エミライは、米Noble Audioのハイブリッドタイプの完全ワイヤレスイヤホン「FALCON PRO」を12⽉18⽇に発売する。価格はオープンプライスで、店頭価格(税別)は26,900円前後を見込む。カラーはブラックのみ。

  • FALCON PRO

    FALCON PRO

カスタムインイヤーモニター(IEM)などで知られる、米国の高級イヤホンメーカー・Noble Audio(ノーブルオーディオ)の完全ワイヤレスイヤホン。2019年の「FALCON」、2020年10月発売の「FALCON2」に続く新製品で、FALCON2をベースに“完全ワイヤレス史上最高音質”を追求。

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    FALCON PRO

最大の特徴は、高域用のバランスド・アーマチュア(BA)ドライバーと中低域⽤のダイナミック型ドライバーを積んだハイブリッド構成を採用したこと(従来は6mm径ダイナミック型ドライバー1基)。

⽶Knowles製の最新世代BAドライバー「SRDD」(2基)、6mm径チタンコーティング振動板を採用した「Tri-layered Titanium-coated Driver (T.L.T. Driver)」を1基搭載しており、再⽣周波数帯域は20Hz~24kHzというワイドレンジ再⽣を実現。ハイレゾ帯域もカバーするという。

Noble Audioの“Wizard”ジョン・モールトン博士が新たな音質チューニングを施しているのも特徴だ。FALCON PROでは、BAドライバーとダイナミック型ドライバーの帯域分割を最適化した専⽤クロスオーバーネットワーク、アコースティック・ダンパーにより空気の流れを調整するという物理的な⾳響特性の調整、DSPによる⾳響特性の再調整、という3つの要素を掛けあわせることで「完全ワイヤレスイヤホンの常識を覆す圧倒的な⾳質」を追求した。

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    FALCON PROを装着したところ

シェルデザインは従来のFALCONシリーズとは異なり、Noble AudioのカスタムIEM(インイヤーモニター)をデザインモチーフとした新型シェルを採用。ユニバーサルIEMの3Dデータをベースにデザインされており、ハイブリッド構成でありながら「FALCON2」から⼤型化することなく、⾼い装着感を追求した。従来シリーズと異なり、物理ボタンの代わりにタップセンサーを搭載。イヤホンを取り出すときにセンサーが誤動作することを防ぐという。

イヤーピースも従来シリーズから変更し、ePro audio製の「Horn-Shaped Tips」(⼤⼝径タイプ)を採⽤。独⾃のホーン形状構造を採⽤しており、シリコンとグラフェンの配合⽐率を⾒直して耐久性も向上。⽿の形にフィットする柔軟性を持たせたという。また、内側にリブを設けることで、取り付けやすさと抜けにくさを両立し、FALCON PROが⽿から脱落するのを防ぐ。

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    左がFALCON PRO、右がFALCON2

クアルコムのBluetooth SoC「QCC3040」を搭載し、Bluetooth 5.2に準拠。QCC3040では左右のイヤホンで同時にデバイスと接続する「TrueWireless Mirroring」をサポートしており、デバイスのOSや機種に依存せず、左右独立通信が可能。ペアリングも1つのイヤホン名を選ぶだけの簡単接続となる。バッテリーの⽚減りを防ぐロールスワッピングにも対応する。

また、従来比2倍の電波強度を実現し、Bluetoothデバイスとの接続安定性を高めるアンテナ設計技術「High Precision Connect Technology 2」を採用。QCC3040と、最新世代のQCC3040制御⽤ソフトウェア、アンテナ設計技術を組み合わせることで、混雑した駅構内など電波干渉の多い状況でも途切れにくくした。

コーデックはFALCON2と同様に、SBC、AACに加えてaptX Adaptiveをサポート。aptX Adaptive対応のAndroidスマートフォンと組み合わせることで、接続状況や音声のデータ量に応じて最適な転送ビットレートに可変させ、高い接続安定性と低遅延性能を実現する。最⾼品質時はaptX HD同等の48kHz/24bitの伝送が可能だ。国内では「Xperia 1 II」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)や「AQUOS R5G」(シャープ製)などがaptX Adaptiveに対応している。

FALCON2と同様に、外音取り込み(ヒアスルー)機能を搭載。イヤホン本体のタップセンサーでオン/オフを切り替えられ、音楽再生中や停止中でも利用できるという。cVcノイズキャンセリング対応マイクを搭載し、ハンズフリー通話にも対応する。iOS/Android用のコントローラーアプリ「Noble Sound Suite」で各種設定も行える。

イヤホン本体はIPX5防水に対応する。初代と2はIPX7防水だったが、PROでは音質を重視して新しいメッシュフィルターを採用したことで空気を通しやすくなり、BAドライバーが水濡れに弱い部材であることも考慮してIPX5防水対応とした。イヤホンの重さは片側6gで、2(5.5g)よりもわずかに重い。

イヤホン単体の連続再生時間は10時間(70%⾳量時)で、最⼤⾳量時は5.5時間。1時間でフル充電できる⾼速充電に対応しており、15分の充電で2時間聴ける急速充電にも対応する。充電ケースと組み合わせると計50時間の連続再⽣が可能だ。

ケースはFALCON2とほぼ同じ機能を持ち、1.5時間でフル充電可能。付属のUSB-Cケーブルでの充電に加えて、ワイヤレス充電にも対応する。FALCON2のケースとの違いは、FALCON PROのケース中央にはリセットボタンがあり、イヤホンのリセットを簡単、確実に⾏える点。

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    左がFALCON PRO、右がFALCON2の充電ケース

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    FALCON2用無線充電パッド「NEST」でFALCON PROのケースをワイヤレス充電できた