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(左から)前田裕二さん、高橋誠さん
◆2人が考える“ラジオの魅力”とは?
髙橋:僕はラジオが大好きで聴くし、やっぱりコロナの時代ってすごくラジオがよかったですよね。
前田:実際にラジオはコロナ禍で飛躍的に数字が伸びていましたしね。
髙橋:テレビって一方通行な感じがするんだけど、ラジオってすごくインタラクティブって言われるんですよね。
前田:確かに。テレビと違って、基本1人で聴くときが多いからですかね。耳元で自分だけに話しかけてもらってる感覚になる。
髙橋:僕、ラジオですごく好きなのは、リスナーの番組へのリアクションが昔は「電リク(電話リクエスト)」だったし、その後Eメールになったりとか……その当時の新しいものを全部取り込んでいくんですよね、ラジオって。
前田:僕もラジオのパーソナリティをやらせていただくようになってから、インタラクションって奥深いなって思うんですよね。僕らSHOWROOMのような生配信のサービスを提供していて、お客さんと常時接続してコミュニケーションできるっていう世界とラジオって、ユーザーと作り手の時間の同期性が異なるじゃないですか。
ラジオは、同期が微妙にズレてることに価値がある。つまり、メールを読んでもらえる、昔で言うとハガキを読んでもらえるかも、と、待ってる時のドキドキ・ワクワク感って凄く特別で。あれがもし、ネットやライブ配信のように常時繋がっていたら、あそこまでの悦びってなかったのかなって思ってしまう。
髙橋:キャンディーズの解散のとき、一生懸命リクエストを出したもんね。当然のごとながら読まれなかったけど、すごくワクワクした。
前田:そうなんですよ。インタラクションって奥深いなと思うのは、近づければいいってことだけでもないし。かといって、遠すぎてもいけないし、っていう。
髙橋:だからラジオって、本当にそういうインタラクションができるメディア。だからアーティストの人もすごく番組をお持ちになっていますよね。
前田:まさに。すごくインターネット的ですよね。コミュニティ形成の仕方とか。ちゃんと向こう側にいる人が熱量を持ってくれて、ラジオ番組がリアルな場所でイベントをやったりグッズを売ったりとかしても、テレビじゃ考えられないような数字がバーンって出たりするじゃないですか。
髙橋:そうだね。テレビってやっぱりコロナのときに、コロナの情報ばっかり目に入ってきて、暗い気持ちになって。もちろんテレビを否定するわけではないけど……ラジオって、部屋に1人で籠って聴いているのに、すごく心がやさしくなれたり。
前田:役割分担じゃないですかね。テレビはやっぱり拡張機、アンプリファイアーというか1個の種をネットも含めて世の中にとにかく広める。1人でも多くの人に認知してもらうメディアという意味では、やっぱり特に日本国内では最強だと僕はまだ思っていまして。
今は「若者はテレビを持っていません、観ません」みたいな空気感ってよく議論されますけど、実はそんなこともないなって自分でもテレビに出ながら少し感じていまして。若い人でも見る人は見るし、結局コンテンツ次第だなと。テレビには引き続き強いコンテンツがあり続けているし、ソフト制作力は圧倒的だから、特に日本では、拡張機としてのテレビは長らく繁栄し続けると思う。ネットの時代だからこそ、偶像的なテレビという場の価値がさらに上がってきている感じもする。そういう意味で言うと、ラジオの棲み分け戦略としては、やはり「幅」を得意とするテレビに対して、「深さ」があると思います。人の心に深く刺さるっていうのは依然、耳元で語ってくれて、人の心に寄り添ってくれるラジオが強いんじゃないかなって。
髙橋:僕もそう思います。
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今週の「TOKYO SPEAKEASY」のお客様は……
12月1日(火)小林幸子さん×LiLiCoさん
12月2日(水)燃え殻さん(テレビ美術製作、作家)×江口拓也さん
12月3日(木)宇垣美里さん×フォーリンラブ・バービーさん
がご来店。一体どんな話が飛び出すのか……!? お楽しみに!
<番組概要>
番組名:TOKYO SPEAKEASY
放送日時:毎週月-木曜 25:00~26:00
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/speakeasy/