ヒットを量産するTikTok、当事者たちが明かすサクセスストーリーの裏側

いまや音楽業界にとって必要不可欠なツールとなったTikTok。アーティストや関係者の証言を交えながら、才能発掘のメカニズムとサクセスストーリーの数々、今後の可能性を掘り下げる。

2020年の春、外出禁止令が発令された米ノースカロライナ州で、カーティス・ウォーターズは死ぬほど退屈していた。そこでウォーターズは、アメリカで暮らす大勢のティーンや若者と同じように、TikTokに動画を投稿する。20歳のインディポップ・シンガーは難しいことを考えず、自宅の地下室にかけたグリーンスクリーンの前で、自身の楽曲「Stunnin」に合わせて弟と一緒におどけたダンスを披露した。「TikTok動画をつくり始めるか、『どうぶつの森』を買うかで迷ってたんだ」とウォーターズは振り返る。

カーティス・ウォーターズ(Photo by Dominique Brown)

@curtiswaters STUNNIN IS OUT!! go stream the song! tell ur auntie! ##music ##nc ##fyp ##stunnin ##curtiswaters ##tiktoknepal ♬ Stunnin (feat. Harm Franklin) - Curtis Waters

TikTokのダニー・ギリック氏は、ファンが作成した「Stunnin」のファッション動画を発見したとき、次に流行するサマーソングを見つけたと確信。同アプリのミュージック・コンテンツ/レーベル・リレーションズ部門でシニア・マネージャーを務める彼は、ウォーターズのマネージャー、クリス・アノクテ氏にショートメッセージを送信した。「私たちは、ちょっとガソリンを注ぐだけです。でも、これだけは言わせてください。この曲は爆発的にヒットしますよ」

それから数日のうちに、「Stunnin」はTikTokの何千本という動画でフィーチャーされた。これは、同アプリのSoundsページのプロモーションのおかげだ。その後、3週間以内に同楽曲はApple MusicとSpotifyで数百万回ストリーミングされただけでなく、YouTubeでもざっと150万回は再生された。アノクテ氏によれば、7月末には同楽曲がTikTokで取り上げられた回数が100万に達し、リスナーの70パーセントが26歳以下の若者だった。

記録破りのヒットとなったリル・ナズ・Xの「Old Town Road」と、リリースの2年後にようやく日の目を見たリゾの「Truth Hurts」をヒットさせたプラットフォームとして昨年センセーションを巻き起こして以来、TikTokは音楽業界が真っ先に利用するマーケティングツールへと成長した。それだけでなく、同アプリはウォーターズのような才能ある新人を発掘する絶好の場でもある。複数の大手レーベルとの壮絶な競り合いの末、ウォーターズはBMGとディストリビューション契約を結んだ。4月に投稿した動画でリゾは「TikTokがマジで大好き」と語っている。「とびきり才能のある人たちのなかには、まだ発掘されていない人がいる……このアプリには、そんな人たちがいるの」

中国の大手IT企業ByteDanceが所有するTikTokは、いまではSpotifyのプレイリスト、ライブ番組、SNSよりも速いペースで新しいヒットを次々と生み出している。ロディ・リッチ「The Box」、ドージャ・キャット「Say So」、ミーガン・ジー・スタリオン「Savage」はTikTok最大の成功例だ。新人アーティストをブレイクさせるTikTokの強みに目をつけたディストリビューション・プラットフォームの米UnitedMastersは、8月17日にTikTokとパートナーシップを結んだ。これによってTikTokを利用しているミュージシャンやアーティストは、Apple MusicやSpotifyといった他の音楽ストリーミング・プラットフォームにも作品を発表しやすくなる。米ディズニーの元幹部ケビン・メイヤー氏を5月にCEOに迎えたことからもわかるように、TikTokの野望はとどまるところを知らない。

TikTokは音楽業界に欠かせない存在

TikTokの野望は、アメリカ政府からも目をつけられる結果となった。トランプ政権は同アプリと中国のつながりに懸念を示し、8月初頭にはTikTokの米国事業を売却するか、アメリカから撤退するかの判断を下すようByteDanceに迫った。同アプリの米国事業の買収先候補として真っ先にマイクロソフトが浮上したものの、トランプ政権が同アプリの禁止を命じた大統領令が出されてもなお、協議はいまも継続中だ。8月24日、TikTokは大統領令の差し止めを求めて米政府を提訴した。米金融機関ウェルズ・ファーゴのように、社内デバイスでTikTokの使用を制限する企業がある一方、Facebookが所有するInstagramは、TikTokのライバル商品であるショート動画投稿アプリReelsへの乗り換えを促すべく、クリエイターたちに金銭的なオファーを出していると言われている(編注:メイヤーCEOはトランプ政権からの圧力を受けて8月27日に辞任)。

