G-SHOCKらしいタフネスと引き締まったメタル&アナログフェイスを持つG-STEEL。その最新モデル「GST-B300」に、男の腕を魅力的に引き立てる3タイプの新モデルが登場した。うち2タイプは待望のカーボンベゼルを採用したモデルだ。今回は、この魅惑の3タイプを豊富な写真とともにご紹介する(記事中の価格表記はすべて税込)。

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    人気のG-STEELに新たな3モデル(2021年1月発売)が加わった。写真は「GST-B300XB-1A3JF」

このカーボンベゼル、いったいどうやって作ったの!?

新モデルについて説明する前に、ベースモデルである「GST-B300-1AJF」について軽く復習しておこう。発売は2020年6月、価格は44,000円。Bluetoothによるモバイルリンク機能を搭載したG-STEELのシリーズ3代目にあたる。12時位置のアラビアインデックス、控えめながら凹凸を組み込んだG-SHOCKらしいベゼル、6時位置のディスク針とその下の大型フロントボタンが特長的だ。詳しくは別記事『G-SHOCK新作を写真で - 最高にG-SHOCKらしいG-STEEL「GST-B300」』を参照いただくとして、新モデルを見ていこう。

まずは、G-STEELの追加ラインナップでは今や定番ともいえる「カーボンベゼル」を採用した「GST-B300XA-1AJF」(84,700円)だ。ベゼルとケースをつなぐビスや6時位置のディスク針など、各所に施されたブルーIPが美しい。

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    今回発売された「GST-B300」シリーズの新作3モデル

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    カーボンベゼルを採用した「GST-B300XA-1AJF」

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    カーボン繊維が直角に交差したスポーティーなデザイン

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    ベゼル上のビスにはブルーIP処理が施されている

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    6時位置のディスク針は樹脂製ながら、蒸着で青を印象的に表現。贅沢な技術が惜しみなく使われている

続いて、斬新なカーボンベゼルとカモフラージュ柄のソフトウレタンバンドが目を引く「GST-B300XB-1A3JF」(91,300円)だ。中でも、好事家の関心を一気に集めそうなのが独創的なカーボンベゼル。前出のGST-B300XA-1AJFは、カーボンの繊維方向を0°と90°の2方向で積層した板を切削して作られている。一方、このGST-B300XB-1A3JFでは、カーボンの束をさまざまな方向に積層し、さらに特殊な角度からの切削によって、新たなパターンを生み出したという。

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    カーボンベゼルの模様が斬新な「GST-B300XB-1A3JF」

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    こんなカーボン断面、今まで見たことがない……!

切削面を見る限り、通常のように板状のカーボン原板をベゼルの形に切り出すのではないことは容易に想像できる。まずプリプレグ(※)を丸めて円柱状のカーボン立体を作り、それを斜めにスライスしてカーボン原板とし、そこからベゼルの形に切り出したのだろうか……。などと、の製造工程に思いを巡らせたりするのも楽しい。これまでの「見せる(魅せる)」にとどまらない、想像させるCMF(Color・Material・Finish/色・素材・仕上げ)展開モデルだ。

※プリプレグ:髪の毛の約10分の1という細いカーボン繊維、数万本の束を一方向に並べ、樹脂を含浸させたフィルム。これを何層にも重ねていくことでカーボン製品の原材料となる。

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    ベゼル上のビスはカッパー(銅色)のIP処理

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    ディスク針の蒸着はゴールド、大型フロントボタンはグリーンのIPで着色

余談だが、ベースとなったGST-B300-1AJFの重さは82gながら、今回のカーボンベゼルモデルはともに93g。カーボンの軽量なイメージからは意外にも感じるが、重さに関してだけいえば、やはり樹脂ベゼルのほうがわずかに軽い。加えてバンドの遊環がベースモデルはウレタン製なのに対し、カーボンベゼルの2モデルはSS(ステンレススチール)製であることも関係している。ちなみ実感としては、どちらのモデルも着けているのが気にならないほどの軽さ。

もうひとつベースモデルとの大きな違いは、カーボンベゼルモデルは風防が「内面無反射コーティングサファイアガラス」であることだ(ベースモデルは無機ガラス)。そのせいか、デジタル表示が反転液晶にも関わらず非常にクリアで見やすい。もっとも、これにはSTN液晶の高い性能も起因しているのだが。

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    まるでガラスがないかのような、きわめてクリアな視認性(GST-B300XB-1A3JF)

GST-B300シリーズの特長でもある、インデックスやディスク針の立体感がより明瞭に見え、高級感がより際立つ。もちろん、その硬度からガラス表面に傷が付きにくいのも魅力だ。見た目と同時に、カーボンベゼルと併せて、G-SHOCKを選ぶ大きな理由である「安心感」を支える技術となっている。

そして「GST-B300B-1AJF」(53,900円)は、ベゼルこそベースモデルと同じく樹脂製ながら、カーボンファイバー強化樹脂製のケース上層に配置したSSパーツにブラックIP、ビスやボタンにはゴールドIPが奢られており、豪華な印象を与える。価格から考えると、非常にお得感のあるモデルだ。

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    ベースモデルの仕様を守りつつ、要所要所にスペシャル感を付与した「GST-B300B-1AJF」

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    ビスやボタンなどにゴールドIP、ケース上層のパーツにはブラックIPを施している

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    ベゼルは樹脂製ながら、ここまで寄ってもエッジが際立つシャープな造形

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    針やインデックスもゴールド。他の2モデルに引けを取らない押し出しの強さ!

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    GST-B300XB-1A3JFはソフトウレタンバンドも特別仕様。オリーブグリーンベースのカモフラ柄

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    GST-B300B-1AJF(上)、GST-B300XA-1AJF(下)のソフトウレタンバンドはベースモデルと同様

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    穴の数が多く2穴で固定するため、作業着や厚手の上着、グローブの上からも安定して装着できる

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    モデルごとに尾錠と遊環の色や形状、素材が異なる凝りよう。左からGST-B300XA-1AJF、GST-B300XB-1A3JF、GST-B300B-1AJF

ところで、GST-B300のバンドはスライドスイッチによる着脱が可能。といっても、取り外して洗浄し、時計を美しく清潔に保てるといった程度の利便性だが(それも十分に魅力ではある)、すでにGST-B300シリーズをお持ちの方々は、そのバンドと交換して使うこともできる。

特に「GST-B300E-5AJR」(63,800円)をお持ちなら、これに付属のSSバンドやクロス(布)バンドとも互換するので、一気に楽しみ方が広がるだろう。なお、GST-B300E-5AJRにはバンド交換用のツールも付属する。

いずれも魅力的な3本の新GST-B300は、発売直後から人気沸騰。買えなくなる前に、ぜひチェックしておきたい。

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    バンドの基部裏側にあるスライドスイッチ

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    BST-B300シリーズのバンドを交換して利用できる

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    ケース側面とボタン。左からGST-B300XB-1A3JF、GST-B300XA-1AJF、GST-B300B-1AJF

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    GST-B300XA-1AJF、GST-B300B-1AJFのケースバックはシルバー

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    GST-B300XB-1A3JFのケースバックはブラックIPだ

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    指掛かりが良く押しやすい大型フロントボタン

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    大型フロントボタンを押すと、スーパーイルミネーターとLCD部バックライトが点灯。残照時間を1.5秒/3秒から設定できる

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