日本テラデータは11月18日、オンラインでクラウドファースト戦略に関する記者説明会を開催した。説明会には今年6月に米Teradataの社長兼CEOに就任したスティーブ・マクミラン氏が参加した。

88%の企業がデータがより重要に

冒頭、マクミラン氏は「新型コロナウイルスの感染拡大がデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる要因になっており、働き方をニューノーマルに変えていかなければならない。また、5GやIoTの成熟、AIの採用によりデータ量が急速に拡大しており、多くの企業がデータに圧倒されはじめている。データは、あらゆる組織や技術にサイロ化されてしまい、必要な洞察を得ることができなくなっている。今後、生き残り、成功していく企業はデータが重要な資産であると認識し、業務を遂行していく必要がある。データの力を包括的に考えるためにもプラットフォームは必須だ」と述べた。

  • 米Teradata 社長兼CEOのスティーブ・マクミラン氏

    米Teradata 社長兼CEOのスティーブ・マクミラン氏

その上で同氏は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い人々の働き方、生き方をデータの力で変えていくことの必要性は明確になっており、DXはニューノーマルとなっているとの認識を示す。そこで重要となるのは、データとインサイトを組み合わせることでビジネスを変革させることであり、同社はデータが道を拓くと強調している。

マクミラン氏は「データは最大限に活用しなければならず、最も価値の高い企業資産となるべきであり、ビジネスの中核として企業の幹部レベルが責任を持って所有しなければならない。今年9月にITの意思決定者を対象とした調査によると、88%もの企業が新型コロナウイルス発生以降、データがより重要になっていると回答しており、企業はデータアナリティクスプラットフォームにより、将来に備えなければならない」と話す。

同社が提唱する未来志向のデータアナリティクスプラットフォームの定義は、企業全体にフォーカスした形で格納したデータを何回も使え、統合型かつスケーラブルであらゆるデータの活用を可能とし、誰でも利用できるとともにセキュリティ対策が施され、確実にデータをビジネスに活用させることができるというもの。これらを実現するのが同社が提供しているデータアナリティクスプラットフォーム「Teradata Vantage」というわけだ。

  • 未来志向のデータアナリティクスプラットフォーム

    未来志向のデータアナリティクスプラットフォーム

「Teradata Vantage」のメリット

Vantageについては、米Teradata 最高製品責任者(CPO)のヒラリー・アシュトン氏が説明した。まず、同氏は「オンプレミス、ハイブリッド/マルチクラウド環境で提供できるのは当社だけだ。Amzon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)の主要パブリッククラウド上で提供している」と胸を張る。

  • 米Teradata 最高製品責任者(CPO)のヒラリー・アシュトン氏

    米Teradata 最高製品責任者(CPO)のヒラリー・アシュトン氏

  • 「Teradata Vantage」の概要

    「Teradata Vantage」の概要

同氏はクラウドに対するデータ分析基盤ソフトウェアが持つべき要素として、(1)弾力的なスケール調整によるコンピューティングとストレージの分離、(2)ファーストパーティのクラウドサービスとの統合、(3)最新のデータソースの取得、(4)データ管理とスケーラブルなアナリティクス機能の統合、(5)動的なリソース割り当てとワークロード管理の5点を挙げている。

  • クラウドに対するデータ分析基盤ソフトウェアが持つべき5要素

    クラウドに対するデータ分析基盤ソフトウェアが持つべき5要素

これらの要素を踏まえアシュトン氏は、Vantageについて「Vantageは5つの要素を内包しており、モダンプラットフォームでデータ分析のエコシステムを統合し、最大限に活用するためのさまざまな機能を提供している。ハイブリッド/マルチクラウド向けに設計されており、複雑な問題を大規模に分析し、答えを出す。あらゆる次元でスケールすることを可能とし、すべての人がデータを扱える」と説く。

パフォーマンスはエンタープライズクラスの企業には重要ではあるものの、そのほかのアナリティクス製品はクエリ数の増加に応じてデータの可用性に遅れが発生し、ユーザー数の増加に伴い処理されるクエリ数が減少するため、スケール調整が相互に依存する形になっている。一方、Vantageはクエリ数やユーザー数、データ量に至るまで1つのベクトルに対する需要が増大しても、そのほかのベクトルでのパフォーマンスが損失せずに多次元的なスケールが可能だという。

  • Vantageと他製品のパフォーマンス比較

    Vantageと他製品のパフォーマンス比較

アシュトン氏は「Vantageはデータを資産とし、より早い意思決定を行い、アジリティを提供するとともに、競争優位性を有している。これにより、コストの削減、リソースの拡張、収益の拡大を推進できる」と述べていた。

国内ビジネスは好調

最後に日本テラデータ 代表取締役社長の髙橋倫二氏が国内ビジネスについて触れた。同氏は「国内ビジネスは非常に順調だ。顧客のCXOやLOBなどのキーパーソンのビジネス目標を把握し、アナリティクスで目標を実現するために、当社がどのように貢献できるのかに焦点を当てている」という。

  • 日本テラデータ 代表取締役社長の髙橋倫二氏

    日本テラデータ 代表取締役社長の髙橋倫二氏

分析環境はクラウド上に移行する流れが急速に強まっており、クラウドでの活用は毎年倍増し、日本でもパブリッククラウド版Vantageの採用が増加しているという。銀行、カード、保険、自動車、ハイテク、通信、流通、EC、旅行など業種を問わず、幅広く採用されており、高橋氏は「Vantageの高い拡張性やアズ・ア・サービス、コンサルティングサービス、そして国内外の大規模システムの実績などを高く評価されている」と主張する。

  • 日本テラデータ 代表取締役社長の髙橋倫二氏

    日本テラデータ 代表取締役社長の髙橋倫二氏

2021年における国内ビジネスの方針としては、顧客のビジネス目標を実現するための「Answer Oriented Approach」(回答指向のアプローチ)に注力し、新規顧客数の拡大、パートナー協業の強化に取り組む考えだ。