやすく解説!

eラーニング

eラーニングには、対面研修にはないさまざまなメリットがあります。その一方で、対面研修の方が向いているケースもあるため使い分けが重要です。この記事では、eラーニングのメリットとデメリットを会社・講師・受講者の立場から解説します。eラーニングの効果的な利用方法を知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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eラーニングのメリットとデメリット【会社編】

eラーニング導入による会社側のメリットとデメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
教育の質・社員のスキルの統一化
最新かつ素早い情報共有が可能に
研修コスト削減
学習機会を平等に提供できる
受講者ごとのプログラム構築がしやすい
モチベーションの維持が難しい
(集合研修より強制力が弱い)
実習ができない
適切な教材が必要
一定のITリテラシーが必要

1、メリットは教育の質を統一化でき最新の教育も可能

会社にとって、eラーニング最大のメリットは、教育の質を均一化できる点です。最新情報を反映して教材に取り込み、いち早く教育を展開することもできます。

また、集合研修に比べて、研修の場所にかかる費用や講師の人件費など、研修にかかるコストも削減可能です。

集合研修の場合は、クラスごとに同じカリキュラムを組む必要がありますが、eラーニングなら、受講者ごとのカリキュラムを組みやすくなります。

2、デメリットはモチベーションの維持や適切な教材の用意

モチベーションの維持が難しいことや、実習はeラーニングでは行えないことは、eラーニングのデメリットです。

eラーニングを受講するには、一定のIT知識が求められる面もあります。日ごろ業務でITシステムを使わない会社では、eラーニングシステムを導入してもなかなか浸透しないことが考えられる点もデメリットと言えるでしょう。

eラーニングのメリットとデメリット【講師編】

eラーニングを導入することにより講師が享受するメリットは以下の通りです。

メリット デメリット
事前準備や採点の手間が減る
学習履歴や成績が管理できる
教材の更新や転用が簡単
反転授業が可能
eラーニング学習教材を製作する手間やコストがかかりやすい

1、メリットは学習や成績の管理ができて事前準備もやりやすい

講師側のメリットとしては、紙ベースで教材を配る必要がなく、事前準備の手間が減る点や、採点をしなくて済む点があります。

eラーニングでテストを実施すれば、講師自身が採点をする必要はありません。紙ベースの教材は印刷や配布にも時間がかかり、直前に誤植などが見つかっても簡単に手直しできず不便です。

学習履歴や成績の管理がしやすい点も、講師がeラーニング導入によって得られるメリットです。学習履歴・成績管理を利用することで、受講者のフォローアップや受講者個人のカリキュラムを組むなど、きめ細かな教育が可能です。

職場に過去作成した教材が多く残っている場合は、新たに教材を作成しなくても、更新や転用が可能で、手間をかけずに教材が用意できます。

また、近年注目を浴びている「反転授業」にもeラーニングが活用できます。反転授業とは、授業中に学ぶのではなく、課題を与えて予習をしてから、授業で理解を深めるという学習方法です。eラーニングを導入すると自習しやすいため、反転授業を取り入れやすくなります。

2、デメリットは学習教材を制作する手間

これまでに学習教材を作ったことがない場合、学習教材を一から作成する必要がある点は、講師にとってのデメリットです。

職場に過去の教材があって再利用できる場合はいいのですが、新規作成は、かなり手間がかかってしまいます。近年は動画やインタラクティブな教材作成が求められています。教材作成が講師の手には負えない場合は、eラーニングの提供会社などに外注しなければならず、コストがかかる場合がある点もデメリットです。

eラーニングのメリットとデメリット【受講者編】

eラーニングの受講者は、集合研修と比べてどのようなメリットとデメリットがあるでしょうか。受講者についても一覧表でメリットとデメリットをまとめました。

メリット デメリット
時間や場所を選ばない
反復学習が可能に
自分の理解度に応じた学習が可能
テストの結果がその場でわかる
視覚的にわかりやすい
講師や他の生徒との人的ネットワークが作りにくい
ネットワーク環境に左右される
実技の必要な科目の学習に向かない

1、メリットは学習時間・場所が自由でテスト結果もすぐわかる点

受講者にとって最大のメリットは、時間や場所を選ばす教育が受講できる点です。集合研修の場合は、研修場所まで出かける必要があり、受講時間中は拘束されます。eラーニングなら、通勤時間などを有効活用して受講できるため、すき間時間を有効活用できます。

また、反復学習が可能で、自分の理解度に応じてマイペースで学習を進められる点もeラーニングのよさです。テストの結果もその場で確認でき、間違った部分を反復学習して理解度を深められます。インフォグラフィックや動画など視覚的にわかりやすい教材が多い点も魅力です。

