放送作家の鈴木おさむ氏と“小説を音楽にするユニット”YOASOBIのコラボレーションをきっかけに制作されたビジュアル小説『ハルカと月の王子さま』(双葉社 1,540円)が、きょう19日に発売される。

『ハルカと月の王子さま』(文)鈴木おさむ・(絵)伊豆見香苗/双葉社

YOASOBIの1st EP『THE BOOK』に収録されている楽曲「ハルカ」の原作小説『月王子』は、鈴木氏がパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組『JUMP UP MELODIES TOP20』(毎週金曜 12:00~)にYOASOBIがゲスト出演したことをきっかけに誕生。『星の王子さま』を真似た「月の王子さま」のイラストが描かれたマグカップは雑貨屋の片隅でずっと売れ残っていたが、「おもしろい」と手に取った遥と長い時間を過ごすことになる……という物語を鈴木が紡いだ。

『月王子』をビジュアル小説化した『ハルカと月の王子さま』は、「えっびっ」などのスタンプで人気クリエーターとなり、「ハルカ」のMVも担当した伊豆見香苗氏がイラストを描き下ろし、ストーリーに新たな命を吹き込んでいる。

鈴木は「『友情』をテーマに書こうと思った時に、『もの』の目線で書けないかなと考え、そこで自分が常に使ってるものってなんだろうと思いを巡らせていったら『マグカップ目線』にたどり着いたんです」と明かし、「『マグカップの擬人化』」の物語をAyase君はどんな曲にするんだろうと、楽しみも込めて書きました」と原作の執筆を振り返る。

伊豆見氏は「鈴木おさむさんの原作を読み、すごく優しい世界観で、でもちょっぴり切なく……本当にとても素敵な作品だと感じました。この世界観を崩さず、自分なりに『こうだったら可愛いな~』とか『自分がマグカップだったらどうだろう?』と考えながら楽しく制作させていただきました」と語り、「ぜひマグカップやハルカの表情など見ていただけると嬉しいです!」と呼びかけた。