〈消費者庁 DPF検討会〉今国会中に新法案提出へ プラットフォーム規制案まとまる

消費者庁は1月25日、ECモールなどのデジタル・プラットフォーム(DPF)上の商取引における、消費者トラブルの解決を目的とした検討会の第12回会合を行い、新規立法に向けた報告書を取りまとめた。会の終わりには、井上信治消費者担当大臣が登壇。報告書の内容を骨子に、今国会へ新法を提出する意向を表明した。
 
第12回「デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会(DPF検討会、依田高典座長)」では、これまでの検討内容をもとに、報告書作成に向けた議論を行った。
 
報告書によると新法案には、「取引環境構築に向けた努力義務」「危険商品の販売停止措置」「身元が不明な販売事業者の情報開示」などを、DPF運営事業者への具体的な規制内容として盛り込む見通しだ。
 
消費者保護に向けた取り組みを円滑に実施するための、「官民協議会」を組織することも明示した。


CtoC取引は新法対象外に

報告書では、新規立法の適用範囲を規模の大小を問わずあらゆる「取引型DPF」としており、BtoC取引が行われるDPFを規制の対象としている。
 
CtoC取引を行うDPFも同検討会で扱ってきたが、個人情報保護の観点などから新法の対象から除外された。ただし、CtoC取引のDPFにおいても、売り主に個人を装った事業者(隠れB)が含まれていると認められた場合は、当該事業者と消費者間の取引に限り対象にするとしている。


【当事者は語る】
井上信治消費者担当大臣「新法案の作成速やかに」
 
検討会の結びのあいさつに登壇した井上大臣は、消費者保護に向け議論を重ねた検討会への謝辞とともに、改めて、検討会の内容を踏まえた新法案を今国会に提出する意向を明言した。


井上信治消費者担当大臣

本検討会の委員の皆さまには、一昨年末の検討会開始時から熱心にご議論をいただき、本日取りまとめに至ったことに心から感謝を申し上げる。
 
近年、DPFは消費者の取引の場として急速に存在感を増している。とりわけコロナ禍の影響を受ける「新しい生活様式」の中で、国民にとって不可欠な生活基盤として、その地位を確立しつつある。DPFが介在する取引では、危険商品の流通や販売元が特定できず、紛争解決が困難な問題も生じている。それに対応することは喫緊の課題だ。

報告書では新たな仕組みの具体化に向けたさまざまな提案をいただいている。違法・不審製品の販売停止や情報の開示請求は、消費者被害を抑止する重要な制度だ。また、DPF運営事業者への努力義務の提示や官民協議会は、事業者自身の消費者保護に向けた自主努力を後押しする仕掛けとなる。
本検討会の報告書の内容を踏まえ、その実現を図るため速やかに新法の作成作業を進め、今国会に提出し、消費者の利益保護に向けた制度作りを進めていく。