ベルギーの独立系半導体およびハイテク研究機関imecは毎年5月にベルギー・アントワープで開催している先端技術動向紹介の旗艦イベント「Future Summits」を2021年は開催せず、2022年に延期することを2月5日までに決定した。同イベントは、毎年、世界先端半導体企業やGAFAクラスのIT企業トップを招き、世界中から2500名が参加するベルギーで最大級の技術イベントである。

imecはイベント開催の延期理由として、新型コロナウイルス感染症の終息のめどが立たないためとしており、参加者の健康と安全を考慮した苦渋の決断だとしている。2020年は、オンライン形式で開催したが、従来実施されていた数十に及ぶ研究成果の会場展示ブースでの詳細にわたる実演をオンラインでは十分に展開できなかったようで、今年はオンラインでの開催も断念したという。

なお、2021年11月に東京で開催される予定の「imec Technology Forum (ITF) Japan 2021」は現状ではそのまま開催される予定となっているが、リアルかバーチャルか、あるいはハイブリッドの形式にするかは新型コロナウイルスの終息次第で、いまのところ未定としている。

延期されていたUCPSS2020は4月に開催

imecが1992年以降、隔年で開催してきた半導体洗浄およびクリーン化プロセス技術の国際会議「UCPSS(Symposium on Ultra Clean Processing of Semiconductor Surfaces)(UCPSS2020)」は当初、2020年9月にベルギーでリアル開催される予定であったが、新型コロナウイルスが終息しそうにないため、2021年4月に延期となっていた。そして今回、リアルでの開催は無理と判断され、最終的にUCPS2021として4月13-15日にオンラインライブ形式での開催が決定。開催後1カ月ほどはオンデマンドによる視聴も可能にすることとして参加登録を開始した。半導体洗浄およびクリーン化は日本勢が強い分野なので日本企業から多数の論文が発表される予定である。