訴状でTikTokは、2018年には1120万人だったアメリカのユーザー数が2020年には1億人を超え、およそ9倍になったことを明かした。グローバル規模で見ると、2018年に5400万人だったユーザー数は、2020年に6億8900万人までアップした。

TikTokの米国事業の所有権の行き先は8月時点で定まってないが、ひとつだけ確実に言えることがある。それは、グローバル級のヒットを生むにあたり、TikTokが音楽業界に欠かせない存在へと成長したことだ。「BENEEからトレヴァー・ダニエル、ミーガン・ジー・スタリオンからドージャ・キャットまで、昨今のヒット曲の共通点はTikTokです」と上述のアノテク氏は言う。

Data by TikTok

TikTokの音楽チームのメンバーは、多くのレーベルA&Rが毎朝のルーティンとして同アプリのチェックから業務を始めているにもかかわらず、ヒット・ビジネスの新たな中枢としてのTikTokの役割をしばしば軽視している。「音楽業界における私たちの役割は、コミュニティをつくり、アーティストにツールを提供することです」と、TikTokのミュージック・パートナーシップ/コンテンツ・オペレーション部門のトップを務めるコーリー・シェリダン氏は語る。

謙遜はさておき、TikTokの音楽チームは流行っている楽曲のプロモーションを積極的に行い、プッシュしたい未発掘のアーティストを求めてアプリ内をくまなくチェックし、ミュージシャンとTikTokerのコラボレーションを企画する。「こうした一口サイズの短い動画が、聴く人の耳にずっと残る効果を生み出しているんです」とシェリダン氏は言う。「BMW KENNYの『Wipe It Down』もずっと聴いているうちに、すっかり夢中になってしまうんですよ」(同楽曲は音楽チャート「Spotify Viral 50」で急上昇、BMW KENNYは数多くのレコード契約オファーを手に入れた)。

BMW KENNY「Wipe It Down」は、鏡を拭く動作中に「変身」するのがトレンド化

「一発屋」の濫造を懸念する声も

近頃、レーベルはかつてないほどTikTokのサポートを貪欲に求めるようになった。セールスやストリーミング回数アップの推進力となるツアー活動に頼れないコロナ時代において、そうした傾向はとりわけ顕著だ。TikTokのギリック氏は言う。「その点、私たちはいまもフルパワーです。音楽業界は方向転換を強いられてますけどね」。

米RCAレコードのデジタル・マーケティング部門SVPを務めるタレク・アルハムドゥニ氏は、こうした方向転換は大手レーベルの予算にも反映されていると指摘する。「あちこちでアーティストのプロモーション活動を行うための費用、テレビや授賞式でパフォーマンスを披露するための費用といった大金——私たちはいま、こうした費用を負担していません」と、彼は語る。

TikTokが「Old Town Road」のヒットの立役者となって以来、大手レーベルにとってTikTokはますます気になる存在となった。「TikTokの仕組みを宣伝するのに多くの時間を割いてきました——そんな時はたいてい、複雑な反応に直面したものです」とTikTokのミュージック・パートナーシップ/アーティスト・リレーションズ部門のシニア・マネージャー、イザベル・キンテロ・アノナス氏は言う。「しかし、この12カ月でそうした態度はガラリと変わりました」。

ミーガン・ジー・スタリオンのヒット曲「Savage」もそうだった。当初ミーガンのチームは、シングル「Captain Hook」のキャンペーンを始めるにあたり、TikTokにコンタクトを取ってきたとアノナス氏は語る。「Captain Hook」の成果は上々だったものの、3月初頭に早くからネット上で人気を博していたダンス・チャレンジ企画のおかげで「Savage」が頭角を現した。そこからバナー広告を打ったり、ブッシュ通知を配信したりと、TikTokは「Savage」をSoundsページで宣伝することで同楽曲の人気を高めるのに一役買った。いまや「Savage」は3100万本を超える動画で使われており、同アプリが提供したデータによれば、3月単独の視聴回数は40億回を超える。4月にビヨンセは「Savage」に飛びつき、ヴァースの部分で「TikTok」を名指ししている。その後、まもなくして同楽曲はチャート1位に輝いた。

