小杉織物、コロナで休業宣言から一転 独自マスクのネット販売で雇用守る

浴衣や着物の帯を製造販売する小杉織物は2020年4月、創業から初めてネット販売を開始した。ネットでは浴衣や着物の帯を使用したオリジナルマスクを販売し、コロナで落ち込んだ業績と、従業員の雇用を守る形となった。マスク販売は現在、主力事業となり、地域貢献活動にも奮闘している。

同社は新型コロナウイルスの感染が始まった2020年1月以降、浴衣や帯の製造がほぼストップ。感染拡大防止のため、祭りやイベントなどが相次ぎ中止となり、売り上げは一時期の95%減に下がったこともあった。当時を振り返り、小杉社長は「もうどうしようもない状況だった。2020年3月30日に社員全員を集め、休業宣言を通達した」。

小杉社長はその翌日に開いたミーティングで「これが最後のミーティングになる」と思いながらも、「マスク販売を始めてみないか」と提案。出席していた社員がこれに賛同し、その日のうちに試作品のマスクを作り上げたという。

試作品のマスクを持って、取引のある企業へ話を持って行ったが、反応は悪かった。しかし、その後、いくつかの会社から「売りたい話が増えていき、一気に数百枚作ってくれと言う話になった」と小杉社長は当時を振り返る。瞬く間に情報が拡散、マスク製造の依頼が殺到した。休業宣言をした社員を再び会社へ集め、無我夢中でマスクを作り続けた。同時にネット販売も始め、一気に販売数が伸びた。


日々改良を重ね見やすいサイト作りに注力している

販売が順調に伸びていく中、プロ棋士である藤井聡太氏が、同社のマスクを着けている様子をメディアで見かけるように。小杉社長は「藤井プロが着用していたマスクが当社のものであるとほぼ確信があった」と、藤井プロを配慮し、時間を置いてからメディアに話した。

その話はあっという間に拡散し、電話やネットによる注文が殺到したという。

同社はこれまでに、860種類を超えるマスクを作ってきた。中には、企業との共同企画商品や都道府県ごとのマスクなどもある。小杉社長は「お世話になった関係者への感謝も込めて、地域貢献活動もしっかりとやっていく」と意気込んでいる。


「Itokala」
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