グループウェアワークフローシステムは、どちらも業務効率化の手段として導入されるシステムですが、対象業務や主な機能に大きな違いがあります。自社はどちらを導入すればいいかと迷うこともあるでしょう。

この記事では、グループウェアとワークフローの違いについて解説した後、両者のどちらを導入するかを判断するポイントについて解説します。

グループウェアとワークフローとの違い

グループウェアとワークフローとの違いは、対象業務と機能にあります。両者の相違点は次の通りです。

比較項目 グループウェア ワークフロー
対象業務 日常のデスクワーク、情報共有や部門間の協業全般 申請業務
主な機能 ・スケジュール
・設備予約
・掲示板
・ワークフロー
・文書管理
・電子会議室
・ToDo
・業務フローの管理
・業務フローの実行
  • グループウェア

グループウェアとワークフローの対象業務と機能について説明する中で、その違いについても触れていきます。

1 対象業務の違い

グループウェアの対象業務は、日常のデスクワークや部門間の協業、情報共有全般です。会議室の予約やスケジュールの管理など、従来人手に頼っていた業務をオンライン化し、人的コスト・時間的コストの両方を削減します。

情報共有に関する業務も、グループウェアの対象業務です。掲示板や電子会議室を利用し、残ったデータもナレッジベースとして後から活用します。

一方、ワークフローの対象業務は、デスクワークの中でも申請業務全般です。グループウェア製品の機能にもワークフローはありますが、ワークフロー単体での製品は、申請経路や条件分岐など複雑な業務フローにも対応します。

2 機能の違い

グループウェアとワークフローは、それぞれ特徴的な機能があります。機能的な違いも確認しましょう。

1 グループウェアに特徴的な機能

グループウェアの機能は、「情報の共有化」「人や設備のスケジュール管理」「部門間・拠点間の協業」をサポートする機能が揃っています。

掲示板は全社や部門単位での情報共有に優れ、電子会議室は部門間の垣根を超えて自由に議論することも可能な機能です。ToDo機能は、自分のタスクや他の担当者に依頼したタスクの進捗状況が確認でき、進捗が思わしくない場合すぐに気づいてフォローすることもできます。

文書管理機能は重要な書類を一元管理でき、版管理機能により修正履歴を追うことも可能です。掲示板や電子会議室に比べて情報のストックに優れた機能を持ちます。管理する文書はすべて電子化されているため、紙の書類に比べて探しやすく、収納の場所を取らない点も魅力です。

スケジュール管理は、人だけでなく会議室やTV会議システムなどの設備も管理対象です。従来、設備の確保と会議開催の調整は別々に行っており、人的コストがかかっていました。グループウェアの導入により、会議室の確保と会議参加者のスケジュール確保を同時に行え、業務の効率化に役立ちます。

いずれの機能も、取り扱う情報はグループウェア全体で共有化され、いつでもどこでもすぐに利用可能です。

2 ワークフローに特徴的な機能

ワークフローは、申請・承認業務に特化した機能です。例えば旅費申請や輸出管理の書類など、作成後に部門間の申請・承認が必要な業務はどの企業でも必ずあります。この申請・承認業務を可視化し、より迅速なフローを実現するための機能がワークフローの特徴です。

グループウェア製品の中にはワークフロー機能を搭載しているものもあり、グループウェアとワークフローは包含関係にある、とも言えます。

製品の人気ランキングを見る

※外部の資料請求サイト『ITトレンド』へ遷移します。

グループウェアとワークフローとの共通点

グループウェアとワークフローでは、導入目的が広い意味で共通しています。どのような点が共通しているのかについて2点ほど解説します。

1 業務文書の電子化による業務の可視化

グループウェアもワークフローも、これまで紙ベースだった業務文書を電子化し、オンライン上で見える状態にします。紙ベースの資料では、部門間や拠点間でのやり取りが大変です。電子化してもメールだけでのやり取りでは、日々のメールに埋もれてしまい、目的の文書を探すのに時間がかかってしまいます。

