記録達成の瞬間の横浜スタジアム [写真=萩原孝弘]

◆ 家族への想いと感謝を胸に

 DeNAのホセ・ロペスは31日、本拠地・横浜スタジアムで行われた阪神戦の4回に本塁打を放ち、この一発がNPB通算1000本目の安打に。外国人選手として初めて「日米各球界で1000安打を記録した打者」となった。


 この日は「3番・一塁」で先発出場。4回、先頭で迎えた第2打席。阪神先発・秋山拓巳の投じた2球目、真ん中に入った131キロのシュートをレフトスタンドへ。

 「カンペキです!」と語ったように、打った瞬間に確信したロペスは、ベンチに向けて両手を上げてから走り出すと、ダイヤモンドを一周してホームベースを踏み、そこで再び両手を上げて喜びを表現。記念のプレートを誇らしげに掲げると、ハマスタに詰めかけたファンから盛大な拍手が送られた。

 「感触、角度が良かったので、打った瞬間にホームランになると思いました」と自画自賛の一撃。記録については「正直ホッとしています」と安堵しつつ、「支えてくれた母親、妻、子どもたち、そして友人に感謝したいです。また、記録を達成できたことを、亡くなったお姉さんとお兄さんに報告したいと思います」と、家族や周囲への感謝を口にした。


◆ サプライズに涙…

 試合後にはセレモニーも行われ、功績を讃えるVTRが流れた後、マイクを持ったロペスは「アリガトウゴザイマス」と、日本語であいさつ。

 記録達成については、「本当に感動しています。メジャーでも日本でも活躍することができてうれしく思います」とし、「チームやファンのためにも打った。最高の気分。ファン、スタジアム、チームメイト、スタッフ…。そして街と、すべてが素晴らしい。ベイスターズで達成できてとても嬉しい」と、笑顔を見せた。


 また、サプライズで家族や親類、さらにはメジャー時代のチームメイトに、昨季までともに戦った筒香嘉智(現・レイズ)らのメッセージが放映されると、「すごくビックリしていますし、感動しています」と、思わず涙を流す場面も。

 改めて偉業を噛み締めながら、「ビデオを送ってくれた皆さんに感謝します」と、喜びを語った。


 最後に、「ベイスターズでの6年間、スタジアムをいつもいっぱいにして頂いて、今年は大変な年ですが、今日みたいにたくさんの人に来ていただいて、本当にありがとうございます。皆さんに、心から感謝したいと思います」と、終始感謝の言葉を続けつつ、締めに「アイラブヨコハマ!」と叫ぶと、応援歌とともに花火まで打ちあがるサプライズ・その2。

 これには再びビックリした表情を見せながら、にっこりと笑顔を浮かべ、拍手の中でイベントが終了した。


◆ 指揮官も偉業を讃える

 その後、報道陣に向けた取材では、「野球を楽しみ、毎日毎日チームに貢献することを考えていた結果が、外国人初の記録となった。歴史に名を残せて嬉しく思います」と改めて心境を吐露。

 VTRメッセージにも登場した、仲の良かった筒香については、「メジャーでの活躍を祈っている」と、熱いエールを送った。


 また、同じく異国から日本にやってきて活躍をした、いわば“助っ人の先輩”でもあるアレックス・ラミレス監督も、「素晴らしい。歴史に残る記録を達成した」と、この快挙を絶賛。

 「メジャーでも日本でも1000本…。コンスタントに打つことは難しいこと。外国人では彼だけの記録。尊敬している」と、ロペスへ祝福の言葉を送った。


 今季は9月22日に日米通算2000試合出場を、10月24日には日米通算2000本安打を達成。チームを鼓舞し盛り上げる、頼れる“チャモさん”は、記録でも記憶でもその名を残し続ける。


取材・文=萩原孝弘