住友商事、アートECのThe Chain Museumと資本業務提携 アート業界のDX推進

住友商事は11月24日、アートプラットフォーム事業およびアートコンサル事業を展開するThe Chain Museum(ザ・チェーンミュージアム=TCM)へ出資し、さまざまな事業領域で「アート」を通じた感性にアプローチする事業を展開すると発表した。この取り組みは、住友商事の社内起業制度「0→1チャレンジ2019(ゼロワンチャレンジ2019)」の中で発案されたアイデアを契機としており、TCMへの出資を通じ、独自性および競争優位性をもったビジネスモデルの創出を目指す考えを示した。

TCMは、デジタルとリアルのプラットフォーム上で、アーティストとユーザーの両者に対しサービスを展開。アート・Webアプリケーションサービス「ArtSticker」では、アート作品のEC、アーティストとユーザー間のSNS、美術館やギャラリーのチケット購入・オーディオガイドなどの機能を提供している。また、「ArtSticker」で構築したアーティストとのコネクションを活用し、ホテルや商業施設などへのアートコンサルティングも行っており、本年8月に渋谷に開業したホテル「sequence MIYASHITA PARK」のアート作品の企画や、スターバックス コーヒー ジャパンの店舗にあるアート作品の「ArtSticker」上での展開も手がけている。

住友商事は、幅広い産業においてグローバルにデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進してきた知見やネットワークを生かし、TCMとアート業界のDXを推進するとともに、不動産やリテイル事業との協業、アート思考を通じた新規事業開発のコンサルテーションなど、さまざまな事業領域でアートを通じた新たな価値創造に挑戦するとしている。

第1弾として、住友商事グループが手がけるテラスモール湘南での地域文化に根差すアート作品を通じたコミュニケーション展開や、住友商事の出資先であるジュピターテレコムのアート関連事業との協業検討を進めていくという。2019年10月から東京藝術大学との相互協力も開始しており、次世代の価値創造をリードする人材の育成も行っていくとしている。

トレンドの変化が激しく、不確実性が高まっている現代においては、既成概念にとらわれない、美意識や感性を軸としたアート思考(アートシンキング)をビジネスに取り入れる動きが広がっている。すでに一部企業では、アート思考を取り入れたマーケティングや人事研修などに取り組んでおり、イノベーションの創出には課題解決だけでなく、個人の内面から沸き起こる動機に根差した問題提起が重要とされている。住友商事はTCMへの出資を通じ、アート思考を活用した個人の内面的な動機に根差した発想や顧客の感性にアプローチした新たな価値の提起と、デザイン思考を活用した顧客ニーズに対する課題解決を掛け合わせることで、独自性および競争優位性をもったビジネスモデルの創出を目指すとしている。


「ArtSticker」
https://artsticker.app/