妊婦さんのむくみ(浮腫)の原因とおうちでできる5つの予防・改善方法【産婦人科医が監修】

妊娠中にむくみやすくなる原因

なぜ妊娠中は普段よりもさらにむくみやすいのでしょうか。それは妊娠すると赤ちゃんに栄養を送るため循環血液量が増加し、その血液中の水分が血管の外へしみ出して、細胞と細胞の間に増加した水分がたまってしまうからです。

とくに妊娠後期になると赤ちゃんはより大きくなり、栄養をたっぷり送る必要があるので血液量がさらに増えて子宮も大きくなります。そのため下大静脈が圧迫され、血流は滞りやすくなって下半身のむくみが起こりやすくなります。また、水代謝に関係するホルモンの低下で代謝も低下しますし、妊娠中に多量に分泌される黄体ホルモンの作用なども妊婦さんがむくみやすい原因と考えられます。

妊娠中のむくみの予防方法・改善方法5つ

日々のちょっとした工夫が、むくみを解消したり予防したりしてくれます。妊娠中にできるむくみの予防・改善方法を5つご紹介します。

(1)塩分の摂取量に気を付ける

塩分のとりすぎは、水分を体内にためるためむくみの原因に。また、「妊娠高血圧症候群」を引き起こす恐れもあります。「薄味に慣れる」が一番良いですが、塩分の代わりに酢やレモンなどの酸味を調理に取り入れるなど、できるところから工夫して塩分の摂りすぎに気をつけましょう。