@keke.janajah NEW DANCE ALERT! if u use my dance tag me so i can see @theestallion #writethelyrics #PlayWithLife #foyou #fyp #foryoupage #newdance #savage ♬ Savage - Megan Thee Stallion

たしかに、TikTokがヒット曲の繁殖地であることに異論はない。だが同アプリは、こうした新進気鋭のアーティストをお茶の間の有名人に変える力があることをまだ証明できていない。現時点でリル・ナズ・Xを除いて、TikTokで発掘されたパフォーマーのなかに、つかの間の名声を確固たるキャリアに結びつけた者は一握りしかいない。音楽業界の幹部のなかには、同アプリの長期的に輝けるスターを生み出す能力を疑問視する向きもある。

TikTokでバイラルヒットを生んだ複数のアーティストのマネジメントを担当している、チオーキー・”ストレッチ”・マッコイ氏を例に挙げよう。同アプリの音楽チームは、ラッパーのセージ・ザ・ジェミニによる2013年の楽曲「Red Nose」のように、TikTokで人気のあるアーティストの、過去の知られざる代表作をマッコイ氏に紹介した。しかし、インディレーベルBlac Noize!の幹部でもあるマッコイ氏は、TikTokで発掘したアーティストは、まだ誰ひとりとして同レーベルとの契約に至っていないと慎重な姿勢を示す。

TikTokでヒットを生むためには、多額のマーケティング予算があるに越したことはない。人気TikTokerが集結した良くも悪くも話題のクリエイター集団、Sway Houseも担当している米大手エージェンシーICMのクリス・ソーテル氏は、依頼された曲のスニペットを(人気TikTokerに)使ってもらうことで、レーベルに2万〜5万ドル(約210万円〜530万円)は請求できると語る。これはデジタル・マーケティング担当からすれば、7400万人のフォロワーを抱えるTikTokでもっとも人気のクリエイター、チャーリー・ダメリオのような人材なら喜んで支払う金額だ。その一方、人気TikTokerの別のエージェントは、次のように指摘する。超有名ミュージシャンは多くの場合、TikTokで自分の曲を宣伝するにあたって、費用を支払うことなく取引を進めることができる——彼らはその代わりに、自らのブランド力を利用することで、TikTokerによる投稿をブーストさせているのだと。Sway Houseのなかでも特に人気のクリエイター数人は、完全にTikTokから撤退して、同アプリのライバル的存在であるTrillerに移行すると宣言したものの、現時点で本当に撤退した者はひとりもいない。

結局のところTikTokの魅力は、ファンがエンゲージメントの推進力となっている点と切っても切り離せない。ある楽曲がどれだけ多くの動画で使用されようとも、ファンがその楽曲を気に入って聴き込むには別のプラットフォームが必要で、そこで初めてヒットというものが真の価値を持つのだ。

「私たちは、このアプリが何かを切り拓く場所だとは考えていません」とマッコイ氏は言う。「楽曲がTikTokで他の何かと結びつくのは素晴らしいことですが……だからといって(TikTokを)離れたところまで、人々がその曲を追いかけるとも限りません」。

TikTokが開拓する新たな可能性

6月末のある日、スウィーティーはちょっとした助けを必要としていた。27歳のラッパーは、ワーナーから最新アルバム『Pretty Bitch Music』をリリースする準備を進めており、先行シングルとして「Tap In」を売り出そうとしていた。楽曲も揃い、大手レーベルのサポートも確保し、熱心なファンもいる。だが、スウィーティーはTikTokの使い方を知らなかった。そこでTikTokの音楽チームがサポートに入り、影響力のあるZ世代TikTokerを6人集めた。TikTokerたちは、動画で使うべきフィルター、最新の動画トレンドをフォローする方法、ティーンのあいだで「Tap In」の人気を急増させる方法をZoom越しでスウィーティーにレクチャーした。

スウィーティー

まるで自分のマーケティング・チームに話しかけるように、スウィーティーは若いクリエイターたちに「Tap In」におけるコーラス”Tap, tap, tap in”に関連した何かをつくりたいと伝えた。「アイデアとサポートを求めていたの」と、スウィーティーがチャットルームから語る。「私はもともとMyspaceユーザーだった。(当時の)レイアウトは最高だったはず。でも、TikTokを使うようになってから老け込んだ気分——本当に、私はどうしたらいいの?」

Pullingravityというアカウント名で活動している美容ブロガーのレナ・マイアは、スウィーティーにTikTokのキラキラのフィルターを使うようアドバイスした———フェイクすぎると思われないように、使いすぎは禁物———「他のどのプラットフォームよりもクールよ」とマイアは言う。「とにかく、楽しんでみて」。

