韓国Samsung Electronics(サムスン電子)は現地時間12月30日、「照明条件に関係なくテレビの視聴体験を向上させる」というHDR(ハイダイナミックレンジ)映像の独自規格「HDR10+ Adaptive」を発表。同社が今後グローバルで発売するQLED TVでサポートする。

  • HDR10+ Adaptive

    HDR10+ Adaptive

現在、HDRの規格にはUltra HD Blu-ray(UHD BD)などで利用されている「HDR10」や、シーンにあわせて動的に輝度や色、コントラストのバランスを補正する「HDR10+」などがある。HDR映像コンテンツは暗い環境での視聴を想定しているが、ユーザーの環境によってその暗さはさまざま。

そこでHDR10+ Adaptiveでは、HDR10+のガイドラインに従って動的なシーンごとの最適化をサポートしつつ、テレビに搭載した光センサーで明るさを検知し、部屋の照明条件に合わせてさまざまな動的な調整が行えるようにした。これにより、細部やコントラストを失うことなく、クリエイターの意図した表現で映像を再生できるようにする。

SamsungはUHD Allianceのメンバーとして、映画製作者、スタジオ、家電メーカーと共同で開発したディスプレイ設定である「FilmmakerMode」(フィルムメーカーモード)もサポートしている。SamsungとAmazon Prime Videoは協力して、Prime Videoユーザー向けにFilmmakerModeとHDR10+ Adaptiveを有効にしたとのこと。今後発売予定のQLED TVで、「改善されたHDRエクスペリエンスを楽しめる」としている。