マンボウやしろ、池田エライザさん、浜崎美保
◆「ずっと監督をやりたかった」
やしろ:初監督作品が公開されたということで、おめでとうございます!
エライザ:ありがとうございます!
やしろ:率直に今のお気持ちはどうですか?
エライザ:編集が終わっていたのは去年の冬だったので、編集が終わってから1年経ってやっと皆様の元に届くっていうのは、なんかこう“気恥ずかしい”というか、感慨深いですね。
やしろ:コロナ禍があっての延期ということですか?
エライザ:そうです。夏の映画なので、本当は夏に観ていただきたかったんですけど、今年は奇しくもあまり夏を感じられなかったと思うので、冬の公開でも面白いんじゃないか、ということですね。
やしろ:そもそも、監督をやることになった経緯というのは?
エライザ:ずっと(監督を)やりたかったんですよね。自分のことをずっと考えているよりも、人のことを考えているほうが楽しくて。それでインタビューのときに“監督やりたい”と答えていたら、それを耳にしてくださったプロデューサーの方からお声がけをいただいて。
やしろ:へぇ! 原案も池田エライザさんですよね?
エライザ:そうですね。シナリオハンティングで2017年の12月に福岡県田川市に行って書きましたね。
やしろ:そのシナリオハンティングっていうのは、何ですか?
エライザ:脚本の土台みたいなものを書くために現地に訪れて、私は街の方々と座談会を開いてもらったりとかして、そこで感じたことを持ち帰ったりします。私はその日の夜にホテルでワーっと(シナリオを)全部書いたんですけど。
やしろ:その後、脚本家さんといろいろと打ち合わせをしながら、という感じ?
エライザ:そうです。(脚本家が)女性の方なので、家に来てもらったり一緒にカフェに行ったりしながら。
やしろ:へぇー。原案でもありながら脚本のセリフや展開は、一緒に打ち合わせをして積み重ねていった訳ですね。
エライザ:そうです、そうです。
* * *
やしろ:監督のほうからもお話がありましたけど、地元の方々の協力もあって、やっぱり“地元の空気”というものがすごい作品から伝わってきます。地元の方々もけっこう出ていらっしゃいますよね?
エライザ:けっこう出ていますね。
やしろ:だから、作りものの映画というよりはノンフィクションに近い空気感も出ていて、役者さんの感じも含めてすごい溶け合っていますよね。
エライザ:デフォルメしたり誇張みたいなことを全然しなかったので、背伸びをせずに“役者がその場になじむ”ということを大切にはしましたね。
◆「“あそこが良かったのに!”という気持ちに」
やしろ:実際に撮影して、1番ご苦労したところってどの辺ですか?
エライザ:“1番大変”と“1番楽しかった”ところが一緒なんですけど、やっぱり編集ですね。
やしろ:はぁー! 編集って、2時間弱の映画だとどのぐらいかかるのですか?
エライザ:仕事の合間を見てなんですけど、1~2ヵ月ぐらい。でも、撮影は10日間で撮ったんですよ。
浜崎:へー!
エライザ:(撮影期間は)長回しでカメラ割りも事前に何となく作ってから行っていて、あとは芝居の様子を見てカメラ割りを変えたりとかはありましたけど。なので、長回しのシーンが多かった分、編集で割れないじゃないですか。なので、“もうちょっと撮っておけばよかったな”という思いもあったけど、編集をして役者の芝居を邪魔しちゃうのが1番いけないことだなと思って。だから、演出をしているときよりも編集しているときのほうが、“この子って、芝居で何が伝えたかったのかしら”みたいなことはずっと考えていましたね。
やしろ:編集で役者の芝居を邪魔しちゃいけないっていう“気付き”は、監督として携わってみて初めて感じた感覚ですか?
エライザ:そうですね。映画とかに出たときに、カットがかかるまでの“お芝居の余韻”ってあるじゃないですか? そこで、“いい芝居してやろう”みたいな気持ちになることがあって。だけど、そこがカットされていると“あそこが良かったのにぃ!”っていう気持ちになりますね(笑)。
やしろ・浜崎:(笑)。
やしろ:やっぱり、ご自身が女優をしているからこそわかる見方をしている訳ですね。
エライザ:そのときはそうですね。
<番組概要>
番組名:Skyrocket Company
放送日時:毎週月~木曜17:00~19:48
パーソナリティ:本部長・マンボウやしろ、秘書・浜崎美保
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/sky/