早着替えからメイクのヒントまで、6人のTikTokerたちは、「Tap In」のコーラスとシンクロするコンテンツを果敢に生み出した。元バレーボールのNCAAディビジョン1選手で、ウェルネスや健康関連の動画を投稿しているヴィクトリア・ギャリック(フォロワー数:34万5千人超)は、「Tap In」とバレーボールを合わせるのはどうかと提案した。自身もバレーボール選手だったスウィーティーはギャリックの案を気に入り、自身のページでも同じような動画を投稿した。

Zoomミーティングの1週間後、スウィーティーと6人のTikTokerはコンテンツを投稿した。すると、自分たちの手を借りずに「Tap In」が新たなダンス・トレンドとして浮上するのを目の当たりにした。ダメリオやアディソン・レイといった人気TikTokerによる動画のブースター効果もあり、同楽曲は約1カ月以内に100万本の動画に使用されたのだ。

@anaocto @ravenelysetv yes honeyyy #rollerskating Tap In - Saweetie

スウィーティーが行ったようなクリエイターとのミーティングは、TikTokの音楽チームにとってますます日常的なものになっている。彼らは、スウェイ・リーやマライア・キャリーのようなアーティストのために同じようなミーティングを企画した。TikTokのシェリダン氏は、2020年こそドレイクとビヨンセに同アプリ向けのオリジナル動画を作成してもらいたいと語る。ただ現状としては、多くの人気アーティストが新作を宣伝したい時のみ登録するため、実現はまだ先になりそうなこともシェリダン氏は十分理解している。

TikTokにとって、もうひとつの有望な開拓エリアがカタログ音源だ。次に何が流行るかがわかるプラットフォームとしての地位を確立した一方、TikTokは昔の音楽にとっても貴重な存在である。新型コロナウイルスの感染拡大にともなう外出禁止によって幅広い年代のユーザーがTikTokを利用するようになったいまは、なおさらそうだ。2020年以前、カナダのパンクバンド、シンプル・プランの「Im Just a Kid」は『ニュー・ガイ』(2002年)や『12人のパパ』(2003年)といったコメディ映画でかかるマイナーなヒット曲だった。それが2020年4月、ネット上で流行ったチャレンジ企画のおかげで、リリースから18年を経てプラチナレコードに認定された。さらにTikTokは、LTrimmによる1988年のマイアミベースの名曲「Cars With the Boom」を2020年の新しいオーディエンスに紹介した。その結果、ワーナーは同楽曲をフィーチャーした新しいコンピレーション・アルバムをリリースしている。

「キング・オブ・TikTok」とは?

TikTokの次のサクセスストーリーは、ジェイソン・デルーロのようなものになるかもしれない。2020年にTikTokで自身のキャリアを再構築し、スターの地位を築いた人物だ。世界中の都市がロックダウンされる前に、TikTokのアノナス氏はLAにあるデルーロの自宅を訪れ、同アプリの優れた活用方法を2時間かけて伝授した。いまでは3千万人超のフォロワーを抱えるデルーロのTikTok投稿は、彼の音楽と同じくらい有名になった。そんな彼のことを、アノナス氏は「キング・オブ・TikTok」と呼ぶ。

ジェイソン・デルーロ(Photo by David Strbik)

デルーロの動画は面白おかしく、いかにもTikTokらしい。ある時、デルーロはタイトなスパイダーマン・スーツに身を包み、人気の「Wipe It Down」チャレンジに挑んだ。それが世界中に股間の輪郭をさらす結果となってしまった。「信じてくれよ、あんなことになるなんて、マジで思ってなかったんだ」と笑いながらデルーロは語る。「みんなと同じ、50ドルのスパイダーマンのコスチュームを着ただけだよ」。

TikTokを使うようになって以来、同アプリはデルーロにとってフルタイムの仕事となった。ウォルマートのようなスポンサーとのパートナーシップのおかげで動画ごとに7万5千ドル(約795万円)がデルーロに入ると言われているが、実際のギャラはもっと高額だと彼は言う。「TikTokのすごさに、みんなまだ気づいていないんじゃないかな。何千万人が俺のページを見てくれる……そこまでの数が出せるプラットフォームなんて他にないだろう?」

