【記者コラム】大塚家具、久美子代表の退任に思う

大塚家具の代表取締役である大塚久美子氏が、12月1日付で代表を退任する人事発表がありました。「お家騒動」の時ほど大きな報道ではありませんが、多くのニュースが取り上げています。何度か会って、さまざまな話を聞いた私としては、少々さびしい気持ちがします。

お会いしたのは1年ほど前。当社が開催する展示会にセミナーに登壇してほしいと伝えました。打ち合わせの際、セミナー講師として大丈夫だろうかと、少し心配に思ったことを覚えています。

大塚家具はこのころ、越境ECの準備段階でしたが、海外で自社のブランドをどう広げるか、何を売るか、どういった形で展開していくのか、などの方針があまり社内共有されていなかった様子でした。ただし、久美子社長は海外でも、大塚家具ブランドは広がると考えていたのは事実です。

自分の会社のことに話題が移ると、強い思いをひしひしと感じました。時折笑顔を見せながら話す姿を見て、誰よりも大塚家具が好きな人なのだろうと思いました。

久美子社長と数回話した私の個人的な見方ですが、業績の回復が進まなかったのは、手法の問題ではないと思っています。社長自身の思いが社員に伝わらなかった、伝えることができなかった、こうした「意思統一の欠如」が招いた結果だと思っています。

大塚家具に限った話ではないでしょう。社長だろうと会社の誰だろうと、素直に、感情を込めて気持ちを伝えることも、時には重要なんだと感じました。