2、デメリットは人的ネットワークが作りにくい点

eラーニングが受講者にとってデメリットに働く点は、講師や同じ受講者同士とのネットワークが作りにくい点です。

例えば新人研修などで、一カ所に集まり、長期間一緒に研修を受けると、自然と人同士の繋がりが深まり、人脈作りに役立ちます。eラーニングだとどうしても実際の人との接触がなくなるので、その点はデメリットになります。

また、インターネット接続ができない環境では学習できない点や、実技が学べない点も、eラーニングのマイナス面です。実習についてはインタラクティブな教材が役立つ場面もあります。しかし手技を伴うような実習については、まだeラーニングでは対応できない教育分野です。

現在主流のクラウド型のメリットとは

eラーニングシステムは、現在クラウド型が主流です。クラウド型を選ぶメリットとは何かについて見ていきましょう。

1、低コスト・短期間での導入が可能

クラウド型のeラーニングシステムは、サービス提供者がインターネット上で提供するサービスを利用します。環境構築やソフトウェア購入などの初期コストはオンプレミス型に比べて少なく、低コストで利用できる点はクラウド型の大きなメリットです。すでに完成しているサービスを利用するため、契約してすぐに利用できる点も、クラウド型の特徴です。

2、インターネット経由でいつでもどこでも利用可能

社外でも学習したいというニーズが多いeラーニングにとって、インターネット経由でのアクセスは必須です。オンプレミス型のeラーニングシステムは社外からアクセスできない場合もありますが、クラウド型なら基本的にどの製品でも社外から利用可能です。

3、環境構築コストや運用負荷の軽減

オンプレミス型の場合、社内にシステム用のサーバーマシンや必要なソフトウェアセットアップといった環境構築が必要です。また、システムを社内で運用する場合は、定期的なシステムのバージョンアップやセキュリティ対応なども欠かせません。クラウド型なら、機材にかかる費用や人件費など、環境構築にかかる費用も必要ありません。運用もすべてサービス提供者が行うため、運用にかかる人件費も抑えられます。

eラーニングのトレンドをチェック!

eラーニングの世界にも、新しい技術や技法が取り入れられつつあります。最近の動向を確認して、自社でも取り入れられないかどうか検討してみてはいかがでしょうか。

1、知識だけの学習から体験する「ロールプレイング」型の学習へ

eラーニングは、基本的に座学を前提とした知識学習が主流です。一方集団で集まり、グループワーク形式で行う「ロールプレイング」型の学習は、基本的に「対面で行うこと」を前提としています。

ところが最近では、ロールプレイング型の教育を、パソコンを使って行えるようになりました。ロールプレイング型学習のeラーニングでは、ネットワーク上のバーチャルな世界で、パソコンに向かって対話を進めながら行います。

ロールプレイング型の教材開発は、座学タイプの教材に比べて高コストです。しかしグループで集まり対面形式で行うロールプレイング実習に比べれば、eラーニングで行う方が費用対効果は高いと言われています。

eラーニングのデメリットとして「実習はできない」と説明しましたが、ロールプレイング型の実習については可能です。

2、「アクティブラーニング」重視

アクティブラーニングとは、受動的に受講する従来の学習スタイルとは違い、自分から能動的に考えるように工夫された学習方法のことです。eラーニングの教材では、解説の後に、受講者へ問いかけて考える時間を与え、思考を深めるよう促します。

アクティブラーニングをeラーニングに取り入れることにより、受講者の主体性を伸ばし、自分で考える社員の育成に役立つ、と期待されています。

eラーニングのメリット・デメリットとトレンドを確認して導入を

eラーニングによる社員教育は、会社・講師・受講者にとってさまざまなメリットがあります。会社側はコストを抑えながら社員に均質な教育を迅速に展開でき、受講者側はいつでもどこでも受講可能で学習の機会を逃しません。

ただし、実習などeラーニングでは対応できない面もあるため、eラーニングの導入は、座学を中心に、効果の高い教育を選んで導入すると効果的です。新人研修や管理職の研修などで利用する定番のビジネスマナー関連の研修やセキュリティ教育などは、eラーニングを導入すると高い費用対効果を得られます。

eラーニングを選ぶ場合は、自社で教材を作成するか、豊富な教材を多く使えるサービスにするかなど、機能面や教材充実度などについて比較検討しましょう。以下よりeラーニングシステムの資料を入手して、製品の比較検討にご活用ください。

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