さらにデルーロは、TikTokで見つけたビートを正真正銘のヒット曲に変えようとしている。音楽プロデューサーのJawsh 685とデルーロの「Savage Love」ほど、ポップスにおけるTikTok効果を証明する楽曲はないだろう。もともと「Savage Love」はインスト曲で、デルーロがヴォーカルを加える以前からTikTokのダンス動画で人気を博していた。当初は同楽曲がJawsh 685の楽曲だということは伏せられていたものの、最終的には両者のクレジットが入り、全米シングルチャートで7位にランクインする快挙を達成した。

その後、デルーロはTikTokで流行っていたPuri、Jhorrmountain、Adjeの楽曲「Coño」に目をつけ、7月にはバイラルヒットを狙ったTikTok向けの新作ダンス動画と合わせて「Take You Dancing」という楽曲をリリースした。「TikTokで何か面白いことをしようとしたのがきっかけなんだ。金儲けを目論んだわけじゃない」とデルーロは言う。「ただ、楽曲が独りでに大きくなっていったんだよ」。

From Rolling Stone US.

TikTok Hits

ショートムービーを起点にバズったヒットソング

Text by Ryutaro Amano

Photo by Chris Parsons

「The Box」

Roddy Ricch

米コンプトンの新進ラッパー。「The Box」はデビュー作『Please Excuse Me For Being Antisocial』収録曲で、イントロの「イ・ウ」というアドリブ(合いの手)が鏡を拭く音に似ているとお笑いネタ的に流行。ダンスチャレンジに発展し、11週連続全米1位を独占する大ヒットに。ダベイビーとの「ROCKSTAR」もヒット中で絶好調。

「Say So」

Doja Cat

LA出身のシンガー/ラッパー。『Hot Pink』収録のディスコ・ポップ「Say So」はヘイリー・シャープがダンスに使い大流行(インドネシアのYouTuberレイニッチの日本語カバーも話題に)。また、映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚』提供曲「Boss Bitch」は「Im a bitch, Im a boss」のラインがTikTokでネタ化し流行った。

Photo by Rich Fury/Getty Images for Visible

「Savage」

Megan Thee Stallion

米ヒューストンのラッパー。2020年3月リリースのEP『Suga』から「Savage」が、キアラ・ウィルソンの始めたダンスチャレンジによってTikTok経由でバイラルヒット。その後、同郷の先輩ビヨンセとのリミックスを発表して初の全米1位を獲得。8月にはカーディ・Bとのセクシュアルな「WAP」がヒットして2度目の全米1位を獲った。

「Supalonely feat. Gus Dapperton」

BENEE

2000年生まれ、ニュージーランド出身のシンガーソングライター。同じZ世代アーティストのガス・ダパートンをフィーチャーした「Supalonely」は2020年3月にダンスチャレンジの定番曲になり、6.9億回以上再生された。スーパーモデルのエミリー・ラタコウスキーも参加するなどバイラルで広まり、世界的ヒットソングに。

「Sunday Best」

Surfaces

SpotifyとTikTokでのヒットで成功街道を歩む時代の申し子のようなテキサス出身デュオ。「Sunday Best」はTikTok内のキャンペーン「#2019rewind(2019年を振り返ろう)」での起用をきっかけに1年以上にわたりヒット、ジャスティン・ビーバーやBTSのVも動画を投稿した。TikTokでは歌詞の一節”Feeling good, like I should”で定着している。

「Falling」

Trevor Daniel

LAのミュージシャンによるトラップR&B調の「Falling」は、元々2018年のデビューEP『Homesick』に収められていた。しかし2019年を通してSpotifyプレイリストでの拡散などでジワジワとヒット。TikTokではカップルのキスや愛をテーマにした動画の定番になっており”近くに来て、愛を全てあげる”という歌詞の部分が使われる。

「death bed (coffee for your head) feat. beabadoobee」

Powfu

ローファイなインディサウンドが持ち味の、カナダ出身1999年生まれのZ世代。ビーバドゥービー「Coffee」を引用した「death bed (coffee for your head)」は2020年を代表するTikTokヒットのひとつで(3月だけで4.1億回以上再生)、”君のためにコーヒーを淹れる”という歌詞に合わせたロマンティックなカップル動画の投稿が多い。

Photo by Phoebe Walquist

「Backyard Boy」

Claire Rosinkranz

2020年7月にTikTokで「発見」されるまで無名だったカリフォルニアのシンガーソングライターはまだ16歳だ。キュートな自撮り動画と共にアップした「Backyard Boy」はバイラルヒット後にTikTokの定番曲化、同曲を使った動画は現在240万本以上作られている。その成功により彼女はUMGのリパブリックとメジャー契約を結んだ。