KDDIテクノロジーは10月28日、幕張メッセで開催されているAI・人工知能EXPOに出展し、同社の「AI×外観検査ソリューション」を公開した。

  • 幕張メッセで開催された第1回AI・人工知能EXPO【秋】の様子

    第1回AI・人工知能EXPO【秋】

同ソリューションは、AI・IoT・ドローンの活用により、外観検査や設備点検を自動化し、高速化やコスト削減、精度の向上につながるとするソリューション。工場の生産ラインや、設備点検での活用を想定している。

  • AI×外観検査ソリューション 概要:生産ライン

AI×外観検査ソリューション AI搭載の画像撮影技術

同日、デモとして公開していたのは、ボトル式の容器の傷やくぼみ、黒色などをAIの画像認識技術により検出するというソリューション。

紫外線や赤外線など10種類もの光を対象物に当てるといった照明技術を用いることで反射物が写らないように撮影することに成功しているという。また、ディープラーニングによる学習のチューニングをすることによって誤検出を軽減することが可能だ。

  • 10種類もの光を対象物に当てて撮影

現在同ソリューションを活用した実証実験を資生堂と共同で実施しており、98%以上の精度で不良品の検出に成功しているという。資生堂は今後、同社のファンデーションや容器の生産ラインに導入することを検討しているとのことだ。

  • 資生堂との共同実験で検出された不良品 汚れや傷だけなく3Dセンサーによりくぼみも検出する

さらに、ドローンを活用することによって、鉄塔設備をはじめとした人間の目が届かない場所においても、サビなどの検出といった点検の効率化を図ることができる。

  • AI×外観検査ソリューション 概要:設備点検

  • AIの画像認識技術により鉄塔のサビ部分が検出・範囲特定

同社は、PoCでの導入効果検証や、製造ラインそのものの構築、運用後のサポートなど、包括的にサービスを提供するため、コスト削減につながるとしている。