ん!? ラジエーター屋さんなのに、空冷のパブリカが大好き?|Vol.1 老舗ラジエーターメーカーに集う空冷好きたち

【 トヨタ パブリカ Vol.1】
 
 京都府舞鶴市にある「マルセンラジエーター」は、ラジエーター製作や修理を行う老舗メーカー。

 ところが、このマルセンラジエーターの村上誠治社長は、ひょんなことから空冷エンジンの魅力に目覚めてしまい、現在はUP10Sコンバーチブル、UP10セダン、UP26Vバンの3台も所有する立派な空冷マニアになってしまった。

 ラジエーター屋さんなのに空冷パブリカが大好きという、マルセンラジエーターの村上誠治さんと、愉快な空冷仲間を紹介しよう!

 村上誠治さんが空冷パブリカにドップリとハマるきっかけとなったのは、2年ほど前のこと。長年付き合いの友人から「ホンダN360を探してくれないか」という依頼があり、仕事関係のつてやネットで検索するなど、あらゆるところに相談。そのかいあって、友人が望むホンダN360を見つけることができた。部品探しなどに苦労しつつも、走らせられる状態にするためのレストア作業に熱が入り、楽しみながら完成させることができたという。

 ところが、このN360を引き取りに出かけた際、少しかわいそうな状態のUP20パブリカが置いてあり、N360と一緒に連れて帰ることにしたそうだ。これがパブリカとの出合いとなり、続いてUP20セダンを購入しレストアを始めたことで、どんどんパブリカの魅力にハマっていった。

 もともと、村上さんは62年式MGB‐GTを所有していて、オリジナルにこだわりながら自分でレストアを施し、休日には仲間とあちこち走らせて旧車ライフを楽しんでいた。そういう経験があるからこそ、N360やパブリカのレストアを抵抗なく始められたのだ。

 UP20セダンのレストアを進めるため、部品探しなどをネットで毎日のように検索していたところ、四国でUP26パブリカバンを発見。どうしても手に入れたいという気持ちを抑えきれず、積載車を走らせてバンを引き取りに向かった。めでたく交渉が成立し、このバンは、現在ボディのレストアがほぼ完了。エンジンのOHなどが済めば、組み付けを行える状態にまで作業が進んでいる。ところが、バンを積載車に積んで舞鶴に帰る際、以前から気になっていた真っ赤なUP10Sコンバーチブルを、帰り道のついでに立ち寄って見せてもらうことにした。

 兵庫県にある某有名ショップで初対面した赤いコンバーチブルは、もともとのスタイルの良さ、レストアの完成度の素晴らしさにあえなくひと目ぼれ。ボディやエンジンルーム、トランク、足回りなど各部をじっくり見せてもらい、さらに試乗までさせてもらった。こうなると、コンバーチブルに対する思いはますます強くなるのは当然で、胸の高まりを抑えきれず、積載車にバンを積んだままなのにもかかわらず、その日に購入予約をしてしまったそうだ。日本中探しても、1日に2台もパブリカを購入したなんていう人は、まずいない。それほどパブリカにどっぷりとハマってしまったのだ。

 手に入れたUP20セダンはキッチリとレストアし、現在はパブリカ仲間の1人がオーナーとなり可愛がってくれている。また、衝動買いで手に入れたコンバーチブルは、購入時にブレーキ回りをOHし、マスターも交換。現在はエンジン、足回り、ブッシュなどを交換しようと部品を探している最中だ。

 コンバーチブルを手に入れた約2カ月後に、今度はUP10セダンの売り物に出合う。しかも、ダウンローズという珍しいピンク系のボディカラーだ。ちょうどその頃、「別冊ノスタルジックヒーロー トヨタスポーツ800&トヨタパブリカ大全」をレストアの参考に読んでいて、このUP10はまさにその中で紹介されている1台で、これも何かの縁と思い購入したそうだ。

 そんなワケで「マルセンラジエーター」には、熱いパブリカ仲間が集まり、パブリカのレストアに熱中する。そんな空冷仲間を紹介していく。

Vol.2、Vol.3、Vol.4、Vol.5、Vol.6に続く

ラジエーターの修理製作やディスクローター研磨を行う老舗、マルセンラジエーターのようすなど【写真3枚】