JR北海道は27日、日高本線鵡川~様似間(116.0km)の鉄道事業廃止届を国土交通大臣宛に提出したと発表した。廃止予定日は2021年11月1日とされたが、2021年4月1日に繰上げとなる可能性もある。

  • 日高本線の普通列車。現在は苫小牧~鵡川間で運転されている

日高本線鵡川~様似間は、2015年に発生した災害の影響で不通となっており、JR北海道は2017年2月18日に沿線自治体(日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町、むかわ町)に対し、復旧断念とバス等への転換に向けた協議開始を申し入れていた。

その後、沿線自治体と鉄道事業廃止にあたってのJR北海道からの支援などについて協議してきたが、今年10月に協議がまとまり、鉄道事業廃止についての同意が得られたことから、10月27日、鉄道事業法第28条の2(事業の廃止)に則り、国土交通大臣宛てに鉄道事業廃止届出書を提出した。

廃止予定日は2021年11月1日で届出を行っているが、届出後に鉄道事業法第28条の2第2項の規定にもとづき、北海道運輸局の主催で意見の聴取が行われる。JR北海道としては、その中で鉄道事業法第28条の2の規定に定められている廃止日の繰上を実施したい旨の陳述を行い、認められれば廃止予定日を2021年4月1日に繰り上げるとしている。