世界中が新型コロナウイルスに襲われた2020年だったが、白石聖にとっては『恐怖新聞』(東海テレビ・フジテレビ系)で連ドラ初主演を果たし、女優として大きく飛躍を遂げた1年でもあった。

現在、初の写真展『-COLOR-(カラー)白石聖×関根一弘』が東京・渋谷のtokyoartsgalleryで29日まで開催中の白石。撮影したのは、写真家の関根一弘氏で、「何色にも染まる彼女と、何色にも染まらないという強い意志を秘める彼女を収めたかった」と言う。そんな白石を直撃し、激動の2020年を振り返ってもらった――。

  • 白石聖 撮影:蔦野裕

    白石聖 撮影:蔦野裕

■初の写真展「かなり自然体」

――まずは、初の写真展を開催できた感想から聞かせてください。

パッとギャラリーに入った時、レイアウトがすごくきれいだなと感じました。写真展のタイトル『-COLOR-』にふさわしく、いろいろな色がたくさん飛び込んでくるすてきな空間だなと思いました。

――特に、九十九里で撮られたというメイン写真が非常に印象的です。

すごく天気に恵まれた中で、この衣装で最初に撮った写真です。いい感じの風が吹いていて、風自体が見える写真になったかなと。すごくお気に入りの写真です。

――被写体として撮られているときは、どんなことを考えていましたか?

あまり意識してなくて、かなり自然体でした。関根さんがいろんな表情を引き出してくれたと思います。

■ステイホームは「いい充電期間に」

――まだまだコロナ禍が続きますが、白石さんはステイホーム期間をどんなふうに過ごしていたのですか?

私は、もともとインドア派で家にいることが好きなので、自粛中は特に考えこまず、楽観的にだらだらと過ごしていた感じです(笑)。猫と仲良く遊んだり、NetflixやYouTubeを見たりして、いろいろなものをインプットしていました。当時、7月から『恐怖新聞』の撮影に入ることが決まっていたので、ある意味、いい充電期間になったかもしれないです。

――『恐怖新聞』は初の主演ドラマとなりましたが、内容的にかなりチャレンジングなドラマで、大いに反響を呼びましたね。

台本を初めて読んだ時点で、「これからこの作品に入るんだ!」という覚悟みたいなものが必要だったかなと。でも、撮影前にたっぷりと家にいられて、家族と過ごせたので、今思えばあの時間は、ちょっとしたご褒美でもあったのかなと思います。

■2021年は「もっと心の余裕を」

――もうすぐ2020年も終わろうとしていますが、白石さんにとってこの1年間はどんな年になりましたか?

すごく緩急が激しい1年でした。自粛中は撮影が延期になったものもあれば、そのままなくなってしまったお仕事もあって、残念な思いもしましたが、自粛明けの3か月間は、そのしわ寄せもあってか、今まで体験したことがないくらい忙しかったです。

また、連続ドラマで初めて主演をさせてもらい、今後もたくさん新作が控えています。今思えば、自粛中に心を休められて良かったなとも思えた1年でした。

――今年1年を漢字1文字で表すとしたら?

なんだろう? 「激」かな? やはりコロナ禍なんで、みんなが想定していない事態になったし、その後のお仕事的にも、すごく忙しくさせていただいたので。

――では、来る2021年の目標についても聞かせてください。

2020年は、いろんな方にとって大変な1年だったと思うので、2021年はそのぶん、豊かで実りのある1年になってほしいなと思います。個人的には心の余裕をもっと増やして、今よりももっと仕事を楽しめる環境作りをしたいというか、自分の仕事とプライベートを両立させて、生活を潤わせたいなと思います。

●白石聖
1998年生まれ、神奈川県出身。16年にデビュー。連続ドラマ『I"s』(18~19年)では、約700人が参加したオーディションで、ヒロイン・葦月伊織役を獲得。20年に『恐怖新聞』で連続ドラマ初主演。同年、ファースト写真集『白石聖 2016-2020』も発売。映画の主な出演作は『PRINCE OF LEGEND』(19年)、8Kショートフィルム『Three Trees』(同)など。今後『サイレント・トーキョー』が12月4日に公開、ヒロインを務めた『胸が鳴るのは君のせい』が2021年に公開予定。