グループウェアやワークフローでは、このような時間的なロスがありません。その文書を必要とする人は、自由なタイミングで検索機能などを使ってすぐにアクセスできます。

2 調整やフォローにかかるコストの削減

グループウェアは部門間の情報交換や会議のスケジュール管理といった調整の手間を大幅に削減します。ToDo機能を使ったタスクの進捗状況確認、フォローにも便利です。

ワークフローも、自分が申請した書類が現在どの段階まで進んでいるかを、システム上からすぐに確認できます。処理が進んでいない場合も誰で止まっているかすぐわかるため、フォローしやすく処理終了までの時間短縮が可能です。

このように、どちらも日々の業務を遂行する中で見逃されがちな調整・フォローといった仕事を進めやすくする点は共通しています。

3 全社共通のデスクワークに対応している

グループウェアもワークフローも、特定の業務に結びつかず、全社で共通の業務を効率化することに特化しています。営業部門特有の機能や製造部門特有の機能はありません。この点も両者の共通点です。

グループウェアとワークフロー導入の判断ポイント

グループウェアかワークフローどちらを導入するかの判断ポイントを解説します。

1 グループウェアの導入を検討するべきケース

グループウェアの導入を検討する代表的なケースとしては次の3点が挙げられます。

  • 情報の共有化がしたい
  • 他部門とのスムーズな協業
  • 会議室予約やスケジュール管理

これらの要望はワークフローでは満たせないため、グループウェア製品を選択し、どの機能を使いたいかによって、選ぶ製品を決めます。

2 ワークフローの導入を検討するべきケース

ワークフローの導入を検討するケースは、申請業務の見える化・効率化をしたい場合です。申請経路や条件文が複雑で、グループウェアに備わっているワークフロー機能では足りない場合もあります。申請業務に特化したワークフロー製品の方が、申請経路の設計画面や条件分岐も使いやすいケースが多々あります。

製品の人気ランキングを見る

※外部の資料請求サイト『ITトレンド』へ遷移します。

グループウェアまたはワークフロー製品導入時の検討ポイント

グループウェアまたはワークフローの製品導入に際して検討しておくべきポイントについても確認しましょう。

1 自社の課題と導入の目的を明確にする

グループウェアとワークフローは、どちらも導入目的は「業務効率化」ですが、対象となる業務が異なり、機能にも違いがあります。自社の課題がどこにあり、全体的な改善目標を明確にすることで、より的確な製品選びが可能です。

改善目標を立てる時は、可能な限り数値化した目標にしましょう。無料トライアル版を利用して検証する場合、数値目標がはっきりしていれば効果測定がしやすく有意義な検証ができます。

2 費用対効果の確認

費用を確認する際は、費用対効果の確認も必ず行います。製品を導入する際はどうしても導入コストに目が行きがちですが、毎月、あるいは年単位でかかる運用コストも計算してください。費用対効果を確認するには、導入後の業務効率化で得られる効果をシミュレーションして検討します。

グループウェアは多機能な分、ワークフローよりも価格が高めです。すべての機能を利用するかどうかも製品選びの確認ポイントにしましょう。

3 導入後の操作性や運用のしやすさも重要

機能が豊富な製品を導入しても、使いにくい画面だったり運用に手間がかかったりすると、逆に業務の効率化に支障が出ます。

ワークフローの場合は、承認経路設定がしやすいかどうかや、申請・承認処理のしやすさが確認ポイントです。グループウェアの場合は、利用回数の多いスケジュール管理や掲示板などの機能を中心に、使いやすさを確認します。

多くの製品は無料トライアル版を用意しているため、実際に操作する人に使ってもらい、使いやすさを事前に検証しましょう。

グループウェアは日常のデスクワーク全般の効率化が特徴

グループウェアとワークフローとの違いは、日常のデスクワーク全般の効率化を目指したいのか、申請業務の効率化を目指したいかにあります。グループウェアはワークフローの機能も含む多機能な分、導入コストが高めです。デスクワーク全般の効率化を目指すなら、グループウェアを検討しましょう。

グループウェアご検討の際は、各グループウェア製品の資料をぜひ参考にしてみてください。

製品の人気ランキングを見る

※外部の資料請求サイト『ITトレンド』へ遷移します。