西野亮廣さん
1980年に兵庫県に生まれた西野さん。1999年に梶原雄太さんと、漫才コンビ・キングコングを結成します。西野さんの活動はお笑いだけにとどまらず、絵本執筆やソロトークライブ、舞台の脚本執筆を手がけ、海外でも個展やライブを開催しています。2015年には、東京・渋谷の“ハロウィン翌日のゴミ問題”の娯楽化を提案。区長や企業、500人ほどの一般人を巻き込む異例の課題解決法が評価され、広告賞を受賞。ほかにも「街づくり企画」「世界一楽しい学校作り」など未来を見据えたエンタメを生み出して注目を集めています。そして2016年に絵本「えんとつ町のプペル」を発表。累計発行部数69万部(※2021年2月現在)の大ヒットとなり、2020年12月には映画化もされて話題を集めています。
◆志の輔師匠の声は「楽器的で音楽っぽい」
茂木:今回の映画「えんとつ町のプペル」の後半に、志の輔師匠のすごく長いセリフがあるじゃないですか? あれは、あてがきに近いんですか?
西野:あてがきです。志の輔師匠の声って、ちょっと楽器的で音楽っぽいなと思ったんです。あの声を聞きたいんですよ。なので、志の輔師匠の声に合うようなセリフ(を考えました)。言ってしまうと口上ですね。
茂木:仮にですが、アメリカで公開されることになったら(志の輔師匠の)ボイスアクターはどうするんですか?
西野:そこが本当に重要。多分、声優さんとかじゃないはずなんですよ。極めて音楽に近いので、向こうのアーティストさんとかになってくると思います。
茂木:志の輔師匠の役ができるアメリカ人、いますか?
西野:そうなんですよね。声がいいっていうだけじゃないですもんね。説得力みたいな。誰になるんですかね。そういうことを考えるのは楽しいですね。
茂木健一郎、西野亮廣さん
◆夢や希望を捨ててしまうと、僕達は息ができない
茂木:西野さんと知り合って本当に長いけど、ずっと言ってたことが実現して、僕は本当に偉いなと思う。心から。年下ではあるけど尊敬するわ。
西野:本当にありがとうございます。
茂木:西野先生って呼ばせてください。本当に素晴らしいなと思って。
西野:やめてください(笑)。
茂木:もうすでに多くの方が観ていらっしゃると思いますが、これから観る人に向けて……。
西野:もともとは“自分の自叙伝”とか、“挑戦する人を応援する”というテーマで作った作品ではありました。黒い煙に覆われた町で夢も希望も持てないなかでも、煙の向こうに何かあるんじゃないかと希望を持ち始める主人公たちがいるというこの背景が、現代、つまりコロナ禍と重なって。今は、“もう何もやれない”という状況になっているじゃないですか。でも、ここで夢とか希望とかを捨ててしまうと、僕達はもう息もできないので、そういう人たちに向けてエールとなるような作品になったな、という感じがしますね。
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映画「えんとつ町のプペル」は、全国で絶賛公開中です。詳しい情報は、作品の公式Webサイトをご確認ください。
次回2月20日(土)の放送も、引き続き西野さんをお迎えしてお送りします。お楽しみに!
<番組概要>
番組名:Dream HEART
放送エリア:TOKYO FMをはじめとするJFN全国38局ネット
放送日時:毎週土曜22:00~22:30
パーソナリティ:茂木健一郎
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/dreamheart/