もしも赤ちゃんがインタビューを受けたら……。子育てインフルエンサーの木下ゆーきさん(@kinoshitas0309)がツイッターに投稿しているある動画が話題になっています。

ツイッターやインスタグラム、YouTubeなどで笑いを交えた子育て情報を発信している木下ゆーきさん。トークライブは過去全公演のチケットが完売するなど、今注目のインフルエンサーです。

そんな木下さんがツイッターに投稿している動画シリーズ「もしも赤ちゃんがインタビューを受けたら」。木下さん扮する「赤ちゃんさん(0才)」が、毎回さまざまな質問に赤ちゃん目線で答えるという内容ですが、その受け答えやインタビュー中の“赤ちゃんらしい”リアルな仕草に、毎回大きな反響が寄せられています。

そのシリーズから今回は、「好きな食べ物」について聞いた回をご紹介します。

[以下、動画より引用]

「好きな食べ物はなんですか? 」

「好きな食べ物……ミルクはなしですか? 飲み物ですもんね。うわーだとしたら2択ですね。1つ目は……」

「あれ、たまんないですよね! 食感と塩味のバランスが絶妙なんですよ! 」

たしかに、生後数カ月の赤ちゃんって唐突に自分の足の指を舐める時期がありますよね。あれは食感と塩味を堪能していたのか……。そして2つ目はというと?

「ここ絶品! 結構厚めの生地なんだけどモチっとしてる」

抱っこひもの“ここ”をピザ生地のように語る赤ちゃんさん。しかし食べ物(?)の話をしているうちにお腹が空いてきたようで……。

泣いてしまいました。まだ赤ちゃんなので、お腹空いたら泣いちゃいますよね。

この動画を見た人からは、「まだ足の指食べたことないんですが、美味しいみたいだよって教えた方がいいですか? 」「次点でげんこつでしょうかね? あれもよく召し上がられてますよね…赤ちゃんさんは…」「我が子達全員抱っこ紐の横紐をずっとチャッチャッ口に含んでましたわ。あたりめ感覚で食ってたんだな……」「毎回おもしろすぎます」「安定のラストありがとうございます」などの反応が。

このほか、「休みの日はなにしていますか? 」や「最近驚いたこと」について聞いている回など、毎回投稿されるたびに大きな反響を呼んでいます。そして今回は、このシリーズを制作したきっかけなどについて、木下さんにお話を聞いてみました。

  • 木下ゆーきさん

大変なシーンを笑えるひとコマに

――この「もしも赤ちゃんがインタビューを受けたら」シリーズの制作のきっかけを教えてください。

僕は児童虐待のニュースを見て、産後うつや育児ノイローゼで辛い思いをしている方に、クスッと笑って少しでも気持ちが楽になってほしいという思いから、SNSでの笑いを交えた子育て情報の発信を始めました。このシリーズのほかにも、「おむつ替えシリーズ」や「子育てモノマネシリーズ」などを投稿してきました。

核家族化が進んだ現代社会において、近くに頼れる身内や友達が少なく、出産後は自宅で赤ちゃんと2人きりのワンオペ育児状態というママも多くいると思います。僕自身、過去にシングルファーザーを経験しているので分かるのですが、子どもが産まれると子どもに付きっきりの生活となり、大人と会話をする機会が減ってしまいます。家の中で、まだ言葉を話すことの出来ない赤ちゃんと2人きり……という生活は、大きな負担でありストレスにもつながるだろうと考えました。

夜泣きが激しかったり、ミルクを飲んでくれなかったり、子育てには大変なシーンが数多く存在します。そういった大変なシーンを赤ちゃん目線で切り取り笑いに変換することで、子育てで遭遇する数々の大変なシーンを、笑えるひとコマに変えることが出来るのではと思い、本シリーズを制作しました。

――リアルな仕草や「赤ちゃんが話せたら本当に言いそう」と思える受け答えに毎回大きな反響が寄せられていますが、制作にあたってこだわっていることや工夫されていることはありますか?

編集作業も自分で行っているのですが、一文の長さをテロップが入れやすい長さに調整したり、笑えるワードはテロップの頭にくるように喋りの間合いを調整したりするなど、編集後により面白い作品となるように意識しながら演技しています。

また、いかに「共感」を得られるかによっても笑いの大きさは変わると思います。そのため私生活では、子育てあるあるを収集するために、子どもたちの何気ない動きやついつい笑ってしまった発言などはすべてメモを取るように心がけています。

――細かい作業や日々の積み重ねで制作されているのですね。最後に、今、赤ちゃんの子育て真っただ中にいるお父さん・お母さんに向けて、メッセージをお願いできますでしょうか。

僕は子育ての評論家でもないし、専門的な知識を持っているわけでもありません。なので、みなさんを救えるメッセージや目から鱗のアドバイスなどは出来ないのですが……。

僕のSNSを見ていただければ分かるように、部屋はおもちゃで散らかっているし、僕自身はスウェットをズボンにインした状態で子どものおむつを替えています。子育ては本当に大変で、すべてを完璧にこなせる人なんて存在しないと僕は思っています。散らかった部屋、オシャレとは真逆の格好……それらは決して、家事への怠慢や自分磨きへの手抜きではありません。「子どもと全力で向き合った証拠」「子どもに振り回されながらもなんとかやり切った勲章」だと僕は考えています。決して、「自分はダメな親だ……」「もっと頑張らなきゃ」だなんて思わないでください。

また、お仕事をしている方にお願いしたいのは、帰宅した部屋が散らかっていたとしても、ご飯の準備ができていなかったとしても、決してパートナーを責めないでください。それだけ過酷で悲惨な一日を耐え抜いてくれたんだと感謝の言葉をかけ、残った家事や育児を巻き取ってあげてください。

辛い時、苦しい時、インスタグラムのキラキラアカウントが羨ましくなった時、ぜひ僕のSNSを覗いてみてください。下には下がいます(笑)クスッと笑って、「また明日からゆる~く頑張ろ~」なんて思ってもらえたら嬉しいです。


言葉の分からない相手と四六時中過ごし、お世話をする。赤ちゃんを育てるって本当に大変なことです。でももしも息づまったとき、この動画に出てくる「赤ちゃんさん」のように、「うちの子も『親指の塩味がたまらん~』とか考えてるのかも……? 」と想像してみると、少しでも心が軽くなるかもしれません。

そのほか、木下さんはYouTubeやインスタグラム(@kinoshitayuki_official)でも、さまざまな情報を発信しています。気になった方はぜひチェックしてみてください。